• ホームページの目的は問い合わせ・信用・採用から一つ選ぶ

ホームページの目的は問い合わせ・信用・採用から一つ選ぶ

公開日: 執筆:佐藤

ホームページには複数の役割を持たせられます。ただし、制作時に最優先とする目的は一つに決めます。問い合わせ、信用、採用を同じ強さで並べると、誰に何をしてほしいサイトなのかが曖昧になるからです。

一つに決めるとは、ほかの目的を捨てることではありません。トップページで最初に伝える内容と、最も目立たせる行動を決めることです。ほかの目的には、専用ページと別の入口を用意します。

「ホームページを作る」は目的ではない

「会社のホームページが必要」「古いので作り直したい」は、制作を始めた理由です。それだけでは、掲載する内容の優先順位を決められません。

目的は、ホームページを見た人に起きてほしい変化で表します。

  • 問い合わせ:サービスを理解した見込み客が相談する
  • 信用:紹介を受けた人が、会社の実在性や対応内容を確認する
  • 採用:仕事内容と条件を理解した求職者が応募する
  • 来店・予約:店舗を比較している人が、予約や来店へ進む
  • 既存顧客への案内:顧客が営業時間、手順、資料を自分で確認する

「認知度を上げる」「よい印象を与える」だけでは、何を掲載すべきか判断できません。読者の行動まで書くと、目的が設計に使える言葉になります。

手順1.いま最も困っていることを一つ選ぶ

最初に、サイトがないことではなく、事業のどこで困っているかを書き出します。

たとえば、紹介はあるのに相談へ進まないなら、相手が判断する材料を確認します。会社情報や業務内容が見つからず不安になっているなら、信用を補うことが優先です。サービスを検索する人はいるが相談が少ないなら、問い合わせまでの説明と導線を見直します。応募が集まらないなら、採用情報の不足を調べます。

候補が複数あるときは、次の三つで比べます。

  1. 放置すると、いまの事業へ最も影響する問題は何か
  2. ホームページで判断材料を渡せば、改善できる問題は何か
  3. 問い合わせや応募を受けたあと、社内で対応できるものは何か

三つ目も重要です。問い合わせを増やしても、返答する担当者がいなければ成果につながりません。ホームページの目的は、公開後の業務と組み合わせて決めます。

手順2.読者にしてほしい行動を一つ決める

最優先の目的を選んだら、読者がサイトを見たあとに取る行動を決めます。

問い合わせが目的なら、電話、フォーム、予約のどれを主な窓口にするかを選びます。信用が目的なら、会社概要や業務内容を確認したあと、営業担当へ連絡できる状態を作ります。採用が目的なら、募集要項を確認して応募するまでを一本につなぎます。

「詳しく知ってもらう」だけでは、読者がどこまで進めばよいか分かりません。次の形で一文にしてください。

[どのような人]が、[何を判断できる]ようになり、[どの行動]を取る。

例は次のとおりです。

紹介を受けた地域の事業者が、当社の対応範囲と相談方法を確認し、相談する。

この一文が、トップページの順序、必要なページ、ボタンの文言を決める基準になります。

手順3.目的ごとに必要な内容を変える

目的が違えば、読者が必要とする判断材料も変わります。

問い合わせを最優先にする場合

読者は「自分の問題を頼めるか」「費用や進め方は分かるか」を確認します。サービス内容、対象となる依頼、対応できないこと、料金の考え方、相談の流れを優先します。

信用を最優先にする場合

読者は「実在する会社か」「安心して話を進められるか」を確認します。会社情報、所在地、代表者、事業内容、対応範囲、連絡先を見つけやすくします。紹介先へ送れる会社案内として使えることも判断基準になります。

採用を最優先にする場合

求職者は、仕事内容、働く場所、条件、選考の流れ、自分が働く姿を判断します。顧客向けの説明を増やすだけでは足りません。採用専用の入口を設け、応募前の疑問へ答えます。

どの場合も、見た目の好みだけでページの順序を決めません。最優先の読者が判断するときに必要な情報から並べます。

手順4.成果を確認する方法を決める

目的は、公開後に確認できる形へ変えます。

  • 問い合わせ:件数だけでなく、対象となる相談が来たか
  • 信用:商談前の説明が減ったか、会社案内として使われたか
  • 採用:応募数だけでなく、募集内容を理解した応募が来たか
  • 既存顧客への案内:同じ質問への対応が減ったか

大きな目標を最初から正確に予測する必要はありません。まず現在の状態を記録し、公開後に同じ方法で比べます。目的と確認方法が対応していれば、次に直す場所を判断できます。

複数の目的は、優先順位と入口を分ける

企業サイトでは、問い合わせも採用も必要になることがあります。その場合は、最優先の目的をトップページの中心に置き、採用には専用ページと明確な入口を用意します。逆に採用が急務なら、求職者向けの入口を目立たせ、取引先向けの会社情報も残します。

全員へ同じ言葉で話しかける必要はありません。目的ごとに読者と入口を分ければ、一つのサイトで複数の役割を扱えます。

最初に決めるのは「このサイトが何もかも実現すること」ではありません。いま最も解決したい問題と、読者に取ってほしい一つの行動です。この二つを一文にできれば、ホームページの目的は制作に使える状態になっています。

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