AdWordsのDynamic Remarketingは商品IDと閲覧ページを対応させて広告を作る
公開日: 執筆:佐藤
Dynamic Remarketingは、サイトを訪れた人へ同じ広告を繰り返し表示するだけの機能ではありません。商品ページで取得した商品IDとページの種類を、Google Merchant Centerの商品情報へ対応させ、閲覧した商品や関連商品を使った広告を自動で組み立てます。
設定で先に確かめるのは、広告の色やレイアウトではなく、サイトの商品管理、タグ、商品情報の三か所で商品を同じIDによって識別できることです。一つの商品を一つのIDで追えなければ、きれいなテンプレートを選んでも、閲覧内容に合う広告になっているか判断できません。
Dynamic Remarketingは商品情報を閲覧履歴へ結び付ける
GoogleのDynamic Remarketingに関する公式発表では、サイトで見た商品を思い出してもらうため、商品、メッセージ、提案内容、レイアウトを組み合わせた広告を自動作成すると説明されています。閲覧した商品だけでなく、関連商品や人気商品が広告へ入る場合もあります。
通常のリマーケティング、検索広告向けリマーケティングリスト、Dynamic Remarketingは、いずれも訪問履歴を使います。ただし、広告を決める条件が異なります。
| 仕組み | 訪問履歴に加えて使う情報 | 広告の決まり方 |
|---|---|---|
| ディスプレイ向けリマーケティング | URLなどで作ったリスト | 用意した広告をリストへ配信する |
| 検索広告向けリマーケティングリスト | 訪問後に行われたGoogle検索 | 検索広告の入札単価、キーワード、広告を変える |
| Dynamic Remarketing | 商品ID、ページ種別、Merchant Centerの商品情報 | 閲覧商品や関連商品を使って広告を組み立てる |
Dynamic Remarketingは、検索語に応じて広告を変える機能ではありません。サイト上の商品と商品情報を対応させ、Googleディスプレイネットワークで見せる広告の内容を変える機能です。
商品IDはサイトと商品情報で同じ商品を指すようにする
Google公式ページの保存版では、リマーケティングタグから商品IDとページ種別を渡し、Merchant Centerの商品カタログにある情報から広告を作る仕組みが示されています。
説明用の仮例として、商品ページのURLが/item/red-bag/で、Merchant Centerではその商品をRB-001として管理しているとします。商品ページのタグが別のIDを送れば、ページと商品情報の対応を確かめられません。URLの末尾や商品名から推測させず、商品管理に使うIDをタグへ渡します。
最初に、次の三か所を一商品ずつ照合します。
- 商品ページで表示している商品
- タグから渡す商品ID
- Merchant Centerで同じIDに登録した商品名、画像、価格、リンク先
すべての商品を一度に確認する必要はありません。商品名、画像、価格、リンク先を確認しやすい商品群を一つ選び、商品IDからリンク先までを通して確認します。その一組が合ってから対象を増やすほうが、誤りの場所を見つけやすくなります。
ページ種別は訪問者がどこまで進んだかを示す
タグから渡すページ種別には、商品ページ、ショッピングカート、購入完了ページなどがあります。商品IDが「何を見たか」を示し、ページ種別が「どの段階まで進んだか」を示します。
同じ商品IDでも、商品ページを一度見た人と、カートまで進んだ人では確認した内容が違います。ただし、カートを見た事実だけで、購入意思が強いと断定はできません。送料や納期を確かめただけかもしれず、操作を誤った可能性もあります。ページ種別は、人物像を決める材料ではなく、広告と入札を分けて試す条件として使います。
購入完了ページへ到達した人に、同じ商品の購入を促す広告を続ける必要があるかも検討します。除外するか、関連商品を案内するかは、商品の買い替え周期と、広告費を使う目的から決めてください。
商品情報は広告素材であり更新責任も残る
Dynamic Remarketingの広告には、Merchant Centerの商品名、画像、価格、リンク先などが使われます。自動作成されるからといって、広告内容の責任まで自動化されるわけではありません。
価格を変更したのに商品情報が古いままなら、広告と商品ページの表示が食い違います。販売を終えた商品が残っていれば、クリック後に購入できません。商品情報の登録を制作会社や運用会社へ任せる場合も、どのデータを正とし、誰が価格とリンク先を更新するかは広告主が決めます。
商品情報を直した日、サイトへ反映した日、Merchant Centerで確認した日を記録しておくと、広告とページの差異を追いやすくなります。更新回数を増やすことより、変更元と確認担当を一つに決めることが先です。
閲覧商品だけが表示されるとは限らない
Dynamic Remarketingは、訪問者が見た商品だけをそのまま再表示する仕組みではありません。Googleの製品推薦では、閲覧商品に加え、関連商品や人気商品を組み合わせる場合があります。
そのため、一商品だけを見て広告を確認し、「同じ商品が表示されたから設定は正しい」とは判断できません。少なくとも、商品IDが正しいこと、表示された各商品のリンク先が合っていること、関連商品として並べても不自然でないことを分けて確認します。
説明用の仮例として、赤い鞄を見た人へ色違いの鞄が出るなら、関連商品として説明できます。鞄と関係のない商品が並ぶなら、商品分類や商品情報、タグが渡したIDを見直します。自動選択の結果を受け入れる前に、事業者が販売上の意味を確認してください。
自動作成された広告も表示内容とリンク先を確認する
Dynamic Remarketingには複数のテンプレートがあり、動的なテキスト広告とディスプレイ広告を作れます。レイアウトの自動最適化も用意されています。ただし、自動で選ばれたレイアウトが、すべての画像や商品名に合うとは限りません。
長い商品名が途中で切れないか、価格が読めるか、ロゴが背景へ埋もれないか、画像の主要部分が隠れないかを確認します。広告を押した先が商品ページではなく、無関係な一覧やエラーページになっていないかも調べます。
表示回数やクリック率だけで広告を選ぶと、誤った価格やリンク先でもクリックされた事実を評価してしまいます。費用とコンバージョンを見る前に、商品ID、表示内容、リンク先の三つが合っている状態を作ります。
一商品群でIDからリンク先までを通して試す
最初は、商品数が多すぎず、価格とリンク先を確認できる商品群を一つ選びます。商品ページ、商品ID、ページ種別、Merchant Centerの商品情報、広告のリンク先を一枚の表にします。
タグを設置した後は、商品ページ、カート、購入完了ページで、予定したIDとページ種別が渡されるか確認します。次に、広告へ出た商品名、画像、価格、リンク先を商品情報と照合します。配信結果は、その対応が正しいと確認してから、費用、クリック、コンバージョンの順に見ます。
小売向けのDynamic RemarketingにはGoogle Merchant Centerアカウントが必要です。旅行と教育では試行提供のため、管理画面に機能がない場合は、設定ミスと決めつけず、業種とアカウントの利用条件を確認してください。
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