AdWordsのcampaign groupsは広告の種類ではなく同じ事業目標でまとめる
公開日: 執筆:佐藤
複数のAdWords campaignを一緒に見るなら、先に一つの事業目標を決めます。campaign groupsは、Search、Display、Video、Shoppingなどのcampaignをまとめ、同じ期間の目標に対して進み具合を見るための機能です。広告の種類が同じだからまとめるのではなく、同じ販売企画、同じ受付期間、同じ予算の目的を持つものだけをまとめます。
数字を一画面へ集めることと、異なる仕事を同じ成果として扱うことは違います。問い合わせを増やす広告と採用応募を集める広告は、どちらもクリックやコンバージョンを見ます。しかし、費用を使う理由も、受け手も、必要な対応も違います。一つのcampaign groupへ入れると、合計の数字は見やすくなっても、どちらを直すべきかは見えなくなります。
performance targetsは、campaign groupで得たいclickまたはconversion、使う金額、平均CPCまたはCPAを置き、期間末の見込みと比べるためのものです。この設定は広告配信や最適化の仕組みを変えません。目標を書く作業と、入札や広告文を変える判断を混同しないことが重要です。
まとめる前に四つの条件をそろえる
| 単位 | 主な役割 | まとめる判断 |
|---|---|---|
| campaign | keyword、配信面、予算などを管理する | 個別の広告運用をどう行うか |
| campaign group | 複数campaignを一つの目的で見る | 同じ企画の結果を一緒に確認できるか |
| performance target | 期間内の目標と見込みを比べる | 何を達成したいかを数字で決められるか |
campaign groupへ入れる前に、企画、期間、予算、コンバージョンを比べます。企画は同じ商品や同じ案内を扱うか。期間は同じ開始日と終了日で評価するか。予算は同じ枠から出すか。コンバージョンは、同じ行動を成果として数えるか。この四つのうち一つでも違えば、集計する意味を先に説明できません。
説明用の仮例として、秋の新商品を案内するSearch campaignとDisplay campaignがある場合を考えます。二つが同じ商品、同じ販売期間、同じ予算枠のためなら、一つのcampaign groupで見る意味があります。一方、一方が既存顧客への案内で、もう一方が採用募集なら、どちらも広告であっても目標は同じではありません。まとめた数字では、どちらの仕事が進んだか分からなくなります。
同じ商品を扱っていても、目的が違う場合があります。新商品の認知を広げるSearch campaignと、既に商品pageを見た人へ再訪を促すDisplay campaignでは、同じ販売期間でも期待する行動が違うことがあります。両方を一つにまとめるなら、何を一件のconversionとして見るか、予算をどちらへ振り分けるかを説明できる必要があります。広告の配信面が違うことだけで、同じ企画だと決めません。
期間の条件も、単に開始日と終了日が同じかを見るだけでは足りません。月の途中から始めたcampaignと、最初から動いているcampaignでは、同じ月の合計を比べても配信した日数が違います。campaign groupで途中経過を見るなら、いつから何を比べているかを記録します。数字を集める前に比較の期間をそろえます。
performance targetは広告を動かす設定ではない
performance targetへ置く数字は、見栄えのよい数字ではなく、その企画を続けるか判断する数字です。問い合わせを増やす企画なら、click数だけで終わらせず、conversionとして何を数えるかも確認します。販売企画なら、使える予算と許容する費用の範囲を先に決めます。
Googleの案内では、performance targetを作っても広告配信や最適化の仕組みは変わりません。これは重要です。目標の件数、費用、平均CPCやCPAを入力すると、キャンペーン群の進み具合と期間末の見込みを一つの画面で見られます。しかし、目標を入力しただけで広告文、リンク先、入札が改善されるわけではありません。
目標値は、前の期間の数字をそのまま写すためのものではありません。販売できる数量、問い合わせへ対応できる人数、企画に使える予算を見て決めます。問い合わせを100件集める目標を置いても、対応できるのが20件なら、広告の進み具合だけがよく見えても事業の目的は果たせません。目標は広告画面の数字である前に、事業が受け取れる仕事の量です。
途中の見込みが目標に届かないときも、すぐに予算を増やすとは決めません。campaignごとの表示、click、conversion、link先の案内、受付体制を分けて見ます。予算が足りないのか、広告の約束が弱いのか、受ける側の条件が変わったのかで、次に変える場所が違います。performance targetは不足の理由を一つに決める機能ではありません。
campaign groupを作る前に、次の三つを一枚にまとめます。
- 何を案内し、いつまでに何を得たいか。
- どのcampaignをその目的のために使うか。
- click、conversion、費用のうち、どの数字で途中と終了を判断するか。
目標と実績の差を見て、広告文、リンク先、予算、配信するcampaignのどこを見直すかは別に判断します。目標を達成しない理由が、検索広告の文面なのか、動画広告の届け方なのか、問い合わせを受ける体制なのかは、合計値だけでは決まりません。campaign groupは判断の入口であり、原因を一つに決める機能ではありません。
広告運用を委託する場合でも、別の広告を同じ目的としてまとめてよいか、企画の予算をどこまで使うか、conversionに何を含めるかは事業側が決めます。reportを一枚にすることと、責任まで一つにすることは違います。設定担当はcampaignを整理できますが、問い合わせ一件と購入一件を同じ目標へ入れてよいかは決められません。
報告を読む人も決めます。営業担当が問い合わせの数を見るのか、販売担当が購入を確認するのか、経営者が企画全体の費用を見るのかで、同じcampaign groupでも必要な説明が違います。全員へ同じ合計値だけを渡すと、行動に結び付かないreportになります。見る人と、次に決めることを一緒に書きます。
最初の一手は、今あるcampaignから二つを選び、商品または企画、期間、予算、conversionの四つが同じかを比べることです。一つでも別なら、同じcampaign groupへ入れる前に目的を分けます。
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