• AdWords Editorのscheduled downloadsは変更を入れる前に最新dataを確認するために使う

AdWords Editorのscheduled downloadsは変更を入れる前に最新dataを確認するために使う

公開日: 執筆:佐藤

AdWords Editorのscheduled downloadsは、最近の変更とperformance statisticsを追うための機能です。取得が終わったから広告を直す、という順番にはしません。先に取得したdataの時点と、今回判断するcampaignを決めます。数字を確認する作業と、広告文、keyword、入札、リンク先を変更する作業は別です。

AdWords Editor 11.6には、recent changesとperformance statisticsを把握するためのscheduled downloadsが加わります。複数のaccountやcampaignを扱うとき、作業を始めるたびに最新の状態を確認できることは便利です。しかし、機能が知らせるのは変化と数字です。変えるべき広告と、変えてよい広告を決めるものではありません。

downloadしたdataには、取得した時点までの状態が入ります。広告の管理は、ほかの担当者の作業、入札や予算の変更、広告の承認状況などで、その後も変わります。そのため、downloadを終えた画面と、反映直前のaccountが同じ状態だと決めつけません。調べた状態を記録として残し、反映する前に編集対象をもう一度確認します。最新dataを持つことと、最新の判断をしていることは別です。

scheduled downloadsを毎日実行するか、週に一度にするかは、機能の有無だけで決めません。広告を日々替えるaccountなら短い間隔で変化を見つける理由があります。月に一度しか確認しないaccountなら、毎日の一覧が増えても、誰も読まなければ意味がありません。取得する間隔、見る人、数字が変わったときの連絡先を一緒に決めます。使わない通知を増やすより、確認する約束を一つ守る方が、運用では役に立ちます。

取得、判断、反映を一つの作業にしない

作業 残すもの この段階で決めないこと
scheduled download 取得日、recent changes、performance statistics 広告を直すかどうか
変更候補の選定 account、campaign、広告group、確認した数字 ほかのcampaignを同時に変えること
変更案の作成 替える項目、理由、リンク先 成果が出たという結論
反映 実施日、実施者、承認者 変更前の記録を消すこと

説明用の仮例として、月曜日にdataを取得し、火曜日に広告文を見直す作業を考えます。月曜日までの数字を見ていても、火曜日の朝に別の担当者がcampaignの設定を変えていれば、取得した数字だけでは原因を判断できません。数字、設定変更、広告文の修正案を同じメモへ混ぜず、日付と対象を分けます。

この仮例で広告文を替える候補が出たら、最初にcampaign名だけで選びません。対象の広告group、使っているkeyword、表示している広告文、link先のpageを並べます。広告文だけを替えるつもりでも、link先が改修中なら、クリック後の内容まで変わることがあります。performance statisticsに変化があった理由を調べる仕事と、広告の約束を替える仕事を、同じ一回の操作にまとめないことが必要です。

数字が良く見えるcampaignも、すぐにほかのcampaignへ複製しません。地域、扱う商品、検索する人の目的が違えば、同じ広告文や入札が適切とは限りません。比較するときは、account全体の合計ではなく、同じ目的で分けたcampaignか広告groupに絞ります。downloadは大量の数字を見せますが、判断する単位まで決めてくれるわけではありません。

複数のcampaignを扱う場合は、名前が似ているだけで同じ対象と考えないことも必要です。performance statisticsを確認する対象と、実際に編集する対象を、account、campaign、広告groupまで確認します。たとえば、地域別に分けたcampaignで片方だけ数字が下がったなら、ほかの地域の広告文まで同時に替える理由はありません。

変化を見つけたあとに確認する順番

scheduled downloadを使う目的は、編集を急ぐことではなく、編集前の状態を残すことです。数字に変化があったときは、次の順で確認します。

  1. 取得した日と、数字が動き始めた日を確認する。
  2. 同じcampaignでrecent changesを見て、設定や広告文を替えた日があるか確認する。
  3. 変更がない場合は、検索語、リンク先、広告の配信条件に変化がないかを別に調べる。
  4. 修正候補は一つのcampaignへ絞り、何を替えるかと理由を残す。
  5. 反映後は、同じ期間と対象で数字を比べる。

一度の作業で予算、keyword、広告文、リンク先を全部変えると、数字が動いた理由を後から追えません。変更を一つに限る必要はありませんが、複数を替えるなら、なぜ同時に替えるのかを書いておきます。広告を任せる場合も、取得を設定した人、変更を提案した人、反映を承認した人を分けて残せば、数字と作業の関係を確認できます。

反映する前に、以前の状態を戻せるようにします。広告文を替えるなら、替える前の文面と対象の広告groupを残します。keywordや入札も直すなら、それぞれの変更を分けて記録します。失敗したときに元へ戻すためだけではありません。反映後に数字が変わったとき、何を比べればよいかを残すためです。downloadしたdataを再び取ればよい、と考えると、変更前の意図や承認の理由が抜け落ちます。

外部の運用担当へ作業を頼む場合は、downloadの設定を渡して終わりにしません。どのaccountを見られるのか、変更を反映できるのは誰か、広告費を増やす判断は誰がするのかを分けます。数字を見る権限と、広告を公開する権限は同じでなくてかまいません。むしろ、変更が大きいaccountほど、取得、提案、承認の境目を決めておくと、意図しない反映を防ぎやすくなります。

数字が急に変わったときは、downloadの失敗と決める前に、対象期間と集計の範囲を確認します。campaignを停止した日、予算を替えた日、link先が表示できなかった日があれば、performance statisticsだけで広告文の良し悪しは判断できません。変化を見つけたら、まず変更履歴と対象の設定を照らし合わせ、その後に広告文やkeywordの見直しへ進みます。

最初の一手は、次のscheduled downloadで確認するcampaignを一つ決めることです。取得日、見る数字、確認するrecent changes、変更を決める担当者を一行へ残します。その記録があれば、downloadを編集許可と取り違えずに済みます。

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