AdWordsのdevice別入札調整は基準にする端末を決めてから比率を変える
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsでdevice別の入札を調整するときは、最も価値が高い端末を基準に決めます。mobile、desktop、tabletの数字を別々に見て、基準にする端末のkeyword bidを置き、ほかの端末へ比率を重ねます。端末別のclick数だけで比率を変えると、電話、form、購入など、端末ごとに違う成果を混ぜてしまいます。
端末別の入札調整は、mobileを優先するためだけの機能ではありません。どの端末で利用者が何をし、事業側が何を受け付けられるかを見て、広告費の配分を決めるためのものです。mobileで広告を見た人が、電話をかけるのか、後でdesktopからformを送るのかによって、見るべき数字は変わります。入札の比率を先に決めず、成果の受け方を先に整理します。
Googleの公式案内は、AdWordsでmobile、desktop、tabletの各device typeへ個別にbid adjustmentを設定できるようにすると発表しました。最も価値の高いdeviceを基準にkeyword bidを置き、他のdeviceへbid adjustmentを設定する考え方です。この変更は今後数か月で利用可能になる予定と案内されています。6月時点では、設定値を決める前に端末別の成果と受付方法を準備しておきます。
端末別のclickと端末別の成果を分ける
mobileでclickが多いことと、mobileが最も事業に役立つことは同じではありません。desktopで資料を読み、後日mobileから電話する人もいます。端末別に見られる数字と、事業で受け付ける成果を分けます。広告管理画面の数字は広告からsiteへ来た経路を示します。営業や受付が確認する数字は、その後に対応できる依頼だったかを示します。二つを同じ欄へまとめません。
| 確認する項目 | mobile | desktop | tablet |
|---|---|---|---|
| 広告からの訪問 | click、cost、landing page | click、cost、landing page | click、cost、landing page |
| site内の行動 | form開始、電話button、閲覧page | form送信、資料閲覧、購入 | 閲覧、form、購入 |
| 受付後の成果 | 電話内容、来店、問い合わせ | 有効な問い合わせ、購入 | 有効な問い合わせ、購入 |
たとえば、緊急修理のserviceなら、mobileから電話する人が多いかを確認する価値があります。長い資料を比較してから依頼するserviceなら、desktopでのform送信や資料閲覧を確認します。どの端末を基準にするかは、click率ではなく、事業で受け付ける行動と対応できる体制から選びます。
電話を成果として見るなら、電話番号を見つけやすいか、受付時間外にどう案内するか、電話を受けた側が広告経由かを確認できるかを考えます。formを成果として見るなら、端末ごとに入力を完了できるか、必須項目が多すぎないか、送信後の案内を読めるかを見ます。mobileのclick数が多くても、連絡の入口が使いにくければ、入札を上げる前にpageと受付を直す方が先です。
端末別の数字が少ないcampaignでは、端末ごとの差を強く読みません。数件の問い合わせだけで比率を大きく変えると、次の期間に同じ傾向が出るとは限りません。まず、端末別のcost、click、site内行動、受付後の内容を同じ期間で並べます。判断できるほどの材料がなければ、比率を細かく分けるより、比較できるよう記録を残します。
基準のbidと比率を一緒に変えない
device別のbid adjustmentは、すべての端末の入札額を独立して書き込む操作ではありません。基準となるkeyword bidと、他の端末への調整比率の関係を持ちます。基準のbidと比率を同じ日に大きく変えると、どちらが結果へ影響したか分かりにくくなります。
- campaignごとに、端末別で受け付けたい成果を決める。
- mobile、desktop、tabletのcost、click、conversion、受付後の内容を並べる。
- 最も価値が高く、数字を確認できるdeviceを基準候補にする。
- 基準のkeyword bidとdevice別の調整比率を別に記録する。
- 一度に変える条件を一つに絞り、変更日を残す。
- costだけでなく、問い合わせや購入の内容を確認する。
同じ日に入札を変え、広告文を変え、landing pageも変えると、結果を見たときに原因を分けられません。基準のbidを変える日、端末別の比率を変える日、pageを直す日を記録します。すべてを一度に止める必要はありませんが、何を変更したかは残します。報告で端末別の数字を比べるときも、比較した期間と変更内容を一緒に見ます。
端末別のdataが少ないcampaignでは、細かい比率を作っても判断の根拠が薄くなります。数字を増やすために端末別の設定を増やすのではなく、同じcampaignで端末をまたいで届ける理由があるかを先に確認します。端末ごとの利用者像が大きく異なり、広告文もlanding pageも別にする必要があるなら、比率だけで調整するよりcampaignを分ける判断も必要になります。
入札調整とlanding pageの責任を分ける
mobileの成果が弱い場合、入札を下げる前にlanding pageと受付方法を確認します。電話buttonが押しにくい、formが長い、営業時間が分からない場合は、入札比率だけで解決しません。反対にdesktopの成果が弱い場合も、比較に必要な情報や見積の条件をpageで確認できるかを見ます。
端末別入札で直せるのは、広告が表示される機会へ費用をどの程度配るかです。受付時間を延ばすこと、電話に出る人を増やすこと、見積条件を変更することまでは直せません。成果が弱い原因が広告、page、受付のどこにあるかを分け、入札へ戻す前に必要な作業を決めます。広告費を調整する人と、pageや受付を直す人が違う場合は、確認結果を渡す順番も決めます。
AdWordsの設定作業を外部へ任せる場合も、端末ごとに受け付ける成果、電話やformの対応、landing pageを直す担当はsite側で決めます。device別の入札は、広告費を配る手段です。どの端末の利用者に何を提供できるかを決める作業の代わりにはなりません。最初は一つのcampaignで、基準にする端末と確認する成果を決めます。その記録があれば、比率を直す理由も次の担当へ引き継げます。
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