AdWordsの広告ローテーションは検証期間と最適化の目的で選ぶ
公開日: 執筆:佐藤
Google AdWordsの広告ローテーションは、広告グループにある複数の広告をどのように表示するかを決める設定です。広告文を比較するなら、先に比較期間と判定指標を決めます。そのうえで、一定期間だけ均等に配信するか、手動で止めるまでローテーションを続けるかを選びます。
クリック数を増やす設定と、広告文を比較する設定は、目的が違います。コンバージョンを優先する場合は、さらにコンバージョントラッキングと判断に足りるデータが必要です。設定名だけで選ばず、誰が、いつ、何を基準に広告を残すかまで決めてください。
広告ローテーションは四つの設定から目的で選ぶ
キャンペーンの広告ローテーションには、次の四つの選択肢があります。
| 設定 | 配信の動き | 選ぶ目的 |
|---|---|---|
Optimize for clicks |
クリックを得やすいと予測された広告を優先する | クリックを増やすことを優先する |
Optimize for conversions |
コンバージョンにつながりやすいと予測された広告を優先する | コンバージョンを増やすことを優先する |
Rotate evenly |
広告を90日間、より均等に配信した後、自動で最適化する | 比較する期間を90日以内に区切る |
Rotate indefinitely |
自動最適化へ移らず、広告のローテーションを続ける | 比較期間と終了を自分で管理する |
Optimize for clicksとOptimize for conversionsは、AdWordsへ配信の選択を任せる設定です。Rotate evenlyとRotate indefinitelyは、複数の広告を比較する機会を確保するための設定です。ただし、ローテーションは各広告の表示回数を厳密に同数へそろえる機能ではありません。
Optimize for conversionsは、コンバージョントラッキングのデータを使います。コンバージョンのデータが足りず、どの広告を優先すべきか判断できない場合は、クリックを得やすい広告が表示されます。コンバージョンを目的に選んでも、必要な計測とデータがなければ、その目的どおりに比較できません。
Rotate evenlyは90日後の動きまで決めて使う
Rotate evenlyは、広告グループ内の広告を90日間、より均等に配信します。広告が90日間変更されなければ、その後はクリックを得やすい広告の優先へ移ります。この90日は、比較結果を待たずに放置してよい期間ではありません。比較を終える日を決め、その日までに残す広告を判断するための上限として扱います。
Conversion OptimizerまたはEnhanced CPCを使うキャンペーンでは、11月26日の週から、Rotate evenlyの90日後にOptimize for conversionsへ移す変更が始まっています。クリックを優先する通常の動きとは異なるため、対象キャンペーンの設定画面で、入札方法とローテーション設定を一緒に確認します。
広告を有効化または編集すると、変更のない期間を数え直します。文言を少し直した場合も、同じ比較の続きとは扱いません。比較開始日、変更した広告、変更内容を記録し、新しい比較として期間を取り直します。
90日を超えて比較する必要がある場合は、Rotate indefinitelyを管理画面から選べます。キャンペーンのSettingsからAdvanced settingsを開き、Ad delivery: Ad rotation, frequency cappingで設定します。この設定では自動最適化へ移らないため、終了日を決めずに選ぶと、判断する人がいないまま配信が続きます。
広告文の比較は配信以外の条件をそろえる
広告文を比較するなら、同じ広告グループで、同じ検索意図へ答える広告を比べます。異なる商品や目的を一つの広告グループへ混ぜると、広告文の違いより、検索した人の違いが結果へ表れます。
比較中は、次の条件をできるだけ動かしません。
- キーワードとマッチタイプ
- 入札方法と入札額
- 地域、曜日、時間帯などの配信条件
- 広告から移動するページ
- コンバージョンの計測方法
広告文とリンク先ページを同時に変えれば、どちらが結果へ影響したのか分かりません。広告文を比べる回ではリンク先をそろえ、リンク先を比べる回では広告文をそろえます。一回の比較で変える対象を一つに絞ります。
比較前には、開始日、終了予定日、主に見る指標、広告を残す判断者を記録します。ローテーション設定を選ぶ作業と、比較結果を判断する責任を分けてはいけません。
データが少ないときは勝敗を決めない
広告がより均等に配信されても、クリックやコンバージョンが少なければ、広告文の違いを判断できません。すべての広告グループへ使える最低クリック数や最低コンバージョン数は決められないため、固定の数へ達しただけで勝敗を決めるのは避けます。
データが足りない場合は、比較期間を延ばすか、判断を保留します。広告グループを広げて表示機会を増やすと、別の検索意図が混ざり、同じ条件の比較ではなくなることがあります。件数を増やすために比較条件を崩してはいけません。
Optimize for conversionsを使う場合も同じです。コンバージョンの件数が足りないときに、クリックを得やすい広告が選ばれる動きを、コンバージョンに強い広告が確定した結果と取り違えないようにします。
クリックとコンバージョンは別の目的として判定する
クリックされやすい広告と、問い合わせや注文につながりやすい広告が同じとは限りません。クリックを優先するならクリック数やクリック率を主な指標にします。コンバージョンを優先するなら、コンバージョンの定義と計測を確認したうえで、コンバージョン数やコンバージョン率を見ます。
一つの比較へ二つの勝敗を持ち込むと、クリックでは一方、コンバージョンでは他方が良い場合に判断できません。事業上の目的から主な指標を一つ決め、もう一方は判断を補う指標として記録します。
まず、対象キャンペーンの広告ローテーション設定を開いてください。現在の設定、比較の終了予定日、主な指標、判断者の四つを書き出し、設定と運用が一致しているかを確認します。
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