AdWordsのUpgraded URLsではFinal URLとtracking templateを分けて管理する
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsのUpgraded URLsへ移行するときは、利用者が到達するページをFinal URLへ、クリック計測に使う情報をtracking templateへ分けます。現在のDestination URLをそのまま別の欄へ移すのではなく、ページ部分と計測部分を先に分解してください。
移動先ページの変更と計測方法の変更も、同時に行わない方が安全です。先に同じ移動先へ到達できることを確認し、その後で共通のtracking templateやcustom parameterを整理します。
Destination URLには二つの役割が入っている
AdWords公式ブログのUpgraded URLsに関する発表は、Destination URLを次の二つに分けて説明しています。
- 広告をクリックした人が到達するlanding page URL
- 第三者のtracking serviceへのredirect、ValueTrack parameter、独自のcreative IDなどのtracking情報
Destination URLでは、tracking情報だけを直す場合でもURL全体を更新します。公式発表によれば、この変更はDestination URL全体の再審査を起こし、審査中は広告が停止します。
Upgraded URLsは、この二役を別の欄へ移します。landing pageを変える作業と、計測parameterを変える作業を分けられるため、tracking情報の更新範囲を選びやすくなります。
Final URLとtracking templateの責任を分ける
各欄へ入れる情報は次のように分かれます。
| 欄 | 入れる情報 | 変更時に確認するもの |
|---|---|---|
Final URL |
広告をクリックした人が到達するページ | ページの内容、表示、到達可否 |
| tracking template | AdWordsが計測用URLを組み立てるための情報 | redirect、ValueTrack、計測service |
| custom parameter | 広告などへ割り当てる独自の名前と値 | 名前、値、使用するtemplate |
Final URLへtracking情報まで詰め直すと、役割を分ける利点が失われます。tracking templateへlanding pageそのものを任せると、広告ごとの移動先を管理しにくくなります。
最初に、利用者が見るページをFinal URLとして確定します。そのページを変えずに、既存のtracking情報をどの範囲で共通化できるかを判断してください。
tracking templateは共通範囲から決める
tracking templateは、account、campaign、ad groupへ共通設定できます。個別に管理したい場合は、ad、keyword、sitelinkにも設定できます。
すべての広告で同じ計測情報を使うなら、広告ごとに同じ文字列を複製する必要はありません。accountなどの共通範囲へ置けば、一つの変更を複数のURLへ適用できます。一方、campaignごとに計測先が違う場合は、account全体へ無理にまとめないでください。
共通化の範囲は、変更を一回で済ませるためだけに決めるものではありません。誤った値を入れたときに、どの広告へ影響するかも決めます。次の表を作ると、適用範囲を判断できます。
| tracking情報 | 共通する範囲 | 管理者 | 確認する出力先 |
|---|---|---|---|
| 共通の計測service | account | account管理者 | 計測serviceの受信記録 |
| campaign識別用の値 | campaign | 広告運用担当者 | campaign別report |
| 個別creativeの値 | ad | 広告作成担当者 | ad別report |
これは説明用の仮例です。実際の階層は、契約しているtracking serviceと既存URLを確認して決めます。
custom parameterは名前と値を対応させる
custom parameterは、計測したい独自項目へ名前を付け、adがクリックされたときに指定値をURLへ入れる仕組みです。公式発表は、{_mycreative}というparameterへ12345を設定する例を示しています。
parameterを追加しただけでは、必要なreportを作れません。次の三つを一組で記録します。
- parameter名
- AdWords側へ設定した値
- tracking先で受け取る項目名
同じ名前を別の意味へ使うと、期間をまたいだreportを比較できません。命名規則を先に決め、誰が値を追加し、誰が受信結果を確認するかを残します。
ValueTrack parameterとcustom parameterも分けます。前者はAdWordsが広告クリックの情報を入れるparameter、後者は広告主が名前と値を決めるparameterです。目的が同じに見えても、値を決める主体が違います。
移行前にDestination URLを一覧へ出す
URLを管理画面で一件ずつ見ながら移すと、同じtracking情報の重複と例外を見落とします。最初にDestination URLを一覧へ出し、次の列へ分けます。
- campaign、ad group、ad、keyword、sitelink
- 現在のDestination URL
- landing page URL
- tracking情報
- 第三者のtracking service
- 共通化する範囲
- 移行後の確認者
一覧を保存してから、一つのcampaignまたは少数のURLで移行します。Final URLが開くこと、tracking先へ値が届くこと、AdWordsのreportと外部reportが対応することを確認してから範囲を広げます。
広告URLを制作会社や計測会社へ管理してもらう場合でも、AdWords account、landing page一覧、parameterの定義、tracking serviceの契約名義は広告主が把握してください。設定作業を委託することと、URL計測の仕様を相手だけが知る状態にすることは別です。
7月1日までに計測URLの移行計画を決める
Googleは、URLでtrackingを使う広告主に、2015年7月1日までの移行を勧めています。7月1日からURLを新しい構造へ更新し始めると案内しています。第三者のtracking platformを使う場合は、その提供者と移行方法を調整するよう求めています。
期限があるからといって、全URLを一度に書き換える必要はありません。二月中に既存URLを一覧化し、三月以降に共通範囲と例外を決めれば、少数で確認してから移行できます。
最初の一手は、現在のDestination URLを一件選び、landing page部分とtracking部分へ線を引いて分けることです。同じ分け方をURL一覧へ適用し、共通化できるtracking情報と、個別に残す情報を数えてください。
関連記事

