WordPress 4.7の投稿templateは見た目を分ける前に投稿の目的を分ける
公開日: 執筆:佐藤
WordPress 4.7では、page templateの仕組みを投稿やcustom post typeでも選べます。templateを増やす前に、同じ投稿typeの中で何を読ませ、どこへ進んでもらうかを分けます。画像を大きくするためだけにtemplateを選ぶと、記事ごとに必要な案内やlinkの位置がばらつきます。
WordPress 4.7では、templateが対応するpost typeをheaderで指定できます。たとえば投稿、固定page、独自の投稿typeで同じtemplateを選べます。これは、すべての投稿へ別の見た目を付ける機能ではありません。同じ目的の内容に、同じ構成を使うための選択肢です。投稿を作る人が、どのtemplateを選ぶ理由を説明できる状態にします。
見た目の違いより投稿の役割を先に決める
templateを分ける理由は、背景色や横幅の好みではなく、読者が必要とする情報の順番です。たとえば通常の記事は、結論、説明、関連記事を読む構成で足りることがあります。一方で、イベントの案内なら日時、場所、申込み先を先に出す必要があります。事例を紹介する投稿なら、扱った課題、対応範囲、問い合わせ先を確認できる構成が必要になるかもしれません。
| 投稿の目的 | 先に読ませる内容 | templateで確認すること |
|---|---|---|
| 通常の記事 | 結論と本文、関連する説明 | 見出し、本文、関連linkが読めるか |
| 告知 | 日時、対象者、申込み方法 | 期限や受付先が本文より前に分かるか |
| 事例や資料の案内 | 対象、条件、資料や連絡先 | 画像だけでなく判断材料へ進めるか |
| 独自の投稿type | 種類ごとに必要な項目 | 入力した情報が公開pageで欠けないか |
説明用の仮例として、通常の記事と、期間限定の講座案内を同じ投稿typeで運用する場合を考えます。講座案内だけに大きな画像を出しても、日程、場所、申込み先が本文の最後に埋もれていれば、読む人は判断しにくいままです。講座案内用のtemplateを使うなら、必要な項目をどこへ出すかを決めます。画像を替えることと、案内の順序を替えることは別です。
反対に、内容の目的が同じなのに、投稿ごとに別のtemplateを選ぶ必要はありません。見た目が少し違うからとtemplateを増やすと、CSS、header、footer、関連linkを更新するときに確認する組合せが増えます。まず通常のtemplateで必要な情報を出せるかを確認し、それでは足りない役割がある場合だけ分けます。templateの数を増やすことより、利用者が同じ種類の情報を同じ順で読めることを優先します。
templateの選択と投稿内容の確認を分ける
templateを選べるようにしても、投稿本文の内容は自動でそろいません。告知用templateに日時の領域を作っても、投稿する人が期限や申込み先を入力しなければ、公開pageには必要な情報が出ません。template側で何を表示するかと、投稿者が何を確認するかを分けます。
説明用の仮例で、独自の投稿typeを商品資料の案内に使う場合を考えます。templateに資料のdownload buttonを置いても、link先のPDFが古い、対象商品が本文に書かれていない、問い合わせ先が別のpageへしかないなら、読者は次へ進めません。投稿を公開する前に、title、本文、資料URL、button、問い合わせ先を順に開きます。templateが正しく出ていることと、資料の内容が正しいことは別です。
投稿の編集画面でtemplateを選んだあと、公開pageを開いて確認します。選択したtemplate名が画面に出ているだけでなく、意図したHTML、画像、link、入力した項目が表示されるかを見ます。themeが別の条件でtemplateを切り替えている場合、編集画面で選んだものと公開側の見え方が違うことがあります。保存、公開、公開URLの確認を一組にします。
templateに共通のheaderやfooterを含める場合は、通常の記事と告知でmenuや問い合わせへの入口が失われないかを確認します。広い画面で本文が読めても、小さい画面でbuttonが画像の下へ隠れれば、申込みの導線は使えません。新しいtemplateを追加したときは、代表する投稿を選び、通常の画面、小さい画面、menuを開いた状態で見ます。
themeの対応範囲を先に記録する
WordPress 4.7でtemplateの対応post typeを指定すると、投稿typeごとに選べるtemplateが変わります。themeを作る人は、どのtemplateがどのpost typeで選べるかを記録します。投稿する人は、同じ名前のtemplateが何の内容に使われるのかを確認します。設定の自由度が増えても、誤ったtemplateを選んだときに誰が直すかが分からなければ運用できません。
themeを複数のWordPress versionで使う場合は、4.7より前のversionでpost type templateをどう扱うかも確認します。当該versionでの表示と、templateの選択画面に出る内容が同じとは限りません。更新前のsiteを保守しているなら、theme fileを追加するだけで終えず、対象versionと代表pageで確認します。新しい機能を入れる作業と、既存siteの互換性を確認する作業を分けます。
外部の制作会社へtemplate追加を頼む場合は、画面の参考だけを渡しません。どの投稿typeで使うか、読者へ先に伝える内容、投稿者が入力する項目、確認するURL、公開を決める人を渡します。制作会社がtemplateを作れても、事業の条件や申込みの約束を決める人とは限りません。HTMLを分ける作業と、投稿の内容を承認する作業を分けます。
最初の一手は、templateを使いたい投稿を一つ選び、その投稿で通常のtemplateでは何が足りないのかを書き出すことです。読者が判断するために必要な内容と順番が決まってから、templateの選択肢を増やします。
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