• AdWordsのConversion Optimizerは目標CPAと上限CPAの役割を分けて使う

AdWordsのConversion Optimizerは目標CPAと上限CPAの役割を分けて使う

公開日: 執筆:佐藤

AdWordsのConversion Optimizerを使う前に、目標CPAと上限CPAのどちらで入札方針を示すかを決めます。目標CPAは、コンバージョン一件あたりの平均費用として目指す金額です。上限CPAは、一件のコンバージョンに対して支払ってよい最大額として指定する金額です。

過去30日間に15件以上のコンバージョンがあることは利用条件であり、同じ成果が続くという保証ではありません。先にコンバージョンの定義と計測を安定させ、導入前後のCPAとコンバージョン率を同じ条件で比べます。

目標CPAは平均額、上限CPAは一件ごとの許容額を示す

目標CPAと上限CPAは、同じ金額の指定ではありません。

入札方式 指定する内容 判断に向く場面
目標CPA コンバージョン一件あたりで目指す平均費用 一件ごとの変動を許容し、平均CPAで運用を判断する
上限CPA 一件のコンバージョンに対して支払ってよい最大額 一件あたりの許容額を先に決めて運用する

目標CPAでは、すべてのコンバージョンが指定額と同額になるわけではありません。高い費用で得るコンバージョンと低い費用で得るコンバージョンを含め、平均が目標へ近づくように入札が調整されます。

上限CPAも、広告費全体の上限を決める予算機能ではありません。Conversion Optimizerはオークションごとに相当するクリック単価の入札を決め、広告主はクリックに対して支払います。キャンペーンの日予算と、コンバージョン一件に対する許容額は分けて管理します。

利用条件を成果の見込みと混同しない

Conversion Optimizerを利用するには、AdWordsのコンバージョントラッキング、クロスアカウントコンバージョントラッキング、またはGoogle Analyticsから取り込んだコンバージョンデータが必要です。さらに、キャンペーンには過去30日間で15件以上のコンバージョンがあり、数日以上にわたって近い率で発生している必要があります。

15件は機能を利用するための最低条件です。商品の在庫、価格、広告文、リンク先ページ、曜日、競合の入札などが変われば、過去のデータと今後の条件はそろいません。件数を満たしたことだけを根拠に、CPAが下がる、またはコンバージョン数が増えるとは判断できません。

データが多いほど、Conversion Optimizerはコンバージョン率を予測しやすくなります。ただし、数の多さは計測内容の正しさを補いません。問い合わせ完了と購入完了を一つのコンバージョンとして混ぜている場合は、先に目的ごとに分けます。

過去データを安定させてから入札方式を選ぶ

導入前に、次の三点を決めます。

  1. 事業上の成果として数えるコンバージョン
  2. 一件を得るために許容できる費用
  3. 平均費用を目指すか、一件ごとの許容額を優先するか

たとえば、問い合わせ一件あたりの平均費用を5,000円へ近づけたいという仮の条件なら、目標CPAへ5,000円を指定する考え方になります。一件の問い合わせに対して6,000円を超えて支払いたくないという条件なら、上限CPAで許容額を示します。この二つは、同じ金額へ違う名前を付けたものではありません。

AdWordsは、過去のデータに基づく推奨の目標CPAまたは上限CPAを示します。最初から推奨額を大きく下回る金額へ下げると、参加できるオークションが減り、トラフィックとコンバージョンが減る可能性があります。まず推奨額を出発点にして、結果を確認しながら調整します。

入札の自動化と運用判断を分ける

Conversion Optimizerへ任せられるのは、過去のキャンペーンデータを使ったオークションごとの入札調整です。コンバージョンの価値、許容CPA、日予算、広告文、リンク先ページ、計測の正しさまで自動で決める機能ではありません。

導入前後を比べるときは、CPAだけでなく、コンバージョン数、コンバージョン率、クリック数、費用を並べます。CPAが下がっても、必要な件数まで大きく減っていれば、事業上の目的を満たさないことがあります。反対に、件数が増えても、採算を超えるCPAなら継続できません。

変更直後の短い期間だけで結論を出さず、通常の変動を含む期間で比較します。広告文やリンク先ページも同時に変えると、入札方式だけの影響を分けにくくなります。導入時は変更対象を絞り、変更日と設定額を記録してください。

最初の一手は、対象キャンペーンの過去30日間について、コンバージョンの定義、件数、CPA、コンバージョン率を一枚にまとめることです。そのうえで、平均CPAを管理するのか、一件ごとの許容額を優先するのかを決めます。

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