• ホームページの文章は一ページで一つの疑問に答えるように書く

ホームページの文章は一ページで一つの疑問に答えるように書く

公開日: 執筆:佐藤

ホームページの文章は、会社について知っていることを順番に並べても、読みやすくなりません。先に、そのページを読む人の疑問を一つ決めます。次に、答え、条件、根拠、読んだ後の行動を書きます。

「当社の強みを伝える」は、まだ疑問になっていません。「事務所の床清掃を頼むと、どこまで作業してもらえるか」のように、読者が判断したいことまで狭めます。一ページで答える疑問が決まれば、残す文章と別ページへ移す文章を分けられます。

これは、Googleが定めた文章の型ではありません。一ページで一つの疑問に答える方法は、情報を整理するための編集上の判断です。検索順位を保証する決まりとして扱わないでください。

会社が話したい順序を、読者が判断する順序へ変える

会社案内の原稿は、次のような順序になりがちです。

当社は長年にわたり、誠実な姿勢で、お客様のご要望に合わせた高品質なサービスを提供してまいりました。

この文だけでは、何を頼めるのか、対象は誰か、どの条件で受けるのかを判断できません。「長年」「誠実」「高品質」が事実であっても、読者の疑問に答える情報とは限らないからです。

文章を書く前に、会社側の材料を次の四つへ分けます。

要素 書く内容 読者が判断できること
答え 何を、誰に提供するか 自分の用件に合うか
条件 地域、対象、受付範囲、必要な準備 頼める場合と頼めない場合
根拠 方法、設備、資格、確認手順など、確かめられる事実 その説明を信じられるか
次の行動 問い合わせ前に用意する情報、連絡方法 何をすれば話が進むか

形容詞をすべて削る必要はありません。ただし、形容詞が判断材料の代わりになっていないかを見ます。「迅速」なら、受付後に何を連絡するのか。「丁寧」なら、作業前後に何を確認するのか。言葉を足す前に、動作または条件へ置き換えられるか考えます。

一つの疑問から、必要な文章を出す

ここからは、架空の床清掃サービスを例にします。実在する会社、顧客、サトラボの仕事を示すものではありません。

ページで答える疑問を、次のように決めます。

事務所の床清掃を頼むと、机を置いたまま、どこまで作業してもらえるか。

この疑問なら、会社の沿革や代表者のあいさつから書き始める必要はありません。最初に、机を置いたまま作業できる範囲を答えます。その後に、床材、移動が必要な物、作業対象外の場所、事前確認の方法を書きます。

原稿の骨組みは、たとえば次のようになります。

  1. 通路と机の周囲は、机を置いたまま作業できる。
  2. 床に置かれた書類、配線、小型の備品は、依頼者側で移動する。
  3. 重量物の下や、床材が異なる場所は、写真または現地で確認する。
  4. 問い合わせ時には、床材、広さ、希望日、移動できない物を伝える。

ここで示した条件は、文章の組み立てを説明するための仮定です。実際の清掃業務の標準条件ではありません。現実のサービスページでは、担当者が受付範囲を確認し、事実だけを残します。

疑問を一つに絞ると、書かない情報も決まります。会社の沿革は会社案内へ、清掃する床材ごとの違いは別の解説へ、料金は算定条件を説明できるページへ分けられます。ページを短くすることが目的ではありません。読者が一つの判断を終えられるだけの情報を、一か所へそろえることが目的です。

主張と根拠を同じ段落で対応させる

文章に「安心」「専門」「高品質」と書くだけでは、その判断を読者へ預けたことになりません。主張するなら、何を根拠にした表現かを確かめます。

たとえば、「事前確認を徹底します」という主張なら、確認する項目を書きます。床材、作業範囲、移動できない物、使用できる時間を、作業前に双方で確認する、とすれば、読者は内容を確かめられます。

資格、許認可、設備、保証、対応年数などを根拠に使う場合は、名称、対象、期限、適用条件を担当者へ確認します。権威のある名称を置いても、それだけで今回の依頼に何が役立つかは分かりません。肩書や資格と、依頼者が得る実益を分けて書きます。

根拠を確認できない表現は、強く言い換えるのではなく、いったん外します。文章を作る人が想像で補う仕事ではありません。事業側が事実を出し、文章担当が読者の判断順序へ整えます。

題名は、本文の答えが決まってから付ける

題名から書き始めると、題名に合う内容を後から集めることがあります。先に疑問と答えを決め、最後に題名を付けます。

題名には、ページで扱う対象と、読後に分かることを入れます。すべてを詰め込む必要はありません。床清掃の仮例なら、「事務所の床清掃は机を置いたままできる?作業前に確認する範囲」のように、疑問と扱う範囲が対応しているかを見ます。

検索語を入れるためだけに、本文にない約束を題名へ足してはいけません。「完全」「失敗しない」「必ず分かる」と書くなら、本文がその約束を満たすかを確認します。題名の付け方と検索語の選び方は、それぞれ別の記事で扱います。

二人で、別の目的から読み直す

初稿ができたら、少なくとも二つの立場で読み直します。

一人目は、事業内容を知らない読者の立場です。冒頭だけで、自分向けのページか分かるか。条件を読めば、依頼できる範囲を判断できるか。次に何を伝えればよいか分かるかを見ます。

二人目は、サービスに責任を持つ人の立場です。受付できないことを約束していないか。条件、名称、手順に誤りがないか。問い合わせを受ける担当者が、書かれた内容どおりに対応できるかを確認します。

文章を外部へ委託しても、サービス条件を決める責任まで自動的に移るわけではありません。誰が初稿を作るかと、誰が事実を承認するかを分けます。公開後の修正担当と、古くなった条件を見直す日も決めておきます。

Googleによるサイト品質の確認項目は、情報を信頼できるか、専門知識があるか、綴り・文体・事実の誤りがないか、独自の分析があるか、十分に編集されているかを問いかけています。同じ疑問を検索語だけ変えて重複させていないか、内容に有用な具体性があるかも含まれます。

ただし、この問いは検索順位の計算式ではありません。Google自身も、特定の順位決定信号を公開したものではないと説明しています。本稿では、順位を操作する手順ではなく、読者と事業責任者が原稿を点検する観点として使います。

最初の一手は、作ろうとしている一ページについて、「このページを読む人は、何を一つ判断したいのか」と一文で書くことです。答えを一文で書けなければ、原稿を増やす前に、対象または疑問を狭めます。

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