• WordPressプラグインの選び方は目的・対応版・停止手順を先に決める

WordPressプラグインの選び方は目的・対応版・停止手順を先に決める

公開日: 執筆:佐藤

WordPressのプラグインは、人気順や機能数だけで選びません。最初に、解決したい問題と、導入後に確かめる動作を一つに絞ります。次に、対象のWordPress版、更新状況、説明資料を確認し、最後に、問題が起きたときの停止方法と担当者を決めます。

プラグインをインストールできることと、会社のサイトで使い続けられることは別です。テーマ、ほかのプラグイン、サーバー、入力済みのデータが異なれば、同じ候補でも確認すべき範囲は変わります。「定番だから」「評価が高いから」という理由だけでは、導入後の責任と復旧方法が決まりません。

ここでは、WordPress 3.4.1を使う会社サイトで、プラグインを追加する前の判断を扱います。個別のプラグイン名は推奨しません。

先に決めるのは、プラグイン名ではなく必要な動作

「問い合わせを増やしたい」「検索に強くしたい」のような目的は、そのままでは候補を比べられません。プラグインが担当する動作と、導入後に合格とする条件へ分けます。

たとえば、問い合わせフォームを追加したいとします。これは説明用の完全な仮例であり、特定のサイトや案件を示すものではありません。必要な動作は、入力、内容確認、送信、受信です。合格条件には、必須項目を空欄にした場合の表示、送信先、送信後の案内、携帯電話を含む確認端末などを置けます。

ここで候補が備える機能をすべて採用する必要はありません。目的に使わない機能まで有効にすると、設定、確認、更新時の試験が増えます。候補を探す前に、次の三点を一文ずつ書きます。

  • 解決したい問題
  • 必要な動作
  • 導入後に確認する結果

この三点が決まらなければ、機能一覧の長い候補ほどよく見えても、自社に必要かは判断できません。

公式画面の情報は、保証ではなく確認の入口にする

WordPress 3.4.1の公式発表は、2012年6月28日に日本語版が公開されたことを伝えています。公式配布物を見ると、プラグインの詳細画面には、次の情報を表示する処理があります。

表示項目 選ぶときに確かめること
バージョン 候補を記録するとき、どの版を見たか
作者 説明、問い合わせ先、更新情報を誰が出しているか
最終更新 いつ更新された候補を判断材料にしているか
必要なWordPress版 対象サイトの版が必要条件を満たすか
対応確認済みの版 対象サイトの版が示された範囲に入るか
ダウンロード数 利用状況を見る一材料。ただし、対象サイトで動く証明ではない
平均評価と評価数 評価の高さと、それを構成する件数を分けて見る

これらは、候補を絞るための情報です。「対応確認済み」と表示されても、対象サイトのテーマやほかのプラグインとの組み合わせまで保証するものとは限りません。逆に、ダウンロード数だけで必要な機能や保守の可否も決まりません。

候補ごとに、確認日、プラグインの版、必要なWordPress版、対応確認済みの版、公式の説明先を記録します。説明が読めない項目や、対象版との関係が分からない項目は、推測で埋めず、未確認として残してください。

インストールと有効化を、同じ作業にしない

WordPress 3.4.1のプラグイン管理画面には、プラグインはWordPressの機能を拡張するものであり、インストール後に有効化または停止できるという説明があります。候補をサーバーへ置く作業と、サイトで動かし始める作業は分かれています。

この区別は、確認の順序を作るために使えます。

  1. 現在のWordPress、テーマ、プラグインの版を記録する
  2. 変更前の画面と必要な動作を確認する
  3. データベースと必要なファイルを保存し、復旧担当を決める
  4. 候補を一つだけ追加し、有効化する
  5. 先に決めた合格条件と、既存の重要な動作を確認する
  6. 結果、確認者、日時を記録し、継続または停止を決める

別のプラグイン、テーマ、WordPress本体を同時に変えると、問題が起きたときに原因を分けにくくなります。複数の変更が必要なら、順序を決め、変更ごとに確認結果を残します。

本番とは別の確認環境を用意できる場合は、先にそこで試します。用意できない場合も、保存と復旧方法を決めずに本番で有効化してよい理由にはなりません。停止を許容できる時間、作業者、判断者を決めてから進めます。

停止できることまで確認して、導入を決める

プラグイン選びでは、動かし方だけでなく、止め方を候補の条件に含めます。停止したときに追加機能だけが使えなくなるのか、表示や入力済みデータに何が残るのかは、プラグインごとに確認が必要です。名称や一般的な分類だけから、削除後の状態を決めつけてはいけません。

WordPress 3.4.1の管理画面に収録されたヘルプは、問題の原因を分ける方法として、すべてのプラグインを停止し、組み合わせを変えて再び有効化する手順を案内しています。また、プラグインの問題でWordPressを操作できない場合は、対象ファイルを削除または名前変更すると自動的に停止する、と説明しています。

後者は、サーバー上の対象を正しく特定できる人のための復旧手段です。誤ったファイルを操作すれば、別の問題を増やします。管理画面へ入れない場合に誰がサーバーへ接続し、どの保存から戻し、どの画面を確認するかまで決めてください。作業を制作会社へ委託しても、連絡先、契約範囲、復旧判断者を依頼側が把握する必要があります。

「何個まで」ではなく、管理できる一覧を持つ

プラグインの個数だけでは、サイトの速さ、競合、更新の難しさは判断できません。少数でも重要な画面へ大きく影響するものがあり、多数でも用途が明確に分かれている場合があります。WordPressの公式資料にも、すべてのサイトに共通する適正個数は示されていません。

個数の上限を先に作るより、導入中のプラグインについて、次の関係を一覧にします。

記録する項目 内容
目的 どの問題と動作を担当するか
所有情報 公式配布先、作者、プラグイン名、版
影響範囲 使う画面、入力、表示、通知など
運用 更新情報を確認する人、更新する人、試験する人
復旧 停止方法、保存場所、サーバー作業の担当
判断 継続する条件、不要になったときの確認事項

用途を説明できず、停止時の影響も分からない項目があれば、それが先に調べる対象です。使っていないように見えるという理由だけで、直ちに停止または削除することも避けます。現在の役割と依存関係を確認してから判断します。

最初の一手は、候補を一つに絞ることではない

最初に、追加したい機能を一つ選び、「必要な動作」と「確認する結果」を書いてください。次に、現在のWordPress版、テーマ、導入中のプラグイン、保存と復旧の担当を確認します。その情報をそろえてから、候補の版、必要条件、対応確認済みの版、更新状況、説明資料を比べます。

プラグインは、入れた時点で選定が終わる部品ではありません。目的に合うかを試し、更新時に再確認し、問題があれば止められる状態まで含めて選びます。候補名より先に、合格条件と停止手順を一枚へ残してください。

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