AdWordsのdashboardはchartを並べる前に同じ判断で見る数字と期間をそろえる
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsのdashboardは、重要なtableやchartを一か所で見るために使います。まず、dashboardを見て何を決めるのかを一つ決め、その判断に必要な数字だけを置きます。表示回数、click、費用、conversionを同じ画面に並べても、期間や対象が違えば比較できません。chartを増やすことではなく、同じ条件で判断できる状態を作ることが先です。
GoogleはAdWordsで、保存済みのtableやchartをdashboardへ加え、その場で新しく作ることもできるようにしています。account内のdashboardはReports tabから一覧で扱い、同じaccountで作業する人が一緒に作成、確認できます。画面を一つに集められても、数字の定義、期間、変更する人まで自動でそろうわけではありません。
一つのdashboardへ一つの判断を置く
dashboardを作る理由は、accountの数字を全部並べることではありません。たとえば、毎週の広告費を増減させるか決めたいなら、費用だけでなく、その費用で何を得たと見るかを決めます。問い合わせを目的にするcampaignなら、click数だけで予算を替えず、問い合わせ完了として記録するconversionを確認します。表示回数を増やすことが目的のcampaignと、問い合わせを増やすcampaignを同じ結論で評価しません。
説明用の仮例として、二つのserviceを広告で案内する事業者を考えます。一つは電話で相談を受けるservice、もう一つはformから資料請求を受けるserviceです。二つのcampaignを一つのdashboardへ置くことはできます。しかし、電話を押した回数とform送信の完了数を、同じ「問い合わせ」と呼ぶだけでは内容が違います。電話を受けた件数まで確認するのか、formの送信完了を受け付けとするのかを決めてから、数字を並べます。
同じ判断のために、異なる種類の数字が必要になることはあります。たとえば費用、click、conversionを一緒に見るなら、どのcampaign、どの期間、どの端末を対象にするかをそろえます。費用は今月、conversionは先月、clickはすべてのcampaignという表示では、変化の理由を調べられません。数字を少なくすることではなく、比較できる条件をそろえることが大切です。
dashboardに日付範囲を替えて過去の状態を見る機能があっても、過去の数字を現在の設定と同じ意味で読めるとは限りません。途中で広告文、対象地域、入札、conversionの記録方法を替えていれば、同じchartでも前後をそのまま比べられない場合があります。変えた日と変えた内容を残し、dashboardの数字だけで理由を決めないようにします。
tableとchartの役割を分ける
tableは、どのcampaign、広告group、keyword、deviceに変化があるかを調べるために役立ちます。chartは、期間の中で増減した時期を見つけるために役立ちます。どちらも必要になることがありますが、同じ表を小さくして何枚も置くと、読む順序がなくなります。最初に概要を見るchartを置き、次に変化の理由を確認するtableを置くようにします。
電話相談serviceの仮例なら、上段には費用と問い合わせに関する数字を、同じ期間のchartとして置きます。下段にはcampaign別またはdevice別のtableを置き、どこで変化が出たかを調べます。ここで、広告文の変更、受付時間の変更、siteのform障害などの記録があれば、数字の変化と照らします。dashboardは原因を自動で答えるものではなく、次に見る場所を決めるための画面です。
数字をchartへ出すために、account内のすべての指標を表示する必要はありません。見る人が判断に使わない数字は、かえって必要な変化を隠します。経営者が月ごとの費用と問い合わせを確認したい場合と、広告運用者がkeywordごとの検索語を見直したい場合では、必要なtableが違います。一つのdashboardを全員の作業画面にしようとせず、見る人と判断を分けます。
共有する画面と変更する権限を混同しない
AdWordsのdashboardは、同じaccountで作業する人が一緒に作成、確認できます。共有して見ることと、誰でもcampaignの設定を替えてよいことは別です。dashboardを見て予算や広告文を替えるなら、誰が提案し、誰が承認し、誰がaccountへ変更を入れるかを決めます。reportを作る担当と、広告費を使う判断をする担当も分けます。
制作会社や広告運用会社がdashboardを作る場合、事業者側は何を確認します。まず、どのaccountのどのcampaignを表示しているかです。次に、conversionが何を数えるかです。最後に、数字を見たあとに誰が変更を判断するかです。dashboardのURLや画面を渡されても、accountの所有者、loginできる人、設定変更の承認者が分からなければ、引継ぎに使えません。
毎週見るdashboardなら、確認する曜日と期間の終わり方も決めます。今日を含む直近七日と、前週の完了した七日を比べるのでは、数字の意味が違います。未完了の日を含めて判断するのか、締めた期間だけを見るのかを決め、同じ会議では同じ範囲を使います。数字を開く時刻まで厳密にそろえる必要はありませんが、比較の基準は残します。
dashboardで異常な数字を見つけたら、直ちに入札を替える前に、記録の不具合と事業の変化を分けます。formが送れなかった、電話の受付を止めた、広告のlink先が開かなかった場合は、広告の配信条件だけを直しても解決しません。広告運用、site運用、電話対応の担当へ、どの数字がいつ変わったかを渡します。
最初の一手は、「このdashboardを見て、誰が何を決めるか」を一文で書くことです。次に、その判断に必要な指標、期間、対象campaign、比較する前の条件を並べます。chartやtableは、その条件が決まってから置きます。
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