WordPressのauthor templateはプロフィールと投稿一覧を分けて表示する
公開日: 執筆:佐藤
WordPressのauthor archiveでは、投稿者が扱う分野を示すプロフィールと、その人が書いた記事一覧を分けて表示します。記事数だけを並べても、初めて訪れた人は誰が何について書いているかを判断しにくくなります。逆に、長い自己紹介だけを置いて記事へ進めなければ、archiveの役割が薄くなります。
author archiveは、管理画面の利用者一覧を公開する場所ではありません。記事の書き手と、読者が次に読める記事を結びつける画面です。誰が書いたかを明らかにすることと、login用のaccount情報まで見せることは別です。公開する名前、説明、連絡先の案内、一覧に出す記事の範囲を、画面を作る前に決めます。
WordPress 4.5のtemplate sourceは、author archiveを表示するとき、author-{nicename}.php、author-{id}.php、author.phpの順にtemplateを探すことを示しています。Author Template functionsには、投稿者のdisplay nameやdescriptionなどを取得するfunctionがあります。template fileを分ける仕組みと、画面へどの情報を出すかは別に決めます。
author archiveの役割をプロフィールと投稿一覧に分ける
author archiveには、投稿者を示す情報と、記事を探すための情報を置きます。役割を分ければ、プロフィールを更新するときも、記事一覧の並びを変えるときも、影響する範囲を確認できます。プロフィールは、読者が記事の位置づけを判断するための情報です。記事一覧は、プロフィールを読んだ人が具体的な記事へ進むための入口です。
| 部分 | 伝える内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| プロフィール | 表示名、扱う分野、記事の方針、必要なら連絡先への案内 | 投稿者本人が確認した情報か |
| 記事一覧 | title、公開日、要約、categoryなど | 読者が次に読む記事を選べるか |
| 記事の分類 | 主題ごとのlink、必要なら固定の案内 | 記事数だけで分類を増やしていないか |
サイトを一人で運用している場合も、author archiveは不要とは限りません。記事の主題と書き手をまとめて示す場所になります。ただし、ログイン名、email address、管理用の説明など、公開する必要がない情報まで出す画面ではありません。公開する表示名と説明文を先に決めます。
プロフィールに書くのは、扱う分野、記事の目的、必要なら問い合わせ先への案内です。経歴、肩書、実績を多く並べればよいわけではありません。記事と関係のない紹介を増やすと、読者は何を読めばよいか分からなくなります。反対に、名前だけで記事一覧を出すと、初めて来た人には記事の見分けがつきません。紹介文は短くても、何を扱う書き手かが分かる内容にします。
記事一覧では、titleだけで選べるか、公開日や短い要約が必要かを考えます。古い記事が多い場合は、記事数を並べるだけでなく、主題ごとのarchiveへ進める案内を置く方法もあります。ただし、分類を増やして一覧を細かくしすぎると、どの分類にも数本しかない状態になります。最初は読者が探す主題だけを残し、記事が増えてから分けます。
特定の投稿者用templateを増やす前に共通の構造を作る
WordPressは、投稿者のnicenameやIDに対応するfileを、author.phpより先に探します。投稿者ごとに大きく異なる見せ方が必要なら、個別templateを使えます。しかし、投稿者の数だけtemplate fileを作ると、共通の修正が難しくなります。プロフィールの余白、記事一覧の表示、ページ送り、公開しない項目の扱いを直すたびに、複数のfileを見直すことになるからです。
author-{nicename}.php
author-{id}.php
author.php
最初にauthor.phpへ、プロフィールと記事一覧の共通構造を作ります。特定の投稿者だけに異なる案内や分類が必要になったときに、個別templateを追加します。個別fileを作る理由を記録しなければ、投稿者の追加や引継ぎのときに、どのpageがどのtemplateを使うか分からなくなります。
個別templateを使う理由は、投稿者の見た目を変えたいからでは足りません。たとえば、社内の複数の書き手で扱う分野が明確に分かれ、それぞれに必要な固定案内が違う場合には、個別templateを検討できます。一方、肩書だけが違い、記事一覧の構造が同じなら、共通templateとプロフィールの内容だけで足ります。codeを分ける判断と、文章を替える判断を混同しません。
authorのnicenameやIDをfile名へ使うときは、投稿者を追加した後の運用も考えます。表示名を変えても、templateの探索条件まで同じように変わるとは限りません。誰のために個別fileを作ったか、どの画面を確認すればよいかを、themeの管理者へ残します。短いメモがなければ、次の修正で不要なfileを残したまま、別のfileへ修正を加えることになります。
著者名の表示とarchiveへのlinkは別に決める
記事本文の近くに表示する著者名と、author archiveへlinkするかは、同じ判断ではありません。著者名を表示して責任の所在を示しても、必ずauthor archiveへlinkを付ける必要はありません。linkを付ける場合は、移動先に読者が得る情報があるかを確認します。
author archiveにプロフィールがなく、記事が一件しかないなら、著者名のlinkを押した人は同じ記事へ近い画面へ戻るだけです。その状態でlinkを増やす必要は薄いでしょう。反対に、書き手の扱う分野と関連する記事がまとまっていれば、author archiveは次に読む記事を選ぶ入口になります。linkを付けるかは、templateが存在するかではなく、移動先が読者に役立つかで決めます。
公開範囲も同時に見ます。profileの説明文へ、社内だけで使う呼び名、個人の連絡先、ログインに関わる情報を入れないようにします。外部から原稿を受け取る場合は、どの名前で出すか、author archiveを公開するか、連絡先をどこへ置くかを先に確認します。投稿の作業を任せても、公開する人物情報を決める責任までは自動で移りません。
公開前は読者の移動を一度たどる
公開前には、記事を開いて著者名を見つけ、author archiveへ移動し、そこから別の記事を選ぶ順に画面を確認します。template hierarchyが正しくても、プロフィールが空欄だったり、記事一覧が途中で切れたりすれば、読者には役に立ちません。確認する順序は次のようにします。
- 記事で表示する著者名を決める。
- author archiveで示す扱う分野と、記事一覧の範囲を決める。
- 公開しないaccount情報を整理する。
author.phpで共通のプロフィールと記事一覧を表示する。- ページ送りがある場合は、二ページ目も開いて記事を選べるか確認する。
- 記事からauthor archiveへlinkする場合は、実際のarchiveを開き、プロフィールと記事一覧がそろっているか確認する。
外部の制作者へthemeを任せる場合も、著者紹介の文面、投稿者ごとの公開範囲、連絡先の扱いはsite側で決めます。template fileを置く作業だけで、書き手の専門性や責任が伝わるわけではありません。読者が記事を選ぶために必要な情報だけを、本人が確認して載せます。author archiveは利用者情報の置き場ではなく、記事の信頼性と次の閲覧を支える画面として使います。
関連記事

