• WordPress 4.9のGallery widgetは写真を増やす前に読者が比べる対象を決める

WordPress 4.9のGallery widgetは写真を増やす前に読者が比べる対象を決める

公開日: 執筆:佐藤

WordPress 4.9のGallery widgetを使うときは、先に読者が何を比べる写真なのかを決めます。複数の写真を一か所へ出せるからといって、手元にある画像をまとめて置く必要はありません。施工の違いを見せるのか、商品の色を比べてもらうのか、店の場所を伝えるのかで、選ぶ写真、順序、link先が変わります。写真を増やすことと、案内が分かりやすくなることは別です。

WordPress 4.9 Beta 1は、4.8で追加されたMedia widgetとImage widgetに続くGallery widgetを案内しています。10月31日のRelease Candidateでも、pluginとthemeを正式公開前にtestするよう呼びかけられています。4.9はまだ正式版ではありません。公開siteのsidebarを試験場所にせず、test siteで画像の並び、link先、small screenでの見え方を確かめます。

一つのgalleryには一つの比較理由を置く

galleryへ写真を集める目的は、掲載している写真の枚数を見せることではありません。読者が、写真を見比べて次の行動を決められるようにすることです。用途が違う写真を同じgalleryへ入れると、何を見ればよいか分からなくなります。

たとえば、住宅の改修を紹介するpageで、玄関、台所、浴室、外観の写真を並べる場合を考えます。「住まい全体の雰囲気を伝える」galleryなら、場所が変わっても一つの見方として成立します。一方で「台所の収納を比べる」ためのgalleryなら、玄関や外観を混ぜません。読者が開いた写真から、次にどの情報を確認すればよいか決められるようにします。これは実在の施工例ではなく、写真の役割を分けるための仮例です。

写真の並び順にも理由を持たせます。最初の一枚はgalleryが何を見せる場所かを伝え、二枚目以降は違いを確かめる順に置きます。見栄えのよい一枚を先に置いても、残りが関係のない写真なら、読者は途中で比較を止めます。撮影日順、ファイル名順、アップロード順に自動で並べることが、読者にとっての順番とは限りません。

次の三つを一文で説明できないgalleryは、画像を減らすか、別のまとまりに分けます。

確認する対象 決めること 決めないまま置いた場合
galleryの目的 読者に何を比べてもらうか 写真を見ても次の判断ができない
写真の順序 どの違いから見せるか 一枚ずつ開く理由がなくなる
link先 写真を開いたあとに何を確認できるか 情報を探し直すことになる

imageの見え方と説明の役割を混ぜない

Gallery widgetでは、写真が小さく並ぶ場面があります。小さな画像で伝わるのは、全体の雰囲気や、形、色の大まかな違いです。寸法、価格、素材、施工条件、営業時間のような細かな情報まで、画像だけで読ませようとしません。必要な条件は画像の近くの本文やlink先へ書きます。

たとえば、商品の色を比べるgalleryなら、背景、明るさ、撮り方をできるだけそろえます。暗い写真を一枚混ぜると、色の違いなのか撮影条件の違いなのか分かりません。反対に、使用する場面を伝えるgalleryなら、同じ背景へそろえるより、使う場所が読める写真を選ぶ方が役に立つ場合があります。写真をそろえる基準は、見た目の統一ではなく、galleryの目的で決めます。

alt属性も、ファイル名やcaptionを繰り返す欄ではありません。画像を見られない状態で、その画像が本文のどの説明を補うのかを書きます。装飾として置いた画像と、商品や施工の内容を伝える画像を同じ書き方にしません。galleryの写真がすべて同じ内容を伝えるなら、同じ説明を何度も入れるより、写真ごとの違いが分かる情報を残します。

画像を選ぶ人と、掲載内容を承認する人が違う場合もあります。撮影した人は写真の内容を知っていても、公開してよい範囲、現在の価格や仕様、写り込んだ情報まで判断できるとは限りません。画像をアップロードする権限と、siteへ掲載する責任を同じにしません。写真の元file、掲載するpage、link先、確認した人を残します。

widgetの場所で見る目的を変える

sidebarやfooterのwidgetは、本文を読み終えた人だけが見る場所ではありません。pageの途中で見える場合もあれば、small screenでは本文より前後の位置へ移る場合もあります。article本文にある説明をそのまま縮小して並べるのではなく、widgetを置く場所で何を案内するかを決めます。

sidebarなら、本文を補う少数の写真と、詳しいpageへ進むlinkを組み合わせる方が扱いやすい場合があります。top pageなら、最初に扱う内容を見せる写真と、次に読むpageへの入口が必要になります。footerなら、サイト全体で共通して見せる理由があるかを考えます。どの場所でも同じgalleryを出すことが、読者のためになるとは限りません。

公開前には、galleryを置いたpageだけで確認を終えません。galleryの画像を開いたとき、戻る操作が分かるか、link先が無関係なpageではないか、画像が読めないほど小さくなっていないかを見ます。small screenでは、横に並んだ写真がどの順に縦へ並ぶか、画像の下にあるlinkや本文が押し出されないかも確かめます。

test siteで確認してから公開する

WordPress 4.9 Release Candidateは、pluginとthemeの確認を求めています。Gallery widgetを試すときも、使っているthemeがwidgetの出力をどう表示するかで見え方は変わります。WordPress本体に機能があることと、現在のthemeで読みやすく表示されることは別です。

test siteでは、まず三枚程度の写真を一つの目的で選びます。画像の順序、alt属性、link先を決めてからwidgetへ入れます。次に、top page、article page、small screenの順で開きます。写真が小さくなりすぎる、link先が開けない、本文と重なるといった問題があれば、画像を足して隠しません。galleryの目的、配置、theme側の表示を分けて直します。

公開する場合は、追加した画像、widgetを置いた場所、link先、確認した画面を残します。後から別の人が写真を替えるとき、どの画像を何のために置いたか分からなければ、関係のない写真へ置き換わりやすくなります。widgetを使えることより、公開後も写真の意味を保てることを優先します。

最初の一手は、galleryで読者に比べてもらう対象を一つだけ書くことです。その一文へ合う写真を三枚ほど選び、画像を開いたあとに読者が確認するpageを決めます。WordPress 4.9のGallery widgetは、写真を保管する機能ではありません。読者が内容を見比べる入口として使います。

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