• AdWordsの入札単価調整はデバイス、地域、時間帯を掛け合わせて適用後の入札額を確認する

AdWordsの入札単価調整はデバイス、地域、時間帯を掛け合わせて適用後の入札額を確認する

公開日: 執筆:佐藤

AdWordsの拡張キャンペーンでデバイス、地域、時間帯の入札単価調整が重なる場合は、調整率を足さず、基準の入札単価へ順に掛け合わせます。設定画面で個別の率だけを見ると、オークションへ使われる入札額を見誤ります。

確認すべき数字は、調整後の入札額と実際のクリック単価を分けます。調整後の入札額はオークションへ出す上限の計算であり、その金額が毎回請求されるわけではありません。

三つの調整率は足し算ではなく掛け算にする

Googleの入札単価調整に関する公式説明は、複数の調整を乗算で組み合わせると説明しています。計算は、増額率と減額率をそれぞれ倍率へ直すと分かりやすくなります。

調整 設定率 計算に使う倍率
地域 20%増 1.20
時間帯 20%減 0.80
モバイル 25%増 1.25

基準の上限クリック単価を100円とする説明用の仮例では、計算は次のようになります。

100円 × 1.20 × 0.80 × 1.25 = 120円

20%増、20%減、25%増を足して25%増と考えると、125円になります。しかし、倍率を掛け合わせた結果は120円です。調整率は足し引きせず、必ず倍率へ直して計算します。

一つの調整率は同じ次元の対象全体へ作用する

地域の20%増は、指定した地域で条件に合う検索へ作用します。時間帯の10%減は、その時間帯に該当するデバイスと地域へ作用します。モバイルの25%増も、該当する地域や時間帯の条件と重なります。

つまり、「地域だけ」「時間帯だけ」と設定画面を分けても、広告オークションでは条件が組み合わさります。地域別の成果を見て調整率を決めるときも、同じ検索へ時間帯とモバイルの調整が重なることを先に確認します。

この計算は、配信地域や曜日を選ぶ方法とは別の論点です。営業地域へ広告を出すか、営業時間外にも広告を出すかを決めた後で、該当する検索へどの倍率を掛けるかを計算します。

入れ子になった地域は最も具体的な調整だけを使う

地域の入札単価調整を複数設定しても、該当する地域調整をすべて掛けるわけではありません。Googleの公式説明は、複数の地域別調整が該当するとき、最も具体的な地域の調整だけを適用するとしています。

たとえば、都道府県へ10%増、市区町村へ30%増を設定したとします。市区町村に該当する検索では、地域調整を1.10 × 1.30とは計算せず、より具体的な市区町村の1.30を使います。その上で、時間帯とモバイルの倍率を掛けます。これは計算を説明するための仮例であり、特定地域へ増額を勧めるものではありません。

地域設定の数を増やすほど、一覧だけでは適用率を追いにくくなります。基準の入札単価、最も具体的な地域、時間帯、デバイスを一行に並べ、最終倍率まで書いてください。

モバイル調整はキャンペーンと広告グループの範囲を確認する

拡張キャンペーンには、キャンペーン単位のモバイル入札単価調整があります。Googleの2013年5月8日の公式案内は、広告グループ単位のモバイル調整を同日から数週間かけて提供すると案内しています。

広告グループ単位の調整は、一部のキーワード群だけモバイルの適正な入札が違う場合に使います。公式案内は、多くの広告主には既存のキャンペーン単位の調整が引き続き有用だとしています。広告グループごとに率を分ける理由がなければ、設定箇所を増やしません。

画面に広告グループ単位の設定が見当たらない場合は、同日から段階的に提供される機能であることを確認します。利用できるか不明な状態で、キャンペーン構造を作り直す必要はありません。

変更前に適用後の入札額と成果の確認条件を残す

入札単価調整を変える前に、次の項目を一つの記録へ残します。

  • 基準となる上限クリック単価
  • 適用する地域調整と、対象地域
  • 適用する時間帯調整と、曜日・時間
  • モバイル調整の率と、キャンペーンまたは広告グループの範囲
  • 掛け合わせた後の入札額
  • 変更日、変更者、確認する期間

変更後は、クリック数やクリック単価だけでなく、費用とコンバージョンを同じ期間で確認します。モバイルでは、電話、店舗への来訪、別の端末でのコンバージョンなど、通常のオンライン計測だけでは見えにくい行動があります。計測できていない成果を都合よく足さず、確認できる指標と未計測の行動を分けます。

入札額を計算できても、成果が上がるとは限りません。Googleの公式説明も、入札はキーワード、広告、広告表示オプション、リンク先ページなどと並ぶ一要素であり、モバイル調整後は結果を定期的に測って変更するよう案内しています。

広告運用を外部へ委託する場合も、基準の入札単価、調整率、変更記録、コンバージョンの定義は広告主が確認できる状態にします。設定作業を任せることと、どの条件へいくらまで入札するかを決める責任は分けます。

最初は、変更したい一つの次元だけを見直してください。すでに地域、時間帯、モバイルの調整があるなら、すべてを同時に変えず、現在の掛け合わせ結果を計算してから一つずつ変更します。

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