AdWordsのSearch FunnelsはLast ClickとAssist Clicksを分けてキーワードを読む
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsのコンバージョンを最後のクリックだけで見ると、購入や問い合わせより前に検索されたキーワードの役割が隠れます。Search Funnelsでは、コンバージョン直前のLast Clicksと、それより前のAssist Clicks、クリックされずに表示されたAssist Impressionsを分けて確認します。
ただし、補助した回数を最後のクリックによるコンバージョンへ足してはいけません。三つの指標は別の役割を示します。検索語、広告文、費用、コンバージョン後の結果と並べて、残すキーワードと直すキーワードを決めます。
Last ClicksとAssist Clicksは経路上の位置が違う
Search Funnelsでは、Last Clicksはコンバージョンの直前に起きた検索広告のクリック、Assist ClicksはそのLast Clickより前に起きた検索広告のクリックです。Assist Impressionsは、コンバージョンより前に表示されたものの、クリックされなかった検索広告を数えます。
| 指標 | 経路上の出来事 | その指標だけでは分からないこと |
|---|---|---|
| Last Clicks | コンバージョン直前の広告クリック | それ以前に検索や広告接触があったか |
| Assist Clicks | Last Clickより前の広告クリック | そのクリックだけで成果が決まったか |
| Assist Impressions | クリックされず、コンバージョンより前に起きた広告表示 | 表示がコンバージョンの原因になったか |
Last Clicksが多いキーワードは、比較や指名検索など、決定に近い場面で使われている可能性があります。Assist Clicksが多いキーワードは、調査の入口になっている可能性があります。どちらも役割の候補であり、検索意図を確認せずに結論にはできません。
一つの検索経路を三つの出来事へ分ける
説明用の仮例として、ある人が「業務用プリンター 選び方」で広告をクリックし、数日後に「A社 プリンター」を検索して広告を見ただけで、最後に「A社 型番」で広告をクリックして問い合わせたとします。
この経路では、最初のクリックがAssist Click、途中の表示がAssist Impression、問い合わせ直前のクリックがLast Clickです。最後のキーワードだけを見れば、「業務用プリンター 選び方」はコンバージョンを得ていないように見えます。Search Funnelsを加えると、調査の入口として関わったことを確認できます。
それでも、最初のキーワードが問い合わせを発生させたとは断定できません。広告外の検索、他サイト、電話、紹介など、Search Funnelsに含まれない接点があり得るためです。確認できる範囲と、推測する範囲を分けます。
Assist ClicksをLast Clicksへ足さず比率で役割を比べる
Assist Clicks / Last Clicksは、あるキャンペーン、広告グループ、キーワードについて、Last Clicksに対してAssist Clicksがどの程度あるかを示す比率です。Googleの案内は、この比率を使い、最後のクリックだけでは役割を見落としやすいキーワードを探す方法を示しています。
比率が高いからといって、直ちに入札単価を上げる理由にはなりません。次の順序で判断します。
- Search FunnelsでLast Clicks、Assist Clicks、Assist Impressionsを分ける
- 対象キーワードの検索語と広告文を確認する
- クリック費用と、コンバージョン後の問い合わせや購入を照合する
- 調査段階の検索意図なら、その意図に答える広告文とリンク先を確認する
- 変更日、対象、変更理由を残し、同じ条件で再確認する
Assist Clicksが多くても、無関係な検索語へ広く広告を出しているだけなら、入口として残す根拠にはなりません。逆に、Last Clicksが少なくても、商品選定に必要な比較や条件確認の検索へ正しく答えているなら、最後のクリックだけで停止を決めるべきではありません。
Assist Impressionsは見られた効果を証明しない
Search Funnelsは、Google.comの検索広告で、コンバージョンへ至るまでの広告クリックと広告表示を経路として示します。表示されたがクリックされなかった広告も、後のコンバージョン経路に含まれる場合があります。
Assist Impressionは、広告が表示された事実と、その後にコンバージョンがあった関係を示します。広告を読んだか、覚えていたか、購入判断へ影響したかまでは分かりません。表示回数に価値を付ける前に、平均掲載位置、検索語、広告文、Last Clicksとの関係を確認します。
クリックと表示を同じ成果へ換算すると、広告の貢献を重ねて数えることになります。Assist Impressionsは原因を確定する数字ではなく、調べる広告とキーワードを見つける材料として使います。
比較期間とコンバージョン定義をそろえる
Search Funnelsを使うには、AdWords Conversion Trackingを設定するか、Google Analyticsの目標またはトランザクションをAdWordsへ取り込む必要があります。最初に、何をコンバージョンとして数えているかを確認します。
購入、資料請求、問い合わせを一つの合計だけで見ると、経路の違いを説明できません。購入までの検索と、資料請求までの検索では、調査期間もキーワードの役割も異なり得ます。コンバージョン種類、確認期間、対象キャンペーンをそろえて比較します。
Search Funnelsの履歴期間を変えれば、経路へ含まれるクリックと表示も変わります。同じキーワードの前月比較でも、履歴期間が違えばAssist Clicksを直接比べられません。報告には、対象期間だけでなく、コンバージョン定義と履歴期間も残します。
広告管理画面の役割と事業上の結果を照合する
Search Funnelsの指標は、キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告の各tabへ列として追加できます。日常のレポートへ加えられても、広告の数値だけで利益や有効問い合わせは決まりません。
運用を外部へ任せる場合も、どのキーワードを補助として残すか、誰がコンバージョン後の結果を照合するかを広告主側で決めます。運用担当者は、Last Clicks、Assist Clicks、費用、変更履歴を説明できます。事業担当者は、問い合わせの有効性、受注、粗利を確認します。
最初は、Last Clicksが少なくAssist Clicksが多いキーワードを一つ選びます。検索語、広告文、リンク先、費用、問い合わせ結果を一行へまとめてください。役割を説明できた場合だけ、入札や広告文の変更を検討します。
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