Google Trendsは伸びた検索語を見つけても記事の結論を決める前に読者の疑問を確かめる
公開日: 執筆:佐藤
Google Trendsで伸びている検索語を見つけても、その語を見出しへ入れるだけでは記事になりません。先に確かめるのは、検索した人が何を決めたいのか、その問いへ自分のsiteで答えられるのか、答えるpageへ人を進められるのかです。話題になったことと、事業者が書くべき内容があることは別です。
Googleは12月13日、2017年のYear in SearchでGoogle Trendsのdataを分析したと案内しました。同記事では、紹介した「how」で始まる検索が、それまでより少なくとも10倍多く検索されたと説明しています。検索が増えた背景には、災害、社会の出来事、生活の疑問がありました。伸びた語は人が関心を向けた入口を示します。しかし、個別の事業者が何を説明すべきかまでは決めません。 Google Year in Search 2017
伸びた検索語と読者が解決したいことを分ける
検索語には、出来事の名前、商品の名前、比較したい条件、すぐに手を動かすための質問が混ざります。同じ語でも、調べ始めた人、買う前に迷っている人、既に困っていて解決策を探す人では、必要な答えが違います。Google Trendsで見える変化は、これらを一つにまとめた動きです。
たとえば、地域の修理業者が、ある住宅設備の名前を含む検索が急に増えたことを知ったとします。その語だけを見て「設備名とは」というpageを作ると、故障した人が知りたい受付時間、出張範囲、見積もりの前に確認することへ答えられないかもしれません。一方で、交換を考える人には、修理と交換を分ける条件が必要です。語が同じでも、pageの結論は一つに決まりません。
検索の勢いは、テーマを探すための手掛かりです。記事の結論は、検索語の後ろにある疑問から決めます。「何が起きたのかを知りたい」のか。「費用や手順を比べたい」のか。「依頼する前に条件を確かめたい」のか。答えが違うなら、一つのpageに全部を詰め込みません。
| 見つけた情報 | そのままでは分からないこと | 企画で確かめること |
|---|---|---|
| 検索が増えた語 | 検索した人が最後に決めたいこと | 一文で言える読者の疑問 |
| よく使われる言い回し | その言葉が自社の説明と合うか | 事業者が責任を持って答えられる範囲 |
| 話題になった出来事 | 読者が次に進むpage | 記事の結論と案内先の一致 |
| 関連する複数の語 | それぞれが別の疑問かどうか | 分けるpageと一つにするpage |
記事にする前に答えられる範囲を決める
検索語が見つかったら、最初に仮の見出しを作るのではなく、読者の質問を一つに絞ります。質問は、読者が読んだあとに何を判断できるようになるかまで含めます。「設備名の意味を説明する」だけでは、何のために読むのかが曖昧です。「修理を頼む前に、電話で伝える情報を決める」と置けば、必要な説明を選べます。
次に、その質問へ出せる答えを確認します。料金、対応地域、在庫、納期のように事業者ごとに変わることは、確認できない数字を一般論で埋めません。自社が示せる条件だけを出し、決められない部分は問い合わせで確かめる入口を置きます。読者の疑問に答えることと、都合のよい言葉で問い合わせへ送ることは同じではありません。
仮に、制作会社が「WordPress template」という検索語を見つけた場合を考えます。この語には、無料のtemplateを探す人、既存siteの見た目を替えたい人、制作を頼む前に費用を知りたい人が混ざります。無料のtemplateを探す人へ、制作の進め方だけを説明しても答えになりません。反対に、既存siteを直したい人へ、templateの一覧だけを見せても、menu、widget、更新担当に何が残るかは分かりません。どの質問へ答えるpageなのかを決めてから、必要な説明とlink先を選びます。
ここで使う例は、企画の分け方を示すための仮例です。特定の検索数、顧客の行動、制作実績を示すものではありません。検索語から読者像を想像するときほど、実際に書ける条件と、推測で補っている部分を分けます。
一つの検索語から複数の記事を量産しない
検索語が注目されていると、言い回しだけを替えたpageを増やしたくなります。しかし、同じ質問へ同じ答えを返すなら、pageを分ける理由はありません。記事数を増やしても、読者がどれを読めばよいか分からなくなれば、siteの案内は弱くなります。
分けるべきなのは、結論、読む人の段階、次に進む先が変わる場合です。たとえば「WordPress templateを選びたい人」には、更新担当と必要な画面から選ぶ判断を書けます。「WordPress templateを変更したい人」には、menuやwidgetを失わないために確認する場所を書けます。両方の読者が同じpageを読んでも、次の行動が違うなら、pageを分ける意味があります。
反対に、検索語だけが「template 選び方」「template 比較」「template おすすめ」と変わっても、読者が必要とする判断が同じなら、一つのpageで条件を整理した方がよいでしょう。見出しを増やす前に、質問と結論が別かを確かめます。言葉を増やすことではなく、読者が迷わず判断できることを優先します。
検索の変化を見たあとに確認する順序
Google Trendsで気になる語を見つけたら、次の順に企画を確かめます。これは検索の変化だけで記事を決めないための順序です。
- 検索語を見て、読者の疑問を一文で書く。
- その疑問へ、自社のpageで出せる結論と条件を分ける。
- 既に同じ答えを書いたpageがないかを探す。
- 記事を読んだ人が次に確認するpage、連絡先、資料を決める。
- 公開後に検索語と読まれたpageを見て、想定した質問とずれていないか確かめる。
五番目は、検索の増加を成果と決めるための作業ではありません。検索語から想像した疑問と、実際に読まれたpageが合っているかを確かめる作業です。ずれていたら、titleだけを替えて取り繕わず、記事の結論、説明の順番、案内先のどこが違うのかを見直します。調べる人の疑問が変われば、同じ語でも必要なpageは変わります。
検索が増えた語を見つけたときの最初の一手は、関連語を並べることではありません。その語を検索した人が、読み終えたあとに何を決められればよいかを書くことです。Google Trendsは企画の入口に使えます。記事の価値は、伸びた語を写すことではなく、読者が必要とする答えを、確認できる条件と一緒に渡すことにあります。
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