• Google AnalyticsのCohort Analysisは獲得日をそろえた利用者の継続を読む

Google AnalyticsのCohort Analysisは獲得日をそろえた利用者の継続を読む

公開日: 執筆:佐藤

アプリを開いた利用者が多かった日だけを見ても、その日に獲得した利用者が戻ってきたかは分かりません。Google AnalyticsのCohort Analysisでは、初回sessionや初回installの日をそろえた利用者を一つの集団にし、そこから何日後に戻ったかを追います。

日別の利用者数は、その日の規模を確認する集計です。Cohort Analysisは、獲得した集団の継続を確認する集計です。二つを同じ数字として扱わず、集客施策を比べるときは獲得日、集計単位、利用者segmentをそろえてください。

日別集計とCohort Analysisでは答える疑問が違う

日別集計では、3月10日に何人がアプリを開いたかを数えます。その中には、3月10日に初めて利用した人も、以前から利用している人も含まれます。

Cohort Analysisでは、3月1日に初回sessionを記録した利用者を一つの集団として扱い、その集団が1日後、2日後、3日後に戻ったかを見ます。3月2日に獲得した集団は、別の集団です。

読み方 そろえる対象 確認する疑問 向いている判断
日別の利用者数 集計する暦日 その日に何人が利用したか 全体の増減や障害の確認
Cohort Analysis 初回sessionまたは初回installの日 獲得から何日後に戻ったか 集客施策や利用開始後の体験の比較

ここでいう獲得日は、比較の起点にする初回sessionまたは初回installの日です。広告をクリックした日と自動的に同じになるとは限りません。何を起点にした集団かを決めずに、広告の配信日だけで結論を出さないでください。

獲得日からの経過日数を横に読む

Google AnalyticsのCohort Analysisに関する公式発表は、利用者が初回sessionの日から時間を経ていつ戻り、どのように行動したかを確認できると説明しています。集計単位は日、週、月で切り替えられます。Mobile App AnalyticsのAudienceにあるbeta版として利用できます。

表を読むときは、暦日より先に経過日数を見ます。ある行を3月1日に獲得した集団とすれば、最初の列は獲得日、その次は1日後、その次は2日後です。別の行も同じ経過日数で横へ読みます。

これは説明用の仮例です。3月1日に100人を獲得し、そのうち30人が1日後に戻ったとします。3月2日に50人を獲得し、20人が1日後に戻ったとします。戻った人数だけなら30人と20人ですが、獲得した人数に対する割合は30%と40%です。規模の違う集団を比べるなら、人数だけでなく、同じ起点に対する割合も確認します。

ただし、50人の集団と5000人の集団では数字の安定性が違います。小さい集団の一日の差だけで、広告、アプリ、利用者の質を断定しないでください。

施策を比べる前に三つの条件をそろえる

Cohort Analysisでは、期間やcampaignを比べ、特定のchannelが利用者を継続して獲得できているか確認できます。比較を始める前に、次の三つを固定します。

  1. 初回sessionか初回installか、集団の起点を決める
  2. 日、週、月のどの単位で読むかを決める
  3. 比較する利用者segmentと経過日数をそろえる

たとえば、有料施策Aと有料施策Bを比較するなら、Aだけを日単位、Bだけを週単位で読んではいけません。Aは獲得翌日、Bは獲得7日後という比較にもなりません。同じ定義、同じ単位、同じ経過日数へそろえます。

campaignの配信量が大きく違う場合は、獲得人数と継続の割合を分けて記録します。獲得人数が多い施策と、獲得後に戻る割合が高い施策は、同じ評価ではありません。予算を増やす判断と、利用開始後の体験を直す判断を分けるためです。

継続の差だけで原因まで決めない

Cohort Analysisで分かるのは、定義した集団の戻り方に差があることです。その差が生じた原因まで、自動で証明するreportではありません。

継続が低い集団には、広告で伝えた内容、install後の案内、アプリの動作、通知、利用する曜日など、複数の条件が重なります。reportの差を見つけたら、変更した条件を一つずつ確認します。

外部へ集計を依頼する場合は、画面の数字だけを受け取らず、集団の起点、対象segment、集計単位、期間も一緒に残してください。分析作業を委託しても、どの施策を比べ、どの条件で継続と判断するかは、運営側が所有する必要があります。

最初の一手は、AudienceのCohort Analysisを開き、一つのcampaignまたは一つの期間に絞ることです。獲得日の集団を一行選び、1日後、3日後、7日後の戻り方を同じ条件で読みます。その後で別の集団を並べれば、日別の総数に隠れていた継続の差を確認できます。

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