AdWordsの柔軟な入札戦略は目標と適用範囲を決めてから選ぶ
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsの柔軟な入札戦略は、Enhanced campaignのキャンペーン、広告グループ、キーワードへ、自動入札を選んで適用する機能です。最初に、検索結果での表示、サイトへの訪問、目標獲得単価、手動入札の補助のどれを優先するか決めます。
自動化すること自体を目標にすると、クリックを増やす戦略へコンバージョンを期待するなど、戦略の役割と評価指標がずれます。次に、同じ目標を持つ範囲だけを選び、Shared libraryで一つの戦略として管理します。
四つの戦略は目標が違う
柔軟な入札戦略の公式発表では、四つの戦略を次のように分けています。
| 入札戦略 | 優先する目標 | 主な適用範囲 | 選ぶ前に確認すること |
|---|---|---|---|
Target search page location |
検索結果の上部または最初のページへ表示される機会 | キャンペーン、広告グループ、キーワード | 掲載位置を優先する理由と、上限クリック単価 |
Maximize clicks |
指定した支出額の範囲でクリック数を増やす | キャンペーン、広告グループ、キーワード | 訪問数を優先する範囲と、支出額 |
Target CPA |
目標とする平均獲得単価でコンバージョン数を増やす | キャンペーン、広告グループ | コンバージョン計測と、許容できる平均獲得単価 |
Enhanced CPC |
手動入札を残し、コンバージョンの可能性に応じて入札を上下する | キャンペーン、広告グループ | 手動入札を残す理由と、コンバージョンタグが測る行動 |
Target search page locationは掲載位置、Maximize clicksは訪問数を優先します。Target CPAとEnhanced CPCはコンバージョンを使って入札を調整します。どれも「成果を自動で増やす」という同じ機能ではありません。
クリックを増やす戦略とコンバージョン戦略を分ける
サイトへの訪問を増やすことが目的なら、Maximize clicksを検討できます。ただし、クリック数が増えても、問い合わせや注文が同じ割合で増えるとは限りません。評価するときは、クリック数とコンバージョン数を分けます。
Target CPAは、コンバージョン数を増やしながら目標とする平均獲得単価を目指します。コンバージョンタグが記録していない状態では、入札戦略の良否を判断できません。計測する行動と、事業上の成果を先に対応させます。
Enhanced CPCは、手動で設定した入札を基礎にし、各クリックがコンバージョンにつながる可能性から入札を上げ下げします。すべてを自動入札へ渡さず、キーワードの入札を手動で管理したい場合に使います。
掲載位置を目標にしても位置は保証されない
Target search page locationは、最初のページまたは上部の推定入札単価に合わせ、入札を自動で調整します。検索結果の位置を目標にする戦略であり、広告が必ず指定位置へ掲載される機能ではありません。
掲載位置を優先する場合も、そのキーワードを上部へ出す事業上の理由が必要です。表示だけを見て評価すると、予算やコンバージョンへの影響を見落とします。上限クリック単価と、見直す日を先に決めます。
同じ目標を持つ範囲だけへ適用する
柔軟な入札戦略は、キャンペーン全体へ一律に設定する必要がありません。一つのキャンペーン内で複数の戦略を使い分けたり、複数キャンペーンにあるキーワードへ一つの戦略を適用したりできます。
たとえば、同じキャンペーンに、認知を目的とするキーワードと問い合わせを目的とする広告グループがあるとします。これは構造を説明する完全な仮例であり、実在するアカウントの結果ではありません。前者は掲載位置、後者は獲得単価を目標にできます。目的の異なる範囲を一つの戦略へまとめる必要はありません。
適用単位は、細かいほどよいわけでもありません。キーワードごとに戦略を分けると、設定と確認の数が増えます。同じ目標、同じ評価期間、同じ確認担当で管理できる範囲までまとめます。
Shared libraryでは適用先も一緒に管理する
作成した戦略はShared libraryへ保存され、複数のキャンペーン、広告グループ、キーワードへ適用できます。一か所で管理できる反面、共有する戦略の変更は複数の適用先へ関わります。
広告運用を外部へ委託していても、入札戦略の目標と許容獲得単価を決める責任まで自動で移るわけではありません。戦略名、目標、適用先、開始日、確認担当、停止条件を広告主側でも確認できるようにします。
自動入札の公式解説は、戦略を広告目標に対して定期的に確認するよう案内しています。導入前後を比べる場合は、同じ適用範囲と同じ長さの期間を使い、予算やコンバージョン計測の変更を記録します。
自動化ルールは、指定した時刻と条件で入札変更などを実行します。柔軟な入札戦略は、選んだ目標に向けて入札を継続的に調整します。定時の変更作業を減らしたいのか、入札判断を目標へ合わせたいのかを分けてください。
まず、Shared libraryで一つの戦略を作る前に、優先する指標を一つ決めます。その指標が同じキャンペーン、広告グループ、キーワードだけを適用候補にし、開始前の数値、確認日、停止条件を記録します。
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