• Google Analyticsの質問機能は数字を聞く前に指標と期間を一つに決める

Google Analyticsの質問機能は数字を聞く前に指標と期間を一つに決める

公開日: 執筆:佐藤

Google Analyticsで質問して数字を確かめるときは、先に指標、期間、対象を一つに決めます。「先週のアクセスはどうだったか」と聞くだけでは、何を比較すればよいか分かりません。sessionを見るのか、問い合わせ完了を見るのか、広告から来た人を見るのか、全体を見るのかで答えが変わります。質問を短くするほど、条件を曖昧にしないことが必要です。

Googleは、Google Analyticsで自然な言葉の質問から答えを得る機能を2017年7月18日に案内しました。質問の形で数字へ近づけても、accountの設定、計測対象、期間の違いまでは自動で判断してくれません。画面に出た答えを施策の結論にせず、何を数えた数字かを確認してから使います。

「増えたか」ではなく何が増えたかを聞く

アクセス解析で最初に決めるのは、目的に近い数字です。問い合わせを増やしたいなら、pageviewだけを見て判断しません。問い合わせ完了pageへの到達、電話で受けた相談、資料請求の内容など、事業側で確認できる結果と合わせます。記事を読んでもらいたいなら、どの記事を、どの流入から、どの期間に読まれたかを指定します。

説明用の仮例として、資料請求pageを改善したあとに確認する場合を考えます。「資料請求は増えたか」と聞く前に、完了pageへの到達を一件として数えるのか、受信mailを確認した件数を使うのかを決めます。広告のclickが増えても、完了pageへ進む人が増えなければ、資料請求を増やしたとは言えません。数字の名前と、実際の仕事の結果を別にします。

質問の中へ比較したい条件を入れることも大切です。「今月」と「先月」では日数が違う場合があります。「mobileの利用者」と「全体」では、pageの見え方や流入元が違うかもしれません。条件を省いた質問は、早く答えを出せても、次の作業を決める材料としては弱くなります。質問を作る前に、何と何を比べるのかを一文で書きます。

periodと対象pageをそろえてから比べる

同じ数字でも、見る期間が変われば意味が変わります。月初から今日までの数と、前月の一か月分を並べても、同じ長さを比べていません。campaignを始めた日、pageを直した日、休業日、季節による違いがあるなら、数字の変化を一つの原因に決めません。質問機能で答えを得たあとも、日付範囲を確認します。

対象pageも同じようにそろえます。トップpageのsessionと、資料請求pageの完了数を一行で比べると、入口と結果が混ざります。まず、どのlanding pageへ来た人を見たいのか、どのpageで行動を完了した人を見たいのかを分けます。Search ConsoleのclickとGoogle Analyticsのsessionも、数える場所と条件が違います。近い数字だからといって同じものとして扱いません。

仮に、ある記事から問い合わせが増えたように見えた場合でも、その記事を読んだ人だけを見たのか、site全体の問い合わせを見たのかを確認します。広告のlink先を替えた、電話番号を増やした、受付方法を変えたといった変更が同じ期間にあれば、記事だけの結果とは言えません。質問に答えが出ることと、原因が分かることは別です。

答えを見たあとに確認する画面を決める

質問機能は、見るべき数字の入口になります。答えを見て異常や変化があったら、reportやpageごとのdataへ戻ります。全体のsessionが減ったなら、流入元、device、landing page、期間を分けます。問い合わせ完了が減ったなら、form、完了page、受信mail、受付の状態を確認します。一つの数字から、直す場所まで決めません。

たとえば、「mobileからの利用者が減った」という答えを見たとします。まず、mobileの定義、比較期間、対象siteを確認します。次に、mobileでよく見られるpageを開き、menu、form、電話link、画像の表示が読めるかを見ます。広告を出しているなら、広告の配信対象やlink先も確認します。解析画面の数字と、読者が実際に見るpageを往復します。

このとき、数字を見た人とsiteを直す人が別なら、質問文と答えの条件を共有します。「アクセスが悪いので直してください」では、何を直すべきか分かりません。期間、指標、対象page、見つけた変化、次に確認する画面を一組で渡します。分析を外部へ頼む場合も、accountの数字を読むことと、事業側の受付や価格を変えることは別の承認にします。

質問の便利さをreportの代わりにしない

質問から数字を見つけられると、reportの操作に慣れていない人でも入口を作れます。しかし、毎月同じ数字を確認するなら、同じ条件で見られるreportや記録も残します。質問の文言が毎回変わると、何を比べたのかが後から分からなくなります。使った質問、期間、答え、次に見たreportを短く残します。

質問の答えに出た数字が期待どおりでない場合も、すぐに広告費やpage全体を変えません。計測tagが残っているか、完了pageのURLが変わっていないか、filterやviewの条件が同じかを確認します。数字の変化がsiteの改善を示す場合もあれば、計測の変更を示す場合もあります。解析の道具は、数字を出すことはできますが、変更の責任までは持ちません。

最初の一手は、毎週見る数字を一つ選び、「どの指標を」「どの期間と比べ」「どのpageまたは流入を対象にするか」を書くことです。その文を質問として使い、答えが変わったときだけ詳細reportへ進みます。質問機能を早い答えのために使い、判断の条件まで省かないようにします。

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