• AdWordsの共有予算は同じ目的のキャンペーンへ使う

AdWordsの共有予算は同じ目的のキャンペーンへ使う

公開日: 執筆:佐藤

AdWordsの共有予算は、複数のキャンペーンで一つの日予算を使う機能です。キャンペーンごとの利用額を毎日配分し直さなくても、一方で使われなかった予算を、広告を表示できる別のキャンペーンへ自動で回せます。

ただし、管理をまとめられるからという理由だけで、すべてのキャンペーンを同じ予算へ入れてはいけません。費用をどのキャンペーンへ使ってもよい目的なら共有し、キャンペーンごとに使う額を守る必要があるなら個別予算を残します。

共有予算はキャンペーンをまとめる機能ではない

共有予算の機能説明は、同じAdWordsアカウントにある複数のキャンペーンへ、一つの日予算を設定する機能です。

個別予算では、各キャンペーンへ日予算を設定します。あるキャンペーンの検索機会が少なく、予算を使い切らなくても、その残りを別のキャンペーンへ回すには配分を変更する必要があります。共有予算では、複数のキャンペーンの間で配分が自動調整されます。

共有されるのは予算です。キャンペーンそのものが一つになるわけではありません。配信先、キーワード、広告文、入札、リンク先ページは、それぞれのキャンペーンで管理します。

管理するもの 個別予算 共有予算
日予算 キャンペーンごとに設定する 複数のキャンペーンで一つを使う
キャンペーン間の配分 担当者が予算を変更する 利用状況に応じて自動調整される
配信設定と広告 キャンペーンごとに管理する キャンペーンごとに管理する
掲載結果 キャンペーンごとに確認する 合計とキャンペーンごとの両方を確認する

共有予算は、各キャンペーンへ同額を配る機能でも、決めた割合を確保する機能でもありません。費用がどこへ使われるかを固定したい場合には合いません。

同じ目的へ使う費用なら共有しやすい

共有予算へ入れる候補は、事業上の目的と成果の定義が同じキャンペーンです。Googleも、共通するマーケティング目標を持つ複数のキャンペーンでは、共有予算によって支出の管理を簡単にできると説明しています。

判断するときは、キャンペーン名ではなく、費用を移してよいかを見ます。

  • 一方のキャンペーンで使われなかった予算を、別のキャンペーンで使ってよい
  • 複数のキャンペーンを、一つの成果定義と総額で評価できる
  • どのキャンペーンへ費用が移っても、担当者と事業上の責任が変わらない

三つを満たすなら、共有予算の候補になります。たとえば、同じ商品の販売を目的として、端末や配信方法の違いでキャンペーンを分けている場合です。これは使い方を説明するための仮例であり、成果を保証する事例ではありません。

キャンペーンを分ける理由と、予算を分ける理由は別です。検索ネットワークとディスプレイネットワークを別のキャンペーンにしても、一つの目的と総額で運用できるなら、予算を共有する余地があります。配信設定を分けることと、費用の管理単位を分けることを混同しないでください。

使う額をキャンペーンごとに守るなら共有しない

キャンペーンごとの配分に意味がある場合は、個別予算を使います。

商品ごとの採算を別々に管理している場合、一方の費用を他方へ移すと、決めた上限を守れません。地域ごとに担当者が違う場合や、広告費の負担者が違う場合も同じです。優先して配信したいキャンペーンと、残額があるときだけ配信したいキャンペーンを一つの共有予算へ入れると、優先順位を予算額で示せなくなります。

条件 選ぶ予算 理由
複数のキャンペーンを一つの目的と総額で管理する 共有予算 利用状況に応じて費用を移せる
キャンペーンごとに使う額を確保する 個別予算 自動調整で配分を変えたくない
商品、地域、担当者ごとに採算責任が違う 個別予算 支出の責任範囲を分ける必要がある
目的は同じだが、共有してよいか決められない 個別予算のまま確認する 管理を簡単にする前に配分条件を決める

共有予算は、キャンペーンの良し悪しを判断してくれる機能ではありません。広告を表示できる機会が多いキャンペーンへ費用が動いても、その費用が問い合わせや注文につながるとは限りません。配分を任せる範囲は、先に事業者が決めます。

Shared libraryから共有予算を作成する

共有予算は、AdWordsへログインし、Shared libraryから設定します。

  1. Shared libraryを開く
  2. Budgetsを選ぶ
  3. Create a new shared budgetから共有予算を作る
  4. 一つの日予算で管理するキャンペーンを選ぶ
  5. 設定後に、対象キャンペーンと予算額を確認する

共有予算の機能説明は、この手順に加え、Shared libraryで共有予算を使う複数キャンペーンの合計掲載結果を確認できると案内しています。

設定前に、現在のキャンペーン名、個別の日予算、目的、成果の定義を控えておきます。共有後に問題が見つかったとき、どの設定から変更したかを追えるようにするためです。運用を外部へ依頼している場合も、共有するキャンペーンと日予算は自社で確認します。設定作業を任せることと、費用を移してよい範囲の判断を任せることは別です。

合計だけでなくキャンペーンごとの結果も見る

共有後は、共有予算全体の利用額だけで判断しません。各キャンペーンの費用、クリック、コンバージョン、獲得単価を同じ期間で確認します。

共有前より予算を使いやすくなっても、成果の少ないキャンペーンへ費用が偏れば、配分を見直す必要があります。反対に、一つのキャンペーンが予算を多く使っていても、同じ成果定義で許容できる獲得単価なら、費用が多いことだけを理由に戻す必要はありません。

最初に決めるのは、設定画面の操作ではありません。共有するキャンペーンを並べ、「この中なら、どのキャンペーンへ費用が移ってもよいか」と確認してください。一つでも別の上限や責任が必要なら、そのキャンペーンは個別予算に残します。

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