Google Analyticsのscheduled emailは送信頻度より先にreportの条件と受信者を決める
公開日: 執筆:佐藤
Google Analyticsのscheduled emailは、選んだreportを定期的に届ける手段である。数字を見る仕組みそのものではない。送信頻度から決めるのでなく、誰が、どの期間の、どの数字を見て、何を判断するのかを一組にしてから設定する。
毎週メールが届いても、前回と比べる条件が違えば数字は読めない。受信者が数字を見ても次の作業を決められなければ、送信を続ける意味も薄い。定期reportは、数字を配るためではなく、確認と判断の時刻を決めるために使う。
scheduled emailで固定するのは数字だけではない
Google Analyticsの公式案内は、表示中のreportをemailで定期送信し、PDFなどへexportできるようにした機能を案内している。したがって、メールを設定する前に確認すべきものは宛先だけではない。画面に表示したreportの条件も、受信者へ渡す内容になる。
同じvisitsでも、月初から今日までの数字と、前月の同じ日数の数字では意味が違う。広告の流入だけを見るのか、自然検索も含めるのかでも変わる。reportを保存する前に、少なくとも次の四つを決める。
| 決めること | 決めないまま送ると起きること |
|---|---|
| 期間と比較する期間 | 前回と違う長さの数字を比べてしまう |
| 指標 | 訪問数だけを見て、問い合わせや売上の確認が抜ける |
| 分け方 | 広告、参照元、landing pageのどれを見た数字か分からない |
| 読んだあとにすること | 数字を見た人が、誰へ確認するか決められない |
この四つは、reportの見た目を整える項目ではない。数字を比べる条件と、数字を受け取る責任を決める項目である。
受信者が違えば、同じreportを送らない方がよい場合がある
共有する相手が増えるほど、reportを一つにまとめたくなる。しかし、広告を見直す人と、ページを更新する人では、同じ数字から確認する場所が違う。
仮に、広告費をかけているページの訪問数が減ったとする。広告を管理する人はcampaign別の流入と広告文を確認する。ページを管理する人は、landing pageの公開状態、リンク、内容の変更を確認する。二人へ同じ数字を知らせることはできるが、二人へ同じ一覧だけを送っても、次に見る場所は決まらない。
この場合は、共通の全体reportとは別に、担当する作業へ結び付くreportを分ける。数字を隠すためではない。受信者が「自分は何を確認するのか」をすぐ判断できる大きさにするためである。受信者を追加するときは、閲覧の必要性だけでなく、数字が変わったときに誰へ確認を返すのかまで決めておく。
送信頻度は判断できる周期に合わせる
日次、週次、月次のどれがよいかは、数字が早く届くことでは決まらない。数字を確認し、必要なら手を動かせる周期で決める。
たとえば、広告予算を週ごとに見直すなら、週の終わりに比較条件をそろえたreportを送る。ページ更新を月ごとに決めるなら、月の区切りでlanding pageを比べるreportを送る。毎日確認する担当も作業もないなら、毎日のメールは確認漏れを増やすだけである。
メールを受け取った日には、確認する時間を短くても確保する。見る順序は、まず前回と同じ条件で比較できるか、次に大きく動いた数字がどの分類にあるか、最後に誰が原因を確かめるかでよい。数字の変化だけで理由を決めない。計測条件、広告、ページ、季節要因など、別に確かめる場所を残す。
scheduled emailは定期的な確認を忘れないための入口である。報告書を送ることが目的になると、条件が分からない数字だけが残る。最初の一通を設定する前に、そのメールを受け取った人が次に確認する一つの作業を書き出しておくとよい。
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