Universal AnalyticsのReferral Exclusion Listは決済ドメインから戻る訪問を新しい参照セッションにしない
公開日: 執筆:佐藤
外部の決済ページから自社サイトの注文完了ページへ戻る経路では、決済ドメインをUniversal AnalyticsのReferral Exclusion Listへ入れます。指定したドメインから戻る訪問は、新しいReferral Trafficによるセッションを開始しません。
ただし、外部サイトから来た訪問をすべて除外する設定ではありません。広告、紹介記事、取引先サイトなど、新しい流入として評価したいドメインを入れると、参照元とセッションの読み方が変わります。除外するかどうかは、ドメイン名ではなく、訪問経路の役割から決めます。
Referral Exclusion Listが変えるのは新しいセッションの開始である
Google AnalyticsのReferral exclusionsに関する案内は、Referral Exclusion ListをUniversal Analyticsのプロパティで使える機能としています。
通常、別サイトからのreferralは新しいセッションを始めます。除外したドメインからサイトへ到着した場合は、そのreferralによって新しいセッションを始めません。除外しなければ二つのセッションとして数える経路を、除外すると一つのセッションとして扱える場合があります。
この設定は、指定ドメインから来た利用者の操作をすべて捨てるものではありません。サイト内で発生したEventやGoalの完了は、引き続きレポートへ記録されます。変わるのは、到着したreferralを新しいセッションの開始理由として扱うかどうかです。
決済ドメインへの往復を一つの経路として考える
説明用に、次の経路で注文が進むとします。
商品ページ
↓
外部の決済ドメイン
↓
自社サイトの注文完了ページ
決済ドメインを除外しない場合、自社サイトへ戻った到着は、その決済ドメインからのreferralです。通常の処理では、ここで新しいセッションが始まります。注文前の閲覧と注文完了が別のセッションに分かれ、決済サービス自体が参照元として現れます。
決済ドメインを除外すると、二回目の到着は新しいセッションを始めません。決済ページを、利用者を獲得した外部サイトではなく、注文途中で通過する場所として扱うためです。
除外候補は、実際の経路とレポートに表示されるdomainから決めます。決済サービス名だけを見て推測せず、商品ページから決済し、注文完了ページへ戻るまでのURLを一度記録します。
新しい流入として評価するドメインは除外しない
Referral Exclusion Listへ入れたドメインは、referralによる新しいセッションを始めなくなります。したがって、次のような外部サイトは、経路を確かめずに除外しません。
- 紹介記事から初めて利用者を送るメディア
- 提携先が掲載した商品やサービスへのリンク
- 比較サイトや業界団体の会員一覧
- 自社とは別に集客を担うキャンペーンサイト
これらは、利用者を獲得した参照元として分析したい場合があります。レポートから見慣れないdomainを消す目的で除外すると、流入の評価に必要な区別まで失います。
判断は単純です。そのドメインから戻った到着を、同じ訪問経路の続きとして扱いたいなら除外候補です。新しい流入としてセッションを始めたいなら、除外しません。
除外設定と購入計測を同じ仕事にしない
決済ドメインを除外しても、注文番号、商品、金額をUniversal Analyticsへ送る処理が自動で加わるわけではありません。Referral Exclusion Listは、referralと新しいセッションの関係を変える設定です。購入内容を測る処理、注文完了ページのGoal、Eventは別に確認します。
自社ドメインと別ドメインの間でcookie情報を渡す必要がある場合は、クロスドメイン計測も別に設計します。参照元から除外したという理由だけで、二つのドメインの計測設定が同じになるとは限りません。
目的を分けると、担当も決めやすくなります。決済担当者は遷移先と戻り先を管理し、解析担当者はReferral Exclusion List、Goal、Event、必要な購入計測を管理します。設定を外部へ依頼する場合も、対象domainと除外理由はUniversal Analyticsプロパティの管理者が保管します。
設定前後で同じ決済経路を確認する
管理画面の項目名だけを頼りにせず、一つの注文経路で次の順に確認します。
- 商品ページ、決済ページ、注文完了ページのdomainを記録する
- 決済前後の訪問が、どのReferral Trafficとセッションへ分かれるか確認する
- 同じ訪問の続きにしたい決済domainだけを除外する
- 設定を変更した日付、対象domain、理由、確認者を記録する
- 同じ経路を再度たどり、新しい参照セッションが始まらないことを確認する
- 注文完了のGoalやEventが記録されることを確認する
参照元の表示だけを見て完了にせず、セッションとGoalまたはEventを一緒に確認します。決済domainが消えても、注文完了の計測まで消えていれば、求めていた結果ではありません。
最初の一手は、実際の決済を一度たどり、自社サイトから離れるURL、戻るURL、レポートに出るreferral domainを一枚へ書くことです。その到着を新しい流入にするか、同じ訪問の続きにするかを決めてから除外します。
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