Search Analyticsは端末、国、期間を分けて変化を比較する
公開日: 執筆:佐藤
検索流入が増減した理由を調べるときは、端末、国、期間を一度に変えないでください。最初に一つの疑問を決め、比較に必要な条件だけを固定します。数字が動いた範囲を見つけてから、検索語やページへ掘り下げます。
Google Search ConsoleのSearch Analyticsでは、検索データをさまざまな条件で分類し、絞り込めます。選択肢が増えた分、条件を記録せずに画面を切り替えると、何と何を比べたのか分からなくなります。レポートを開くことより、比較条件をそろえることが先です。
最初に調べる疑問を一つ決める
Search Analyticsを開く前に、答えたい疑問を一文にします。たとえば「4月21日前後でモバイル検索からのクリックが変わったか」「自社名がどの国で検索されているか」です。
二つの疑問では、必要な条件が違います。モバイル検索の変化を見るなら端末と期間を使います。国ごとの自社名検索を見るなら、表示回数を選び、自社名を含む検索語へ絞り、国で分類します。すべての条件を最初から重ねると、該当するデータが少なくなり、原因の範囲も追いにくくなります。
| 調べる疑問 | 固定する条件 | 最初に見る数値 |
|---|---|---|
| モバイル検索からの訪問が変わったか | 端末をモバイルにし、同じ長さの二期間を比べる | クリック数、表示回数 |
| 自社名が検索される国を知りたい | 検索語を自社名へ絞り、国で分類する | 表示回数 |
| 特定ページの見え方が変わったか | ページを一つに絞り、期間を比べる | 表示回数、クリック数、CTR、掲載順位 |
表は説明用の仮例です。数値の良し悪しを決める基準ではありません。
モバイルの変化は端末を固定して期間を比べる
Search Analyticsの発表では、4月21日のモバイル検索変更の前後を比べる使い方が紹介されています。この場合、まず端末をモバイルへ固定します。デスクトップを混ぜた全体値だけでは、モバイルだけに生じた変化が薄まります。
比較する期間は、曜日の偏りを減らすため、できるだけ同じ長さにします。クリック数が減っていたら、次に表示回数とCTRを分けて見ます。表示回数も減っているなら検索結果へ現れる機会が変わった可能性があり、表示回数は同程度でCTRだけが下がっているなら、検索結果で選ばれ方が変わった可能性があります。
ここで原因を断定してはいけません。検索需要、掲載順位、title、競合する検索結果など、複数の要因が数値へ影響します。Search Analyticsは変化した範囲を探す道具であり、原因を自動で決める道具ではありません。
国ごとの需要は検索語を固定して比べる
国別の表示回数を見るときは、先に検索語の範囲を決めます。自社名を含む検索だけを調べたいなら、表示回数を選び、自社名で絞り、国で分類します。一般名詞を混ぜると、ブランドを知っている人の検索と、商品を探している人の検索が同じ表に入ります。
国別の差が見つかっても、すぐに多言語ページを増やす必要はありません。その国からの検索語、表示されたページ、問い合わせへの対応可否を確認します。検索されていることと、販売や支援ができることは別です。
制作会社へ多言語対応を委託する場合も、対応する国、言語、商品、問い合わせ方法の正本は事業者が決めます。ページを作る作業と、提供条件を所有して更新する責任を分けてください。
旧Search Queriesとの差を流入変化と誤認しない
Search Analyticsと旧Search Queriesでは、データの計算方法が異なります。新しいレポートの数字と旧レポートの数字を並べ、その差を検索流入の増減として扱うことはできません。
旧Search Queriesは追加で三か月利用できるため、移行中は両方を確認できます。ただし、比較の基準にするレポートは一つに決めます。Search Analyticsで定点観測を始めるなら、使った指標、分類、絞り込み、期間を記録し、次回も同じ条件を再現します。
レポート名が変わっただけと考えると、集計差を見落とします。新旧の差を説明する資料と、毎月の検索変化を記録する資料は分けて保管してください。
数字を見たら次の確認先を一つ決める
変化した範囲が見つかったら、その範囲に合う確認だけを続けます。モバイルの特定ページで表示回数が減ったなら、対象ページのモバイル表示と検索語を調べます。自社名検索のCTRが下がったなら、検索結果に表示されるtitleと説明、掲載順位を確認します。
一度にサイト全体を改修すると、どの変更が数字へ影響したか分かりません。最初は一つの端末、一つの国、一つのページのいずれかへ範囲を狭めます。確認条件と実施した修正を残し、次の同じ長さの期間で再確認してください。
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