• AdWordsの新しい画面では広告の操作前に事業目標と見る数字を決める

AdWordsの新しい画面では広告の操作前に事業目標と見る数字を決める

公開日: 執筆:佐藤

AdWordsの画面が変わっても、先に決めるべきものは同じです。広告を増やす前に、何を達成したいのか、そのために毎週どの数字を見るのかを決めます。画面の配置は変わりますが、広告費を使う理由まで画面に決めさせる必要はありません。

Googleの公式案内は、新しいAdWordsの画面を早い段階で紹介しています。従来のcampaignはそのまま動き、upgradeや移行は不要です。一方で、案内を受けるaccountは条件によって異なり、すぐに試せるとは限りません。

画面が新しくなると、見慣れたreportや設定を探す時間が増えます。その時期に、数字の場所が変わったことと、広告の成果が変わったことを混同しないでください。まず従来の画面で毎週見ている数字と、数字を見て何を決めるかを書き出します。新しい画面に同じ情報があるかを確かめてから、日常の運用へ使います。

広告管理画面は、判断の材料を表示しますが、事業が受け入れられる問い合わせの量や、注文後に必要になる作業時間までは決めません。問い合わせを増やす目標なら、誰からの問い合わせを受けるのか、どの地域まで対応するのか、対応できる時間帯はいつかも確認します。広告をクリックした人が増えても、対応できない条件の問い合わせばかりなら、広告費と対応時間を使うだけです。

画面の使いやすさと広告の成果は別に考える

新しい画面では、目標に関係するdataを見つけやすくし、reportや広告表示オプションの操作を一か所へ集める方向が示されています。これは作業をしやすくするための変更です。目標を決める作業そのものが不要になるわけではありません。

たとえば、問い合わせを増やしたい事業者が、click数だけでcampaignを比べるとします。clickが増えても、問い合わせが増えなければ、広告費を増やす理由にはなりません。反対に、問い合わせ数だけを見て、費用や対応できる件数を見なければ、引き受けられない仕事を増やすことがあります。

見る数字は、事業目標に近いものから決めます。

事業で決めること AdWordsで確認すること 先に分ける理由
問い合わせを増やす 問い合わせの件数と費用 clickだけで良し悪しを決めないため
来店を増やす 地域、時間帯、電話などの反応 遠方や営業時間外の反応を混ぜないため
商品を売る 注文数、売上、広告費 売上だけで費用を見失わないため

この表の数字は、事業ごとに必要な形へ置き換えます。問い合わせを数えるなら、form送信、電話、mailのどれを数えるかを先に決めます。

数字の定義は、担当者が替わっても同じに読めるようにします。formを送信した時点を問い合わせ一件とするのか、重複や営業目的の連絡を除いた時点を一件とするのかで、reportの数は変わります。電話を数える場合も、呼び出しだけを数えるのか、対応できた通話を数えるのかを決めます。定義を後から変えるなら、以前の数字と同じ列に並べて比較しません。

広告費を見るときは、合計額だけでなく、どのcampaignが何の目的で使った費用かを分けます。新規の問い合わせを取りたいcampaignと、すでに商品名を知っている人を案内するcampaignでは、同じclick単価でも意味が違います。画面で見やすい列だけを選ぶのではなく、事業目標へつながる単位でreportを分けます。

新しい画面を試す前に毎週の確認項目を残す

画面の試用を始める前に、普段の確認項目を短く書き出します。新しい画面を見てから項目を決めると、表示されている数字だけを追いやすくなります。

  1. 今月の事業目標を一つ書く。
  2. 目標を判断する数字を一つか二つ決める。
  3. その数字をcampaign、広告group、検索語句のどこで見るか決める。
  4. 数字が悪いときに見直す順番を決める。
  5. 新しい画面でも同じ数字を確認できるか試す。

最後の項目で、必要なreportや設定が見つからなければ、元の画面で運用を続けます。新しい画面を使うこと自体は成果ではありません。確認にかかる時間が増えるなら、急いで切り替える理由はありません。

確認項目は、朝に異常を見つけるためのものと、週末に方針を決めるためのものを分けると扱いやすくなります。急に広告費が使われていない、formが送れないといった異常は早く見つける必要があります。一方で、keywordの追加や広告文の変更は、短い期間の上下だけで決めません。毎日見る数字を増やしすぎると、異常と通常の揺れを同じように扱ってしまいます。

新しい画面で数字を確認するときは、元の画面と同じ期間、同じcampaign、同じsegmentを選びます。表示の順序や名称が違うだけなら、数字が食い違ったとは言えません。反対に、条件をそろえても数が違うなら、どの条件を選んだかを記録して原因を確かめます。画面を試す人と、広告費を判断する人が別の場合は、表示した期間と選択した条件を渡します。

広告文や入札を変えた日は、変更内容を短く残します。画面変更の期間に、広告の設定まで何度も変えると、数字が動いた理由を追えません。新しい画面を試すための変更と、広告成果を直すための変更は分けます。緊急の停止や予算変更をした場合も、理由と時刻を書けば、後でreportを見るときに異常と判断を結び付けられます。

accountごとに試せる時期は違う

Googleは2016年から2017年にかけて新しい画面を整え、広告主を招待して試用を進める予定を示しています。招待は複数の条件で決まり、すべてのaccountがすぐに試せるわけではありません。案内がない段階では、従来の画面で目標と数字を整えておけば十分です。

招待を受けたaccountでも、全員が同じ業務へすぐ使う必要はありません。まず、日常の判断を変えない範囲で表示を確認します。よく使うcampaign、広告group、検索語句report、conversionの数字を開き、従来の画面で行っていた操作を再現できるか見ます。見つからない機能や判断できない表示があるなら、従来の画面へ戻り、必要な情報を待ちます。

新しい画面の操作に詳しくなることと、広告運用の責任を果たすことは別です。担当者が変わっても続けられるように、目標、判断に使う数字、確認頻度、変更を決める人を一枚にまとめます。外部の運用担当へ依頼する場合も、reportを受け取るだけでなく、数字が悪いときに誰が何を決めるかを事前に決めます。画面の変更は、責任の所在を曖昧にする理由になりません。

最初に残すのは、今週の広告費を使う理由と、その理由に近い数字です。数字が下がったときに、予算、keyword、広告文、landing pageのどこから見直すかまで決めておけば、画面の配置が替わっても判断の順番は変わりません。

最初の一手は、広告管理画面を開くことではありません。今週の広告費を判断する数字を一つ選び、その数字が事業の目的につながっているか確認することです。

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