Google AnalyticsのSite Speedは平均読込時間より先にPage Load Sampleを確認する
公開日: 執筆:佐藤
Google AnalyticsのSite Speedで遅いページを探すときは、平均読込時間だけを並べて判断しません。ページごとのPage Load Sampleを先に確認し、その標本数で平均値を判断できるかを見ます。
閲覧数が多くても、すべてのページビューで読込時間を計測しているとは限りません。少ない標本から出た大きな平均値と、多くの標本から出た平均値を同じ確かさで比べないことが大切です。
PageviewsとPage Load Sampleを分けて読む
Google AnalyticsのSite Speedは、ページビューの一部を標本としてページ読込時間を計測します。標準では、サイト訪問者の1%を固定率で抽出してページ時間のデータを集めます。
Page Timingsレポートでは、次の三つを分けて読みます。
| 指標 | 示すもの | 判断するときの注意 |
|---|---|---|
| Pageviews | ページが表示された総回数 | 読込時間を計測した回数とは限らない |
| Page Load Sample | 平均読込時間の計算に使ったページビュー数 | ページごと、期間ごとに確認する |
| Avg. Page Load Time | 標本から計算した平均読込時間 | 標本数と外れ値を確認してから比べる |
Pageviewsが10,000だから、読込時間も10,000回計測したとは言えません。平均値を読む前に、同じ行のPage Load Sampleを見ます。
標本が少ない大きな平均値は候補として扱う
次は、Page Timingsを読むための仮例です。
| ページ | Pageviews | Page Load Sample | Avg. Page Load Time |
|---|---|---|---|
| 商品一覧 | 10,000 | 120 | 2.4秒 |
| 申込完了 | 800 | 4 | 6.8秒 |
申込完了ページの6.8秒は気になる数字ですが、標本は4件です。この表だけで、商品一覧より恒常的に遅いと断定はできません。期間を広げて標本を増やし、同じ傾向が続くかを確認します。
反対に、標本が少ないことを理由に無視するのも早計です。申込完了のように事業上重要なページなら、ブラウザーで実際に開き、画像、外部ファイル、サーバー応答などを別に調べる候補へ残します。Site Speedの数字は、調査対象を選ぶ材料です。
平均値が大きいときは分布と利用環境を確認する
Page Load Sampleと平均読込時間を確認したあと、Distributionタブで読込時間の分布を見ます。一部の極端に長い読込時間が平均を押し上げている場合は、多くの閲覧が同じ遅さなのか、少数の外れ値なのかを分けられます。
次に、ブラウザー、国または地域、ページなどの条件を分けます。特定の利用環境だけで遅い場合と、同じページが広く遅い場合では、確認する対象が違います。
| 見え方 | 次に確認すること |
|---|---|
| 多くの標本で同じページが遅い | ページ固有の画像、JavaScript、CSS、サーバー処理 |
| 特定のブラウザーで遅い | ブラウザー別の処理や読み込む資源の差 |
| 特定の国や地域で遅い | 配信距離、外部サービス、通信環境 |
| 少数の標本だけ極端に遅い | 期間を広げた分布と、外れ値が続く条件 |
条件を細かく分けるほど標本数は減ります。分割後は、必ずPage Load Sampleをもう一度確認してください。
標本率を変えることと表示速度を直すことは別である
ページ時間の標本率はsetSiteSpeedSampleRate()で変更できます。ただし、標本率を上げてもページ自体は速くなりません。計測数を増やす作業と、読込時間を短くする作業を分けます。
標本率を変える前に、必要なページへGoogle Analyticsのトラッキングコードがあり、Page Timingsへ標本が入っているかを確認します。次に、月間の閲覧量と必要な判断単位を考えます。閲覧量の少ないサイトでページやブラウザーを細かく分けると、比較に使える標本が不足する場合があります。
改善後の確認では、変更前と変更後で期間、曜日、ページ、利用環境をそろえます。平均読込時間だけでなく、Page Load SampleとDistributionも一緒に残します。標本の条件が違えば、平均値の差をそのまま改善量とは扱えません。
最初の一手は、Page Timingsで重要なページを三つ選び、Pageviews、Page Load Sample、Avg. Page Load Timeを同じ表へ書き出すことです。標本が足りないページは期間を広げ、標本があるページは分布と利用環境へ進みます。
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