• Google AnalyticsのContent Experimentsは目標を一つ決めてページ案を比べる

Google AnalyticsのContent Experimentsは目標を一つ決めてページ案を比べる

公開日: 執筆:佐藤

Google AnalyticsのContent Experimentsを始める前に、どのページ案が、どの目標を達成しやすいかという疑問を一つ決めます。元ページと変更案を用意しても、目標が曖昧なら、良い案を選べません。

問い合わせを増やしたいなら、単なるページビューではなく、正常送信後に到達する完了ページなどを目標にします。見出し、写真、説明、ボタンを一度に変えるより、判断したい差を絞ります。結果が出ても、何が影響したかを次の制作へ使えるからです。

Content Experimentsは異なるページ案を訪問者へ分けて表示する

Content Experimentsの機能説明によると、複数のページ案を異なる訪問者へ表示し、Google Analyticsで定義済みの目標に対する効果を測れます。比較するのは、元のページと、別に用意した変更案です。

たとえば、問い合わせページへ進む前の案内ページを比較するとします。元ページは料金の説明を先に置き、変更案は作業範囲の説明を先に置く、という違いなら、質問は「説明の順序で問い合わせ完了が変わるか」です。これは仕組みを示す仮例であり、実在するサイトの試験ではありません。

ページ案を作ることと、目標を決めることは別の作業です。ボタンの色を変えても、測る目標が滞在時間なのか、問い合わせ完了なのかによって、採用判断は変わります。先に目標を一つ選び、その目標に関係する変更だけを比較します。

目標は実際に完了した行動へ置く

問い合わせ獲得が目的なら、入口のボタンを押した回数だけでは足りません。フォームを開いても、入力途中で離脱する人がいるからです。正常送信後だけ表示される完了ページをGoogle Analyticsの目標に設定し、その目標を実験へ使います。

購入、資料請求、予約なども同じです。何を完了とするかを先に決め、通常のレポートで目標が記録されていることを確認してから、実験を始めます。計測できていない状態でページ案を分けると、ページの差と計測不良を見分けられません。

次の三つは別に確認します。

確認対象 答える疑問
ページの表示 元ページと変更案を正常に読めるか
Google Analyticsの目標 完了した行動だけを記録しているか
Content Experiments どのページ案が目標を達成しやすいか

目標の名前、完了条件、対象プロフィールは、実験名と一緒に記録します。制作会社へ設定を頼む場合も、「反応がよいページを調べる」ではなく、比較するページと目標を指定してください。

変更案は判断したい差が分かるように作る

元ページと変更案で、見出し、写真、価格、入力項目、送信先をすべて変えると、結果の差が何によるものか分かりません。ページ全体の案を選ぶことだけが目的なら比較できますが、次の改善へ理由を使いたいなら、変更する論点を絞ります。

変更案を公開する前に、次を同じ条件で確認します。

  • 目的とする商品またはサービスが同じである。
  • 目標の完了条件が同じである。
  • フォーム、リンク、価格など、利用者の判断に必要な機能が壊れていない。
  • 携帯電話を含む利用環境で、両方のページを操作できる。

この確認は、勝たせたい案を整えるためではありません。片方だけリンク切れや計測漏れがある状態を、文章やデザインの差として判定しないためです。

実験用のコードは元ページへ追加する

Content Experimentsは、Google Analyticsの既存タグを利用し、元ページへ実験用のタグを追加して設定します。レポートのContentにあるExperimentsから設定を始め、元ページ、変更案、利用する目標を指定します。

コードを追加する前に、元ページと変更案のファイル、公開URL、変更前のHTMLを保存します。公開中のページへ直接、未確認のコードを貼らず、表示、リンク、目標の記録を確認できる環境で試します。

ページの制作担当とGoogle Analyticsの管理担当が違う場合は、役割を分けます。制作担当はページ案とコードの設置を確認し、解析担当はプロフィール、目標、実験設定を確認します。実験を停止する人と、採用するページを決める人も先に決めます。

流入は常に均等に分かれるとは限らない

Content Experimentsの統計処理に関する説明では、各ページ案の成績を一日に二回見直し、よい結果を示す案へ多くの流入を配分し、明らかに劣る案への配分を減らします。標本数と成績を一緒に扱うため、実験期間中の訪問者が常に同数ずつ各案へ割り当てられるわけではありません。

したがって、各案の訪問数を単純にそろえてから比べる試験とは、結果の読み方が違います。数日の差だけを見て、手作業で勝敗を決めません。実験の状態、各案の目標達成率、配分の変化を確認し、十分な情報が集まる前に停止しないようにします。

一方、実験が結論を示さない場合もあります。流入が少ない、目標完了がほとんどない、変更案の差が小さい、計測が途中で変わった場合は、待てば必ず明確な勝者が出るとは限りません。目標やページ案を途中で書き換えたなら、同じ条件の試験として扱わないでください。

勝った案を公開する前に結果以外も確認する

目標達成率が高い案が示されても、そのまま全ページへ反映するとは限りません。誤解を招く表現、古い価格、読みにくい文字、必要情報の欠落があれば、短期の数字だけで採用してはいけません。

採用判断では、実験の目標、ページ案の内容、実験中の変更、表示や計測の不具合を一緒に確認します。採用した案は通常の公開ページとして整え、不要になった実験コード、変更案、転送を整理します。どの案を、どの理由で採用したかも残します。

最初に決めるのは、ボタンの色ではありません。比較する疑問と、完了した行動を表す目標です。目標の計測を確かめてから、元ページと変更案を用意し、違いを説明できる範囲で実験を始めてください。

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