AdWordsのCustomer Matchはlistを更新する前に広告の目的と除外条件を決める
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsのCustomer Matchは、listを更新できることより先に、誰へ何を案内する広告なのか、誰を除外するのかを決めます。newsletter登録者、購入者、問い合わせ済みの人を同じlistへ入れると、広告を出す理由も、出さない理由も説明しにくくなります。
Googleは12月、Customer Matchのcustomer listで、個別のメールアドレスを追加または削除し、list全体を入れ替える方法を案内しました。たとえば、activeなnewsletter subscriberへ広告を届ける例です。listを使えば対象を決めやすくなりますが、広告の目的と案内の内容まで自動で決まるわけではありません。
listを広告のために更新する前に、元になるdataが何を表すかを確認します。newsletter登録者の一覧には、案内を受けたい人だけでなく、住所の変更途中の人、すでに別の手段で案内した人、注文後の対応中の人が混ざることがあります。dataがあることと、今回の広告の対象にすることは別です。どの条件で抽出し、どの条件で除くかを、更新する人が説明できるようにします。
広告を出す対象は、できるだけ細かく分ければよいわけでもありません。分けたlistごとに広告文、link先、停止条件を確認できなければ、管理だけが増えます。新商品の案内、注文後の補足、既存顧客への別サービスの案内のように、広告の約束が変わる単位で分けます。対象の意味が同じなら、一つのlistで管理する理由があります。
listの名前だけで対象と使い方を読めるようにする
| listへ入れる人 | 広告で確認すること | 除外を考える人 |
|---|---|---|
| newsletter登録者 | 新しい案内を受け取ることが期待されているか | 配信を止めた人 |
| 購入済みの人 | 同じ商品を重ねて勧めないか | すでに対象の商品を注文した人 |
| 問い合わせ済みの人 | 連絡中の案内と広告が食い違わないか | 個別に対応中の人 |
説明用の仮例として、季節商品の案内をnewsletter登録者へ出す場合を考えます。全登録者へ同じ広告を出す前に、すでに注文した人、配信を止めた人、別の案内を受けている人をどう扱うか決めます。listの更新は、広告の対象を新しくする作業であって、広告の約束を曖昧にする理由にはなりません。
「newsletter登録者」という名前だけでは、いつ登録した人か、何を受け取ることにした人か、注文済みの人を含むかが分かりません。たとえば「12月の新商品案内を受け取る登録者、注文済みを除く」のように、対象、用途、除外条件が読める名前へ分けます。listが増えることを避けて異なる目的を一つにまとめると、広告文とリンク先も曖昧になります。
名前には更新時点も残します。同じ「新商品案内」のlistでも、開始日に作ったものと、注文者を除いた後のものでは中身が違います。list名、更新日、元にしたdata、広告を止める日が分かれば、あとから見た人もどの案内に使ったかを追えます。名前を短くするために意味を省くより、対象を取り違えないことを優先します。
説明用の仮例で、季節商品を購入した人へ関連商品を案内する場合を考えます。すでに同じ関連商品を注文した人まで含めれば、広告は重なります。注文済みかどうかを更新するdataが遅れていれば、listを更新した日と注文を確認した日もずれます。広告を止める必要がある人を見つけたときに、誰がlistから除くか、どこに元の記録があるかを決めます。
個別の追加とlist全体の入れ替えを使い分ける
Googleが案内した更新方法には、特定のメールアドレスを追加または削除する方法と、list全体を入れ替える方法があります。これは操作の選択肢です。どちらを使うかは、広告の対象をどう保つかで決めます。
たとえば、登録や注文が日ごとにあり、対象を少しずつ更新するなら、個別の追加と削除が合います。一方、案内の対象を特定の日付で入れ替え、以前の対象を残さないなら、list全体を入れ替える方が説明しやすいことがあります。ここで大切なのは、操作の速さではなく、更新後のlistに誰が残るかを言えることです。
個別に追加や削除を続ける場合は、更新漏れを確認します。注文済みの人を除くつもりでも、元になる注文記録を見ないままlistだけを編集すれば、広告の対象は古いままです。全体を入れ替える場合は、以前のlistを残すのか、広告から外すのか、次の案内に使うのかを決めます。操作方法が違っても、更新後の対象を説明できることが完了条件です。
更新したlistの件数だけを成果として見ないことも必要です。対象者が増えたことは、広告が役に立つ理由にはなりません。広告を見た人が、案内した商品や条件を確認できるlink先へ進めるか、すでに受けている案内と矛盾しないかを確認します。listの中身、広告文、link先を別の日に替えるなら、それぞれの変更日を残します。
| 更新の目的 | 更新後に確認すること | 残す記録 |
|---|---|---|
| 新しい登録者を加える | 追加対象が今回の案内を受ける条件に合うか | 追加日と判定した条件 |
| 注文済みの人を除く | 除外後も広告の対象が意図どおりか | 除外日と対象の商品や案内 |
| 季節の案内を終える | 古い案内の対象へ広告が続かないか | 停止日と次に使う条件 |
listを更新した事実と、広告を出した理由は同じ記録ではありません。更新が済んでも、広告文が古い案内をしていれば、対象を新しくした意味がありません。更新後に、広告文、リンク先、停止日を同じ表で確認します。
更新は広告文とリンク先を確認してから行う
listを更新する前に、次の四つを一組で確認します。
- listへ入れる人と、除外する人を定義する。
- その人へ出す広告文と、リンク先で案内する内容を決める。
- 更新する日、更新する人、元になるデータの場所を記録する。
- 案内が終わる日と、listまたは広告を止める条件を決める。
更新後に広告の文面だけを変える、または広告を止めてもlistの説明を変えないという状態では、後から対象を追えません。対象と広告の約束が変わるなら、どちらが変わったのかを残します。これは広告の成果を大きく見せるためでなく、誤った案内を続けないための記録です。
広告を作る人とlistを更新する人が別なら、互いに確認する場所も決めます。広告を作る人は、どのlistを使い、除外するlistがあるかを確認します。更新する人は、広告がいつ始まり、いつ終わるかを確認します。片方だけが更新日を知っていても、対象と案内がずれたままになるためです。
広告担当が数字を見て対象を広げたいと提案しても、listの条件をすぐ替えるとは限りません。事業側は、その人たちへ何を案内できるか、在庫や受付に余裕があるか、すでに別の連絡をしていないかを確認します。listを更新する作業と、広告の約束を決める作業を分けておけば、数字が増えたときにも、誰へどの案内を出した結果かを確認できます。
広告の終了後は、listの説明と広告の状態を確認します。期間限定の案内が終わったのにlist名や広告文だけが残れば、次の担当者は同じ条件で使ってよいと誤解します。すぐに削除する必要があるか、次の案内のために残すかは、元dataの管理と広告の目的を見て決めます。残す場合でも、最後に使った日と次に使う条件を記録します。
listの作成や更新を委託する場合も、元になるデータの場所、更新する人、除外条件、広告を停止する条件をサイト側で残します。個人情報の取得や広告利用の条件は、事業と地域ごとに確認が必要です。Customer Matchを設定するだけで、その条件が満たされるとは書けません。
最初の一手は、次に更新するlistへ名前を付け、その名前だけで「誰へ、何のために使い、誰を除くか」を説明できるか確かめることです。
関連記事

