AdWordsの無効なクリックは件数と割合を期間別に確認する
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsで無効なクリックを確認するには、統計情報へInvalid clicksとInvalid click rateの列を追加します。件数だけで異常と決めず、同じ期間とキャンペーンで割合も見てください。
コンバージョン率が低いことや、同じIPアドレスから複数回クリックされたことだけでは、無効なクリックとは判断できません。Googleの判定、広告の配信条件、広告文と移動先、サイト内の導線を別の問題として調べます。
Invalid clicksとInvalid click rateは役割が違う
AdWords Helpの無効なトラフィックに関する説明では、顧客の関心によるものではないと疑われるクリックや表示を無効なトラフィックとしています。自動化されたツールによる操作、広告主の費用を増やすための操作、ダブルクリックの二回目などが例です。
AdWordsは、無効と判定したクリックをレポートから除外し、その分を請求しません。ただし、広告主が確認する列には、次の違いがあります。
| 列 | 示すもの | 読み方 |
|---|---|---|
Invalid clicks |
選択期間に除外されたクリック数 | 配信量の違うキャンペーンを件数だけで比べない |
Invalid click rate |
選択期間の総クリック数に占める除外クリックの割合 | 同じ期間と対象で変化を見る |
件数が増えても、総クリック数が同じ割合で増えているなら、割合は変わりません。割合が高く見えても、クリック数が少ない期間では一件の影響が大きくなります。件数と割合を一組として読みます。
CampaignsとDimensionsで対象と期間を分ける
管理画面では、CampaignsタブのColumnsからPerformanceを開き、Invalid clicksとInvalid click rateを追加します。キャンペーンごとの違いを見るときはCampaigns、日付などの期間単位で見るときはDimensionsを使います。
確認条件は、次の順で固定します。
- 調べるキャンペーンを一つ決める
- 成果が変わる前後で、同じ長さの期間を選ぶ
Invalid clicksとInvalid click rateを同じ表へ出す- クリック数、費用、コンバージョンも同じ期間で確認する
- 配信設定や広告文を変更した日を変更履歴と照合する
比較する期間、キャンペーン、含めるネットワークが違えば、数字の差が無効なクリックによるものか分かりません。先に比較条件をそろえ、原因の候補を一つずつ外します。
低いコンバージョン率を無効なクリックの証拠にしない
クリックが増えたのに問い合わせが増えない場合でも、無効なクリックだけを疑うのは早計です。AdWords Helpは、低いコンバージョン率が必ずしも無効なクリックを意味しないと説明しています。
成果が低い原因には、広すぎるキーワード、広告文と提供内容のずれ、見つけにくい申込経路、対象外の掲載先などがあります。これらは有効なクリックでも起こります。無効なクリックの列を確認したうえで、検索語句、広告文、移動先、コンバージョン計測を順に調べてください。
無効なクリックの確認は請求とトラフィック品質の調査です。コンバージョン率の確認は、広告が事業の目的へつながったかを調べる作業です。二つを同じ数字だけで結論付けないことが重要です。
同じIPアドレスからの複数クリックだけで断定しない
同じIPアドレスから複数のクリックが記録されても、一人の不正な操作とは限りません。比較のために再訪した人や、同じIPアドレスを共有する接続環境から複数の人が訪れた可能性があります。
サーバーのアクセスログを確認する場合は、IPアドレスだけでなく、時刻、移動先URL、参照元、行動の並びを保存します。それでも広告主側の記録だけでGoogleの判定方法を再現することはできません。疑わしい一件を見つけることと、請求対象の無効なクリックだと確定することを分けます。
Invalid activityは請求の調整として確認する
自動判定を通過したクリックがあとから無効と認められた場合、AdWordsは過去二か月分についてcreditを付けると説明しています。Billingの取引履歴では、その調整がInvalid activityと表示されます。
統計情報のInvalid clicksと、請求履歴のInvalid activityは見る目的が違います。前者は配信データの確認、後者は請求調整の確認です。数字が気になるときは、次の資料を同じ期間でそろえてから問い合わせます。
- キャンペーン名と対象期間
Invalid clicksとInvalid click rateを表示したレポート- クリック数、費用、コンバージョンの推移
- 変更履歴と変更した日
- 請求履歴にある
Invalid activityの有無
最初の一手は、直近のレポートへ二つの列を追加することです。低い成果を無効なクリックと決める前に、件数、割合、請求、配信設定を別々に確認してください。
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