AdWordsのFrequency cappingはDisplay Networkの表示回数を日、週、月で制限する
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsのFrequency cappingは、Display Networkで同じ人へ広告を表示する回数に上限を置く機能です。設定するときは、回数だけでなく、日、週、月のどの期間で数えるか、campaign、ad group、adのどの単位へ上限を適用するかを決めます。
この設定は、広告を指定回数まで必ず表示する機能ではありません。許可するimpression数の最大値を決める機能です。検索ネットワークの広告へ同じ設定を当てはめず、Display Networkのcampaignで使います。
FrequencyとFrequency cappingは平均と上限で役割が違う
AdWords公式HelpのFrequency cappingに関する説明では、Frequencyを、一定期間に一人の利用者が広告を見た平均回数と説明しています。Frequency cappingは、一人へ許すimpression数の上限を制御します。
平均値と上限値は同じではありません。たとえば、平均Frequencyが低くても、一部の人だけが繰り返し広告を見ている可能性は残ります。反対に、上限を高くしても、すべての人へその回数だけ表示されるとは限りません。
Frequencyを報告するときは、対象期間とcampaignをそろえます。日ごとの上限と月間の平均値を、そのまま一対一で比較してはいけません。
期間は配信日数ではなく数え直す単位として選ぶ
Frequency cappingでは、一人へ許すimpression数を、日、週、月の単位で設定できます。
| 期間 | 上限が表すもの | 確認する運用条件 |
|---|---|---|
| 日 | 一人へ一日に許すimpression数 | 毎日見る可能性がある広告か、短期間の告知か |
| 週 | 一人へ一週間に許すimpression数 | 曜日をまたぐ比較や検討に使う広告か |
| 月 | 一人へ一か月に許すimpression数 | 長期間継続する認知や再訪向けの広告か |
同じ「5回」でも、一日5回と一か月5回では配信の意味が変わります。数字だけを他のcampaignから移さず、配信期間、広告の内容、対象となる人、予算を確認します。
固定の正解回数はありません。短い期間の告知と、長い検討期間を持つ商品では、同じ上限にする理由がないためです。最初から細かな数字を正解と決めるのではなく、変更前のFrequency、impression、click、conversionを保存し、設定後も同じ期間で比べます。
campaign、ad group、adは数える範囲が違う
公式Helpでは、Frequency cappingの適用単位として、campaign、ad group、adを選べます。選んだ階層によって、上限を共有する広告の範囲が変わります。
| 適用単位 | 上限を置く範囲 | 向いている判断 |
|---|---|---|
| campaign | campaign内の広告をまとめた範囲 | 同じ人へのcampaign全体の露出を抑えたい |
| ad group | 各ad groupの範囲 | 商品群や訴求ごとに露出を分けたい |
| ad | 各広告の範囲 | 同じcreativeだけが繰り返し表示される回数を抑えたい |
説明用の仮例として、同じcampaignに二つのad groupがあり、それぞれに複数の広告があるとします。campaign単位へ上限を置けば、広告をまたいでcampaign全体の表示を数えます。ad group単位なら、別のad groupは別の範囲です。ad単位なら、別の広告は別に数えます。
広告を何種類も入れたままad単位だけで制限すると、一人がcampaign全体で見る広告数は、各広告の上限を合計した範囲まで広がり得ます。campaign全体の露出を抑えたいのか、一つのcreativeの繰り返しだけを抑えたいのかを先に決めてください。
設定はDisplay Networkのcampaignで行う
公式Helpが示す操作では、対象campaignのSettings tabを開き、Advanced settingsにあるFrequency cappingを編集します。そこでimpression数、期間、適用単位を選びます。
設定前に、次の内容を一行で記録します。
- 対象campaign
- 上限のimpression数
- 日、週、月の期間
- campaign、ad group、adの適用単位
- 変更する理由と確認日
広告運用を外部へ任せる場合も、上限を決める責任まで自動的に外部へ渡す必要はありません。運用担当者は配信結果と選択肢を示し、広告主は、同じ人への露出をどこまで許すかをcampaignの目的と予算から決めます。
Search Networkとvideo viewの設定へ広げない
このFrequency cappingの公式説明は、Display Networkにおけるimpression数を対象にしています。Search Networkのkeywordや検索広告の表示回数を、同じcampaign設定で制限する機能として扱ってはいけません。
また、ここで数えるのはimpressionです。動画広告のview、再生時間、操作回数と同じ数字ではありません。別の広告形式を使う場合は、そのcampaignで選べる指標と階層を確認します。
設定後は、impressionが減ったかだけで成功を決めません。対象期間、Frequency、click、conversion、予算消化を同じ条件で並べます。上限を下げれば同じ人への表示機会は狭まりますが、新しい人へ必ず表示されることや、成果が増えることまでは保証されません。
最初の一手は、Display Networkのcampaignを一つ選び、現在のFrequencyと設定中の上限を確認することです。上限がなければ、campaign全体と各広告のどちらを制御したいかを決めてから、期間と回数を設定します。
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