Google Analyticsで自分のアクセスを除外するにはIPアドレスのフィルタを使う
公開日: 執筆:佐藤
Google Analyticsから自分や社内のアクセスを除外するには、接続元IPアドレスに一致するアクセスを除外するフィルタを使います。ただし、普段見ているプロファイルへ、いきなりフィルタを追加してはいけません。
先に、フィルタを設定しないプロファイルを残します。そのうえで、対象IPアドレスだけを含む確認用プロファイルと、そのIPアドレスを除外するプロファイルを作り、指定した条件が働くことを確かめます。
除外するのは人ではなく接続元IPアドレスである
IPアドレスのフィルタは、「自分」という人物を識別する機能ではありません。Google Analyticsへ送られたアクセスの接続元IPアドレスが、指定した条件に一致するかを見ます。
同じ人でも、事務所、外出先、自宅など、異なる接続回線を使えば、接続元IPアドレスが変わることがあります。反対に、同じ接続元IPアドレスを使う人のアクセスは、まとめて除外されます。
したがって、最初に確認するのは、除外したい人の名前やパソコンではなく、サイトを見るときに使う回線の接続元IPアドレスです。固定されていないIPアドレスを一度だけ登録しても、同じ条件で除外を続けられるとは限りません。
フィルタなしのプロファイルを残してから設定する
フィルタの設定を誤ると、必要なアクセスまでレポートから外れます。あとでフィルタを直しても、除外された期間のデータを、そのプロファイルへ戻すことはできません。
Google Analyticsの公式ブログは、設定を試すときに複数のプロファイルを使い、元のプロファイルを変更せず、トラッキングコードが集めたデータを残す方法を案内しています。フィルタを使うプロファイルの公式解説も、フィルタを一つも設定しないプロファイルを残すよう勧めています。
役割は、次のように分けます。
- フィルタなしのプロファイル:集めたデータをフィルタで除外せず残し、設定間違いを調べるために使う
- 社内アクセス除外用のプロファイル:確認済みのIPアドレスフィルタを設定し、普段の分析に使う
- 対象IP確認用のプロファイル:対象IPアドレスからのアクセスだけを含め、除外条件の確認に使う
プロファイルを分ける目的は、表示を増やすことではありません。フィルタの影響を受けないデータと、設定を確認するデータを分けることです。
一つのIPアドレスを正規表現で指定する
IPアドレス除外に関するGoogle Analyticsの公式説明は、対象プロファイルへ、IPアドレスからのアクセスを除外するフィルタを追加する方法を示しています。入力するIPアドレスは、正規表現として記述します。
次は、192.0.2.15を除外する仮例です。このIPアドレスは、RFC 5737で文書と説明のために用意された範囲から選んでいます。実際の設定では、除外対象の回線で確認したIPアドレスへ置き換えます。
^192\.0\.2\.15$
正規表現では、.は任意の一文字に一致する記号です。IPアドレスの点を、文字としての点に一致させるには、直前へバックスラッシュを置いて\.と書きます。先頭の^と末尾の$は、IPアドレス全体が条件に一致するよう範囲を限定します。
Google Analyticsの正規表現に関する公式ヘルプにも、IPアドレス除外の例と、点、バックスラッシュ、先頭、末尾の働きが示されています。
一件で確認してから除外範囲を広げる
設定は、次の順で進めます。
- 除外したい回線の接続元IPアドレスを確認する。
- フィルタを設定しないプロファイルが残っていることを確認する。
- 別のプロファイルで、対象IPアドレスだけを含めるフィルタを作る。
- もう一つのプロファイルで、同じIPアドレスを除外するフィルタを作る。
- 対象IP確認用と除外用の両方へ、同じIPアドレスの正規表現を入力し、それぞれ保存する。
- 除外対象の回線から、ほかの閲覧と区別できる確認用ページを開く。
- レポートへ反映されたあと、同じ期間と同じページを、フィルタなし、対象IP確認用、除外用の三つのプロファイルで比べる。
除外用のプロファイルだけで確認すると、アクセスがなかったのか、フィルタで外れたのかを分けられません。フィルタなしと対象IP確認用のプロファイルに、同じ期間の確認用ページが記録され、除外用には記録されていないことを見ます。
複数のIPアドレスや範囲を登録する場合も、最初から大きな正規表現を作りません。一つの条件で結果を確認し、必要な回線だけを追加します。記述を短く保つと、担当者が変わったときも、何を除外しているかを確認しやすくなります。
フィルタは過去のデータを消さない
IPアドレスフィルタは、設定後に集めるアクセスへ作用します。すでにレポートへ入っている自分や社内のアクセスを、過去にさかのぼって削除する設定ではありません。
Google Analyticsの公式解説も、フィルタは、設定した後に集めるトラフィックだけに作用すると説明しています。設定前後の数字を比べるときは、除外条件が有効になった日を分けて見ます。
接続元IPアドレスが変わった場合や、新しい事務所や回線を使い始めた場合は、除外条件も見直します。誰のアクセスを消したいかではなく、現在どの回線を除外しているかを記録してください。
まず、普段使う回線の接続元IPアドレスを一つ確認し、フィルタなしのプロファイルが残っているかを見ます。次に、対象IP確認用と除外用のプロファイルを作り、同じ正規表現を設定してください。
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