AdWordsのTop moversではクリック数と費用の大きな増減から原因を調べる
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsのクリック数や費用が大きく変わったら、アカウント全体の増減だけを見て理由を決めないでください。Top moversを使うと、変化の大きいキャンペーンや広告グループを絞り、その変化に関係しそうな設定変更を確認できます。
調査は、比較期間をそろえる、変化した管理単位を特定する、原因候補を確かめる、という順で進めます。Top moversに表示される原因候補は手掛かりであり、変化を説明し切る証明ではありません。
クリック数と費用は同じ長さの期間で比べる
Top moversは、連続する同じ長さの二期間を比較します。期間は7日、14日、28日から選べます。曜日の並びや営業日数が違う期間を比べるより、同じ長さの期間で、どの項目が大きく動いたかを先に見ます。
表示されるのは、クリック数または費用の変化量が大きい項目です。増加率だけでなく、実際に増減した量で選ばれます。少ないクリックが倍になった項目より、多くのクリックが動いた項目を先に調べられるため、アカウント全体の変化へ影響した場所を見つけやすくなります。
Top moversの公式説明では、増加と減少について、それぞれ最大10件の大きな変化を確認できます。最初にクリック数と費用のどちらが動いたのかを決め、同じ指標の増加側と減少側を見てください。
キャンペーンと広告グループの階層を混同しない
Top moversの詳細には、変化へ寄与したキャンペーンと広告グループが表示されます。同じ変化をキャンペーンと配下の広告グループへ重ねて数えないよう、報告では一つの変化としてまとめられます。
キャンペーンが表示されたら、予算、地域、配信日程など、キャンペーン単位の設定を確認します。広告グループが表示されたら、入札単価、キーワード、広告文など、広告グループ内の設定を確認します。階層を分けると、関係のない設定まで一度に見直さずに済みます。
たとえば、費用が増えたキャンペーンの中で、一つの広告グループだけクリック数も増えているとします。この場合は、アカウント全体の予算だけを疑うのではなく、その広告グループの入札単価やキーワード変更から確認します。これは説明用の仮例であり、費用増加の原因を入札だけに限定するものではありません。
Possible causesは設定変更の候補として読む
Top moversには、入札単価の引き上げや新しいキーワードの追加など、変化に関係する可能性があるアカウント内の変更が表示されます。ここに出た変更は、確認を始める場所として使います。
ただし、競合他社の入札、検索需要、季節による変動など、アカウントの外で起きたことはPossible causesに含まれません。候補が表示されないからといって、原因がないわけではありません。候補が表示された場合も、その変更日時と指標が動いた日時を変更履歴で照合します。
調査では、次の三つを分けて記録します。
- 起きたこと:クリック数または費用が、どの期間にどれだけ動いたか
- 動いた場所:どのキャンペーンまたは広告グループが寄与したか
- 原因の候補:入札単価、予算、キーワード、広告、配信条件の何が変わったか
起きたことと原因の候補を同じ欄へ書くと、「費用が増えたから入札単価が原因だ」と早合点しやすくなります。事実と仮説を分け、変更履歴と設定内容で確かめてください。
増加も減少も同じ手順で確認する
成果が落ちたときだけTop moversを見ると、増加した項目に費用が移った可能性を見落とします。減少側でクリック数が減り、別の広告グループの増加側で費用が増えているなら、二つを並べて確認します。
最初に対象期間と指標を固定し、次に増加側と減少側の上位項目を開きます。その後、キャンペーンと広告グループのどちらが表示されたかを確認し、Possible causesと変更履歴を照合します。アカウント内の変更で説明できなければ、検索需要や競合状況など、外部要因を別の調査として扱います。
変更理由と確認結果は広告主側へ残す
広告運用を委託していても、Top moversを見た人だけが原因候補を知っている状態は避けるべきです。対象期間、動いた指標、キャンペーンまたは広告グループ、確認した変更、判断した人を記録します。
Top moversの目的は、変化を自動で説明してもらうことではありません。調べる範囲を狭め、設定変更と指標の動きを結び付けて確認することです。まずは直近の同じ長さの二期間を選び、クリック数と費用のどちらが大きく動いたかを一つ決めてください。
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