• AMP HTMLは通常のスマホpageを置き換えず先に載せる内容を決める

AMP HTMLは通常のスマホpageを置き換えず先に載せる内容を決める

公開日: 執筆:佐藤

AMP HTMLを試すなら、通常のスマホページを一度に置き換えず、先に対応する記事を絞ります。AMPは軽量なウェブページを作るための公開された枠組みです。導入したという事実と、読者が必要な内容を読み、次の行動へ進めることは別に確認します。

最初に選ぶのは、最も表示を速くしたいページではありません。題名、本文、画像、リンクの役割が明確で、別の表示形式にしても内容と導線を保てる記事です。問い合わせ、会員機能、予約、複雑な絞り込みを同時に変えると、問題がAMPによるものか、元の仕組みによるものかを分けにくくなります。

AMPはモバイルページを作り直す理由ではない

Googleの2015年10月の発表は、Accelerated Mobile Pagesをモバイルウェブの性能改善を目指すオープンソースの取り組みとして案内しています。AMP HTMLは既存のウェブ技術を基にした枠組みで、軽量なページを作るために使います。発表では、画像、動画、アニメーション、広告といった内容を扱いながら、モバイルで読めるページを目指すことも示されています。

これは、通常のスマホページを捨てて、すべてをAMPへ移すという話ではありません。通常ページとAMPページが同じ記事を伝えるなら、読者に渡す情報の核は同じです。片方にだけ題名、本文、画像の説明、問い合わせ先、次に読むリンクを置くと、どちらから来た読者を優先するのかが曖昧になります。

内容 通常ページで決めること AMPページで確認すること
題名と本文 何を読者へ伝えるか 同じ結論と必要な説明を読めるか
画像と図版 画像が説明のどこを補うか 画像を外しても意味が欠けないか、必要なら代替説明があるか
次のリンク 問い合わせ、資料、関連記事の行き先 読者が同じ行動へ進めるか
広告と計測 何のために載せ、何を測るか 表示と計測の両方が必要かを確認する

AMPの公開プロジェクトには、コンテンツだけでなく、配信のためのキャッシュや広告の扱いも含まれます。しかし、サイト運営側が先に決めるべきなのは、キャッシュや広告の設定ではなく、ページから何を失わせないかです。広告の表示を確認しても、本文や申込みの案内が抜けていれば読者の目的は果たせません。

同じ内容を保つとは、文章を一字一句同じにすることではありません。画面の幅や使える仕組みが違えば、画像の置き方やボタンの見せ方は変わります。それでも、記事の結論、判断に必要な条件、読者が次に進むリンクまで変われば、同じ記事を別形式で出しているとは言いにくくなります。通常ページだけを更新した後にAMPページが古いまま残るなら、どちらを正しい案内として読めばよいかも分かりません。

最初は同じ構成の記事だけを選ぶ

初回の対象には、同じ構成を繰り返す記事を選びます。たとえば、見出し、本文、写真、関連記事、問い合わせ先という構成がそろった読み物です。商品詳細や予約ページのように、価格条件、在庫、会員ごとの表示、入力フォームが関わるページは、最初の検証対象にしません。

三件ほどの似た記事を選び、通常ページにある要素を並べます。本文の冒頭だけを比べるのではなく、最後まで読み、画像の説明、外部リンク、問い合わせ先、関連記事を確認します。通常ページでは読めるのにAMPページでは省かれている情報があれば、AMPの対象を増やす前に、必要な情報かどうかを決めます。

確認する順番 内容
1 どの記事をAMPにするか。構成が同じ記事だけを選ぶ。
2 題名、本文、画像、主要リンクを通常ページとAMPページで並べる。
3 本文と画像をどこで更新するかを一つに決める。
4 主要リンクを端末で開き、問い合わせや資料請求へ進めるかを確かめる。
5 片方だけで情報が古くなる、または操作が欠けるなら、対象を広げない。

ここで確認するのは、AMPページが通常ページとまったく同じ見た目かどうかではありません。読者が読むために必要な内容と、事業側が受けるべき連絡や申込みの入口が保たれているかです。デザインの違いをなくすことへ時間を使い、更新が二重になる仕組みを作ると、導入後に古いページを増やします。

選ぶ記事は、更新の頻度も見ます。毎日のように価格、在庫、受付条件が変わるページは、片方だけが古くなる危険を先に考えなければなりません。反対に、公開後に内容が大きく変わらず、見出しと本文を中心に読ませる記事なら、対応の範囲を確認しやすくなります。AMPに向くかどうかは、ページが短いか長いかだけでなく、二つの表示を同じ内容で保てるかで決めます。

更新する場所を二つにしない

AMP対応で最も残りやすい問題は、通常ページとAMPページを別々に編集することです。本文を直す人、写真を差し替える人、導線を決める人が違うなら、どの変更が両方へ反映されるかを決めずに公開してはいけません。

たとえば、通常ページに「資料を請求する」リンクがあり、AMPページにはそのリンクがない場合、AMPページの読者だけが別の行動を取ることになります。リンク先が変わったときに片方だけを直せば、さらに食い違います。制作を外部へ頼むなら、AMPページを作る費用とは別に、本文、画像、リンク、広告、計測の更新責任を誰が持つかを確認します。

広告や計測も、載せられるかどうかだけで決めません。発表時点のAMPプロジェクトは広告ネットワークや広告形式の選択肢、購読や有料の壁も扱う方針を示しています。しかし、記事の収益や読者の行動を確認するために必要な計測が何かは、サイトごとに違います。通常ページとAMPページで見る数値が違うなら、対象ページ、期間、計測できた行動を分けて記録します。表示された広告の数だけで、記事の役割を判断しません。

AMPは目的ではありません。読者がモバイルで内容を読み、必要な行動へ進めることが目的です。元のページで必要な説明や導線が失われるなら、軽いページになっても採用する理由は弱くなります。

公開後の確認も、表示できたかだけで終えません。通常ページとAMPページを同じ端末で開き、題名、本文、画像、外部リンク、問い合わせ先を順に確認します。片方で修正した項目をもう片方で見つけられないなら、更新する場所が二つになっています。その場合は、対象記事を増やす前に、どちらから内容を作り、どの作業で両方へ反映するのかを決め直します。

最初の一手は、構成が単純な記事を一件選び、題名、本文、画像、主要リンクを通常ページから書き出すことです。その四つをAMPページでも保てるかが確認できてから、同じ構成の記事へ広げます。

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