直帰率とは?高い・低いだけで判断しないアクセス解析
公開日: 執筆:佐藤
直帰率とは、入口となったページを見た訪問のうち、次のページ表示などの反応が記録されないまま終わった訪問の割合です。高ければ失敗、低ければ成功と決まる数字ではありません。
先に決めるのは、ページの目的です。そのうえで、直帰率、滞在時間、コンバージョン、実際の問い合わせや注文を分けて見ます。直帰率だけでは、読者が満足したか、すぐに帰ったか、事業上の成果が生まれたかまでは分かりません。
直帰率が数えているもの
Google Analyticsの直帰率に関する説明では、直帰率を、一ページだけを見てサイトを離れた訪問者の割合とし、Single Page Access / Entriesという式を示しています。入口となった訪問のうち、一ページだけで終わったものがどれだけあるかを見る指標です。
直帰と滞在時間の計算に関する説明は、直帰と滞在時間をinteraction hitに基づいて計算すると説明しています。interaction hitには、ページビュー、イベント、取引、Google Website Optimizerによる実験が含まれます。
したがって、入口ページのページビューだけが記録され、その後に別のinteraction hitがなければ直帰です。二つ目のページが表示された場合や、interaction hitとして設定したイベントが送られた場合は、同じ一ページの訪問でも記録のされ方が変わります。
直帰率は、人の気持ちを直接測った数字ではありません。何をinteraction hitとして実装したかによっても、値が変わる計測上の数字です。
直帰率、滞在時間、コンバージョンを分ける
似た数字を一つの評価へまとめると、原因を取り違えます。それぞれが答える問いは別です。
| 項目 | 答える問い | その項目だけでは分からないこと |
|---|---|---|
| 直帰率 | 入口のあとに、別のinteraction hitが記録されたか | 読者が満足したか、事業上の成果があったか |
| 滞在時間 | 記録できたinteraction hitの時刻差はどれだけか | 最後のページを実際に何分読んだか |
| コンバージョン | あらかじめ成果と決めた行動が、計測上で完了したか | 問い合わせ後の商談や受注まで成立したか |
| ページの目的 | そのページで、誰に何を伝え、次に何をしてほしいか | 実際に目的を達成したか |
ページ滞在時間に関する説明は、ページ滞在時間を、ページビューから次のinteraction hitまでの時刻差で計算すると説明しています。次の記録がない直帰では、そのページを読んでいた時間の終点を取れません。直帰したから、滞在時間も短かったとは断定できません。
コンバージョンは、事業目的から定める成果です。目標設計に関する説明は、売上だけでなく、サイトの目的に基づいて訪問者に取ってほしい行動をコンバージョンとして考えるよう説明しています。Goalsには、URL destination、Time on Site、Pages per Visit、Eventの四種類があります。
ただし、解析上の目標到達と、実際の事業成果も同じではありません。フォームの送信完了をGoalsで記録できても、その後に商談や受注が成立したかは、顧客対応の記録で確かめます。
ページの目的が違えば、同じ直帰でも意味が変わる
次の二つは、判断の違いを説明するための仮例です。サトラボまたは実在する顧客の事例ではありません。
仮例1:問い合わせページへ進んでもらうサービス案内
サービス案内の目的を、「内容を理解した見込み客に、問い合わせページへ進んでもらうこと」とします。このページで直帰が増え、問い合わせ完了も減っているなら、入口ページと訪問者の組み合わせを調べる理由があります。
ただし、直帰率だけでページの文章が悪いとは決めません。検索語や広告文とページ内容がずれていないか、対象外の地域から訪問されていないか、問い合わせへのリンクが動くかを分けて確認します。
仮例2:営業時間と電話番号を一ページで伝える案内
このページの目的を、「営業時間と電話番号を知らせること」とします。訪問者が必要な情報を読み、画面に表示された番号を別の電話機へ入力して発信した場合、Analyticsには入口ページのページビューしか残らないことがあります。
この訪問は直帰として記録されても、情報提供には失敗したと断定できません。反対に、目的を果たしたとも断定できません。電話の成立を確かめるには受電記録が必要です。直帰率は、電話問い合わせ件数の代わりになりません。
サイト全体の平均より、入口ページと訪問元をそろえる
直帰率を見るときは、性質の違う訪問を混ぜません。会社名を知っていて営業時間を探す人と、広告から初めてサービス案内へ来た人では、必要な情報も次の行動も違います。
入口ページ、訪問元、検索語または広告、対象期間をそろえてから比べます。ページを変更した日、広告文を変えた日、計測設定を変えた日も記録します。設定変更の前後を混ぜると、訪問者の行動ではなく、記録方法の差を比較することがあります。
訪問数も確認します。weighted sortの説明は、一回の訪問で直帰率が100%となった行が上位を埋める問題を例に、直帰率と訪問数を一緒に扱うweighted sortを紹介しています。割合の大小だけでなく、その割合を作った入口数を見なければ、直す順序を決めにくくなります。
高いとき、低いときに確認する順序
直帰率とコンバージョン率を分ける説明は、コンバージョン率が低い場合を二つに分けています。直帰率も低ければ、サイト内の導線や使いやすさを確認します。直帰率が高ければ、入口ページ、訪問の質、広告との組み合わせを確認します。
この分け方を使うと、直帰率を下げること自体が目的ではなくなります。
| 見えている状態 | 先に確認すること |
|---|---|
| 直帰率が高く、目的の行動も少ない | 広告や検索語が示す内容と、入口ページの内容が合っているか。必要な情報と次の行動が見つかるか |
| 直帰率が低く、目的の行動が少ない | サイト内を移動したあと、成果までの導線で止まっていないか |
| 直帰率だけが急に変わった | ページ、訪問元、対象期間、イベントや計測コードの変更がなかったか |
| 目的の行動は記録されている | 実際の問い合わせ、注文、受注などの業務記録と条件をそろえて照合できるか |
すべてのサイトに共通する、合格の直帰率は決められません。指標設計に関する説明も、使う指標はサイトの目的と事業上の成功条件によって決まり、どの会社にも通用する共通の指標セットはないと説明しています。
まず、一つの入口ページを選んでください。そのページについて、「誰に」「何を伝え」「次に何をしてほしいか」を一行で書きます。次に、期待する行動をどの記録で確かめるかを決めます。直帰率を見るのは、その二行を決めたあとです。
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