AdWordsのin-market audiencesは興味と購入意図を分けて使う
公開日: 執筆:佐藤
購入を検討している人へ広告を出したいなら、in-market audiencesを候補にします。ただし、商品や分野に興味がある人と、いま比較して購入を考えている人は同じではありません。広告の目的とlanding pageを分けてから対象を選びます。
Googleの2016年3月1日の案内は、affinity audiencesを関心に基づく認知や関与のための対象、in-market audiencesを商品購入を調べている人へqualified trafficを得るための対象として説明しています。目的が認知か購入かで、同じ分野のaudienceでも使い方が変わります。
in-market audiencesは、広告主が個々の利用者の購入予定を確定できる仕組みではありません。購入を調べている人へ向けるための対象であって、問い合わせや注文を約束するものではありません。対象を選んだ後も、広告文が何を約束するか、landing pageでどの条件を示すか、問い合わせを受けられるかを別に整えます。設定名だけを見て、すぐ買う人へ出せると考えないようにします。
一方、affinity audiencesを認知の目的で使う場合も、表示回数だけで終わらせません。どの分野を知ってもらいたいのか、広告から来た人が最初に何を読めるのかを決めます。会社名だけを見せるのか、商品の使い方を伝えるのか、資料を読んでもらうのかで、広告文とlanding pageの構成は変わります。関心があることと、今すぐ相談したいことを同じ数字で評価しません。
興味と購入意図を同じ言葉で扱わない
| 目的 | 選ぶ対象の考え方 | 遷移先で先に伝えること |
|---|---|---|
| 商品を知ってもらう | 分野へ関心を持つ人 | 商品やserviceの特徴 |
| 資料請求や問い合わせ | 比較や購入を調べる人 | 条件、価格帯、相談方法 |
| 再訪を促す | すでにsiteを見た人 | 前に見た内容に続く情報 |
in-market audiencesを選んでも、全員がすぐに問い合わせるわけではありません。比較の途中にいる人もいます。広告文で約束した内容をlanding pageの最初に置き、次に何を確認できるかを示します。
たとえば購入を検討する人へ広告を出すなら、広告で示した商品名や条件を、landing pageの冒頭で見つけられるようにします。広告では価格の相談を案内しているのに、遷移先が会社の沿革だけなら、利用者は比較に必要な情報へ進めません。反対に、認知を目的とする広告で、最初から長い問い合わせformだけを見せても、商品を知りたい人は内容を読めません。対象の違いは、広告文とページの入口に現れます。
遷移先を変える場合は、誰に向けたcampaignかも一緒に記録します。同じpageを複数の目的で使うことはできますが、広告ごとに最初に見せる情報が食い違うなら、どの広告から来た人へ何を読ませたいのかが曖昧になります。pageを増やすことが目的ではありません。広告の約束を確認できる入口があるかを先に見ます。
一つのcampaignで目的を増やさない
認知を広げる広告と、問い合わせを増やす広告を一つのcampaignへ混ぜると、数字の意味が分かりにくくなります。表示回数やvideo viewが増えても、問い合わせを目的にした広告と同じ基準では評価できません。
campaignを分ける理由は、数字を細かく見せるためではありません。目的が違えば、止める判断も変わるからです。認知を目的にしたcampaignでは、広告を見た人が次にページを読むかを確認することがあります。問い合わせを目的にしたcampaignでは、広告費、問い合わせ数、問い合わせ内容を確認します。二つを合計すると、表示が増えたのに問い合わせが減った理由や、問い合わせが増えたが広告費も増えた理由が読めなくなります。
予算を決めるときも、目的ごとに上限を考えます。認知のために使う費用と、問い合わせ一件へ使える費用は、同じ基準では決まりません。in-market audiencesを使うcampaignへ費用を寄せるなら、比較する期間と、広告費に対して何を確認するかを先に決めます。機能を使うために予算を増やすのではなく、事業上の目的に使える範囲で試します。
- 広告の目的を、認知、比較、問い合わせのどれか一つに決める。
- その目的に合うaudienceを選ぶ。
- 広告文に、遷移先で確認できる内容を一つ書く。
- landing pageの最初に、広告と同じ話題を置く。
- 目的に合わせた数字を、ほかのcampaignと分けて記録する。
例えば、見積もりを検討する人へ出す広告なら、事例だけを見せるpageでは次の行動へ進みにくいことがあります。必要な条件や相談方法を先に置きます。一方で、会社名を知ってもらう広告なら、すぐの問い合わせだけを失敗と決めません。
ここでいう条件には、対応できる地域、扱う商品、相談の方法、受付時間のように、問い合わせ前に知っておくべきことが含まれます。広告で幅広く人を集めても、受けられない条件を後から伝えれば、広告費と対応時間が増えます。in-market audiencesを使うかどうかとは別に、誰からの問い合わせを受けるかをlanding pageで明らかにします。
広告を見た人がすぐ問い合わせない場合も、何を次の行動として見るかを決めます。資料を読む、商品一覧を見る、相談方法を確認するという動きは、購入の確定ではありません。しかし、広告の約束とページの内容が合っているかを見る材料にはなります。広告画面のclickだけでなく、ページで何を読んだかを確認し、実際の問い合わせと混同しない名前で記録します。
audienceを選んだだけで広告の約束は整わない
audience設定は、誰へ出すかを絞る手段です。広告文、landing page、問い合わせ後の対応まで代わりに決めてくれるものではありません。作業を頼む場合も、audienceの種類だけでなく、広告の目的と判断する数字を広告主側で確認します。
外部へ運用を頼む場合は、選んだaudience、campaignの目的、広告文、遷移先、予算、見る数字を一覧で受け取ります。報告で「in-market audiencesを使った」と書かれていても、どの広告へ使い、何と比べたのかがなければ判断できません。運用会社が変わった後にも、目的と条件を確認できるように、広告account側の設定と報告の両方へ残します。
最初の一手は、今あるcampaignを一つ選び、「誰に何をしてほしいか」を一文で書くことです。その一文と合わないaudienceや遷移先があれば、先に分けます。
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