• AdWordsのIPアドレス除外は社内ネットワークをcampaign単位で設定する

AdWordsのIPアドレス除外は社内ネットワークをcampaign単位で設定する

公開日: 執筆:佐藤

自社の広告を社内で繰り返し表示させたくない場合は、AdWordsのIP exclusionsへ社内ネットワークの接続元IPアドレスを登録します。設定範囲はaccount全体ではなくcampaignです。除外したいcampaignを先に決めてください。

地域全体へ広告を出さないことと、特定ネットワークへ広告を出さないことは別の設定です。また、Google Analyticsから社内訪問を除くフィルタとも目的が違います。何を防ぎたいかを分けると、必要以上に見込み客を除外せずに済みます。

IPアドレス除外は特定ネットワークへの広告表示を止める

AdWordsのIPアドレス除外に関する公式説明では、指定したIPアドレスに関連付けられたcomputerとnetworkに対し、campaign内のすべての広告を表示しないと説明されています。

用途の一つは、自社ネットワークから生じる不要なimpressionや意図しないclickを避けることです。社員が自然検索の順位や自社siteを確認するたびに広告が表示されるなら、社内ネットワークの接続元IPアドレスを除外候補にできます。

ここで除外するのは、社員という人物でも、社内の端末名でもありません。広告への接続元としてAdWordsが認識するIPアドレスです。社員が別の回線を使えば同じ除外は働かず、同じIPアドレスを共有する端末にはまとめて影響します。

地域除外とGoogle Analyticsのフィルタを混同しない

目的が「営業対象外の地域へ広告を出さない」なら、IP exclusionsではなく地域ターゲティングの除外を使います。IPアドレス除外は、特定のcomputerやnetworkを対象にする設定です。都道府県や市区町村を営業範囲から外す代わりにはなりません。

Google AnalyticsのIPアドレスフィルタは、指定した接続元からの訪問を集計対象から除くために使います。AdWordsのIP exclusionsは広告表示を止める設定です。次の三つを分けてください。

目的 選ぶ設定 影響する範囲
社内networkへ広告を表示しない AdWordsのIP exclusions 選んだcampaignの広告配信
営業対象外の地域へ広告を表示しない AdWordsの地域除外 選んだcampaignの地域設定
社内訪問を解析値から除く Google AnalyticsのIPアドレスフィルタ 選んだviewの集計

広告表示とアクセス集計は別の結果です。片方を設定して、もう片方も処理されたと考えないでください。

社内ネットワークの接続元IPアドレスを確認する

設定前に、除外対象の回線と接続元IPアドレスを管理担当者へ確認します。事務所に複数回線があれば、一つのIPアドレスだけで社内全体を除外できるとは限りません。反対に、契約先のInternet Service Providerが多くのcomputerへ同じIPアドレスを割り当てている場合、そのアドレスを除外すると見込み客まで広告を見られなくなる可能性があります。

公式Helpにも、大規模なInternet Service Providerが一つのIPアドレスを多数のcomputerへ割り当てる場合があり、除外によって正当な顧客を遮ることがあると明記されています。確認できないIPアドレスを推測で足さず、除外対象の回線を特定してから設定します。

回線やrouterの変更後も同じIPアドレスが使われるとは限りません。除外値だけでなく、対象事務所、回線、確認日、確認担当者を運用記録へ残してください。

campaignのSettingsから一つずつ登録する

設定は次の順で行います。

  1. AdWordsへsign inし、CampaignsのSettingsを開く
  2. IPアドレスを除外するcampaignを選ぶ
  3. Advanced settingsのIP exclusionsを開く
  4. Manage IP exclusionsのEditを選ぶ
  5. 一行に一つのIPアドレスを入力して保存する

登録できるのは一campaignにつき500件までです。複数campaignで社内表示を止めるなら、対象campaignごとに設定を確認します。

すべてのcampaign typeで利用できるわけではありません。設定欄が見つからない場合は、権限だけを疑わず、対象campaignのtypeも確認してください。設定できないtypeを、別のcampaignへ無理に作り替えるかどうかは、配信目的と管理負担を含めて判断します。

除外後は表示回数だけで成否を決めない

保存後は、対象campaign、登録したIPアドレス、設定日を記録します。社内から広告が見えなくなったかを確認するために検索を繰り返すと、確認行為そのものがimpressionを増やします。広告の表示状況はAd Preview and Diagnosisを使い、実際の検索結果だけに頼らないようにします。

社内由来のimpressionがどれほど減ったかは、AdWordsのcampaign集計だけでは切り分けられません。接続元IPアドレス別の広告実績がreportへ並ぶわけではないためです。「設定後に全impressionが減った」という変化だけで、IP exclusionsの効果を断定しないでください。

広告運用を委託する場合、設定作業はoperatorへ任せられます。ただし、どの事務所と回線を除外するか、共有IPによって顧客を遮る危険を受け入れるか、回線変更を誰が伝えるかは広告主が決めます。

最初の一手は、自社広告が表示される社内回線を一つ特定し、その接続元IPアドレスと対象campaignを運用記録へ書くことです。IP exclusionsへの登録は、その二つを対応させてから行います。

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