Google AnalyticsのSocial Reportsは流入とコンバージョンを分けて読む
公開日: 執筆:佐藤
Google AnalyticsのSocial Reportsは、ソーシャルネットワークから何人来たかだけを見るレポートではありません。Network Referralsで流入を確かめ、Landing PagesとSocial Visitors Flowで訪問後の行動を見て、Conversionsで最後の接点とアシストを分けます。
投稿への反応が多いこと、サイトへ訪問が生まれたこと、問い合わせや注文につながったことは、別の成果です。先にサイト上のGoalやeコマース計測を整え、一つのソーシャル指標だけで全体を評価しません。
Social Reportsはサイトへ来る前後を分けて見る
Social ReportsのGoogle公式発表は、ソーシャルからの流入、サイト内の行動、コンバージョン、サイト内外の共有活動を一組のレポートとして説明しています。レポート配置に関するGoogle公式案内に従い、Traffic SourcesのSocialから確認します。
各レポートの役割を先に分けます。
| レポート | 主に見るもの | 判断できないもの |
|---|---|---|
| Network Referrals | ソーシャルネットワーク別の訪問と行動 | 投稿制作の費用や利益 |
| Landing Pages | ソーシャル流入が最初に見たページ | そのページが共有された理由 |
| Social Visitors Flow | 流入後のページ移動と離脱 | 離脱した人の気持ち |
| Conversions | Goalや取引につながった最後の接点とアシスト | 計測していない電話や来店 |
| Data Hub Activity | 対応ネットワーク上の公開された活動 | すべてのネットワーク上の反応 |
レポートを順に見る目的は、数字を増やすことではありません。どのネットワークが、どのページへ人を運び、その人が何をして、どの成果へつながったかを分けるためです。
Network Referralsでは訪問数と訪問後の行動を並べる
最初にNetwork Referralsで、ソーシャルネットワーク別の流入を確認します。訪問数が多いネットワークを見つけても、それだけで高く評価しません。Pages/Visit、Avg. Visit Durationなど、訪問後の行動を同じ期間で並べます。
訪問数が多くても、目的と違うページへ入り、すぐ離れている可能性があります。反対に、訪問数が少なくても、サービス説明や問い合わせページまで進む流入があります。流入量と、訪問後の行動を二段階に分けます。
通常の参照元レポートは、リンク元サイトを広く扱います。Network Referralsは、Google Analyticsがソーシャルネットワークとして分類する流入をまとめて見る場所です。一般の参照元とソーシャル流入の合計を、別の訪問として足しません。
Landing Pagesでは共有された入口の役割を確かめる
Landing Pagesでは、ソーシャルネットワークから来た人が最初に見たページを確認します。記事への流入が多いなら、その記事からサービス説明や問い合わせへ進めるかを見ます。商品ページへの流入が多いなら、在庫、価格、購入方法など、訪問目的に必要な情報が入口で分かるかを確かめます。
Social Visitors Flowでは、ソーシャルネットワークを起点に、どのページへ進み、どこで離れたかをたどれます。ただし、線が太い経路を良い経路と決めません。閲覧者が読むだけで目的を果たす記事と、次のページへ進んで初めて目的を果たす申込案内では、必要な行動が違います。
まず一つの入口ページを選び、そのページの役割と次に進んでほしいページを決めます。訪問経路は、その設計と合っているかを確かめるために使います。
Conversionsでは最後の接点とアシストを分ける
Conversionsは、ソーシャルネットワークがコンバージョンへどう関わったかを確認するレポートです。公式発表は、次の二つを分けています。
Last Interaction Social Conversion:ソーシャルから訪れ、その訪問でコンバージョンしたものAssisted Social Conversion:ソーシャルから訪れた後、別の訪問で戻ってコンバージョンしたもの
最後の接点だけを見ると、最初に商品や会社を知るきっかけになったネットワークを見落とします。アシストだけを見ると、最後に決断を促した接点が分かりません。二つは優劣ではなく、役割の違いとして読みます。
たとえば、次は読み方を示す仮例です。
| ネットワーク | 訪問 | 最後の接点 | アシスト | 読み取れる役割の候補 |
|---|---|---|---|---|
| A | 300 | 3 | 9 | 最初の接点として働くことが多い |
| B | 80 | 5 | 1 | その訪問で完了へ進むことが多い |
この表だけでは、Aを増やすべきか、Bを増やすべきかは決まりません。Aには認知用の記事、Bには申込に近い案内が共有されているかもしれません。ネットワーク名だけで判断せず、Landing Pagesと組み合わせて内容を確認します。
Goalを設定していなければ成果は比較できない
Social Reportsが、問い合わせや注文を自動で事業成果として決めるわけではありません。問い合わせ完了をGoalへ設定するか、注文をeコマースで送る必要があります。金額で比較するなら、Goal Valueまたは取引金額の根拠もそろえます。
Goalを変更すると、比較する成果の意味も変わります。資料請求と購入を同じ一件として足さず、何をコンバージョンと呼ぶかを先に決めます。SNS運用の担当者だけで決めず、問い合わせを受ける人、注文を管理する人と定義を合わせます。
コンバージョン金額は利益ではありません。投稿制作、運用、広告、外注に要した費用をSocial Reportsだけで確認することはできません。Conversionsは成果の発生と接点を調べるために使い、採算は費用と運用時間を加えて別に判断します。
Data Hub Activityは対応ネットワークの公開活動を見る
Social ReportsのActivity Streamに関するGoogle公式発表は、Data Hub ActivityとTrackbacksを独立したレポートとして案内しています。Data Hub Activityでは、Social Data Hub Partners上で公開された共有、投稿、コメントなどを確認できます。Trackbacksでは、サイトへ向けられたリンクと、そのリンクから生じた訪問を確認できます。
ここに表示される活動は、対応ネットワークから提供されたデータです。表示がないことを、誰も共有していない証明には使えません。また、共有数が多いことを、サイトへの訪問やコンバージョンと同じ成果として足しません。
最初の確認では、同じ期間について、Network Referrals、Landing Pages、Conversionsの三つを並べます。流入が多いネットワーク、成果につながる入口ページ、最後の接点とアシストを一枚にまとめます。その後で、Data Hub ActivityやSocial Visitors Flowを使い、共有された内容と訪問後の経路を調べます。
レポート作成を外部へ頼んでも、Goalの定義、金額の根拠、ソーシャルアカウント、Google Analyticsアカウント、月ごとの判断記録は事業者側で残します。レポートの数字より先に、何を成果と呼び、誰が次の施策を決めるかを明確にします。
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