Google Analyticsの共有リンクは設定だけを渡しアクセスデータを渡さない
公開日: 執筆:佐藤
Google Analyticsのカスタムレポート、アドバンスセグメント、ダッシュボードは、共有URLを使って別の利用者へ渡せます。ただし、渡るのは作成した設定のテンプレートです。サイトのアクセスデータや、Google Analyticsアカウントへの閲覧権限は渡りません。
受け取った人がURLを開くと、自分が利用できるプロフィールを選び、そのプロフィールへ設定を取り込みます。表示される数字は受取側のアカウントにあるデータです。また、共有URLは作成時点の設定を固定したスナップショットであり、元の設定を直しても更新されません。共有後の修正には、新しいURLと変更記録が必要です。
共有URLで渡るのは三種類の設定テンプレート
Google Analyticsの共有機能に関する説明では、Custom Report、Advanced Segment、Dashboardの三種類を共有URLで渡せます。共有ボタンの位置は、それぞれ異なります。
| 共有するもの | 共有操作の場所 | 渡るもの |
|---|---|---|
| Custom Report | レポート一覧のActionsメニュー | カスタムレポートの設定テンプレート |
| Dashboard | ダッシュボード左上 | ダッシュボード名、ウィジェット、データ項目を含むテンプレート |
| Advanced Segment | AdminのAdvanced Segments | アドバンスセグメントの設定テンプレート |
Shareを選ぶとURLが作られます。そのURLは、メールなどで特定の相手へ送ることも、ブログなどへ掲載することもできます。通常のレポート画面のURLをアドレス欄からコピーする操作とは分けてください。
共有する前に、相手へ渡す目的を一文で書きます。たとえば、「問い合わせ状況を同じ項目で確認するダッシュボードを渡す」「検索広告から来た訪問の条件をアドバンスセグメントとして渡す」という形です。目的が違う設定を一つの名前へまとめると、受取側は何を確認するテンプレートか判断できません。
サイトのアクセスデータと閲覧権限は共有されない
共有URLに含まれるのは、設定のひな型です。送信者のサイトに記録された訪問数、ページビュー数、目標の完了数などは含まれません。共有URLを渡しても、送信者のGoogle Analyticsアカウントへログインできるようにはなりません。
この区別は、二つの仕事を分けるために重要です。
- 同じ集計方法を渡すなら、設定テンプレートの共有URLを使う。
- 同じサイトの数字を見てもらうなら、必要な範囲のアカウント権限を別に管理する。
設定の共有とデータの共有を一つの作業にしないでください。制作会社へレポートの形を渡すだけなら、サイトのデータを閲覧する権限まで付ける必要はありません。反対に、数字を一緒に確認する必要があるなら、共有URLだけでは足りません。誰がどのプロフィールを見る必要があるかを決め、権限の管理を別に行います。
受取側は自分が使えるプロフィールへ取り込む
共有URLを開くと、Custom Report、Advanced Segment、Dashboardを取り込むプロフィールの選択を求められます。受取側は名前を変更してから取り込むこともできます。取り込み後のテンプレートには、受取側のGoogle Analyticsアカウントにあるデータが表示されます。
同じテンプレートでも、取り込むプロフィールが違えば、表示される数字が同じとは限りません。二人の結果を比べるときは、テンプレート名だけでなく、対象サイト、プロフィール、期間、フィルタ、目標の定義をそろえます。
取り込み先を間違えないよう、共有時には「どのアカウントへ入れるか」ではなく、「どのサイトの、どのプロフィールで、何を確認するか」を伝えてください。作業を依頼した人と、数字の意味を判断する人が違う場合も、対象プロフィールと目的はサイト運営側で確認できる形に残します。
共有URLは作成時点のスナップショットになる
共有URLは、リンクを作った時点の設定を保存したスナップショットです。共有元のダッシュボードを変更または削除しても、すでに作ったURLから取り込まれる内容は変わりません。共有URLは、元の設定と常に同期するリンクではありません。
この仕組みは、意図しない上書きを避けられる一方、修正を自動配布できないことを意味します。指標、ディメンション、セグメント条件、ウィジェットを変更したら、新しい共有URLを作り、受取側へ更新を知らせます。古いURLを送ったままにすると、同じ名前でも別の設定が使われます。
設定名だけで版を判断せず、共有記録を残します。
| 記録する項目 | 残す内容の仮例 |
|---|---|
| 設定の種類 | Custom Report、Advanced Segment、Dashboard |
| 目的 | 問い合わせ状況を同じ項目で確認する |
| 版 | v1、v2 |
| 共有日 | URLを作成した日 |
| 変更内容 | 指標を追加、セグメント条件を修正 |
| 対象 | 利用するサイトとプロフィール |
| 共有URL | その版に対応するURL |
表の目的と変更内容は、実在する運用記録ではなく、管理方法を示す仮例です。URLだけをチャットやメールへ貼るのではなく、何のための設定か、どの版か、どこへ取り込むかを一緒に残してください。
共有前に設定を最小限で確認する
共有URLは設定を複製する手段であり、設定が質問へ答えられることを保証するものではありません。不要な指標を含むカスタムレポート、条件を重ねすぎたアドバンスセグメント、目的の違うウィジェットを並べたダッシュボードを共有すれば、その分だけ誤解も複製されます。
まず、送信者自身のプロフィールで設定を開き、目的へ必要な項目だけが入っているかを確認します。次に、共有URLを自分で開き、試験用に選んだプロフィールへ取り込みます。名前、指標、ディメンション、条件、ウィジェットが意図した形かを確かめてから相手へ渡します。
共有後に設定を変えた場合は、元のURLが更新されたと思い込まないでください。新しいURLを作成し、変更内容と利用開始日を記録し、古い版を使っている人へ知らせます。設定の作成を外部へ頼んでも、どの版を正式に使うかを決める責任は、アクセス解析を運用する側に残ります。
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