• AdWordsの電話コンバージョンは通話件数だけでなく対応できた電話を分けて確認する

AdWordsの電話コンバージョンは通話件数だけでなく対応できた電話を分けて確認する

公開日: 執筆:佐藤

通話時間を条件にして電話コンバージョンを数えることはできる。ただし、その数字をそのまま広告の成果にしてはいけない。何分以上なら有効な問い合わせとみなすのかは、扱う仕事、受付時間、電話を受けたあとの行動によって変わる。先に「広告費をかけて受けたい電話」を決め、通話時間はその電話を選ぶための仮の条件として使う。

Google転送電話番号では、広告経由の電話について、通話時間や応答の有無を確認できる。Googleは、5分を超える通話へ価値を設定する例を案内している。これは5分がどの事業でも正しい線引きという意味ではない。自社の受付記録と照らして、どの長さの電話が次の対応へ進んだかを確かめてから条件を決める。

通話時間は受付内容の代わりにならない

60秒の電話をコンバージョンとして数える設定は、60秒を過ぎれば仕事になるという約束ではない。営業時間を尋ねただけの電話、対応地域外からの電話、すでに取引している顧客からの連絡も、条件を満たせば同じ一件として記録される。反対に、急いでいる客が短い電話で予約を決めることもある。

通話時間で分ける前に、電話を受けたあとに何が起きるかを分ける。

電話の結果 広告の判断での扱い
予約、見積り依頼、来店の約束へ進んだ 有効な問い合わせとして別に記録する
内容と地域が合い、後で対応することになった 検討対象として記録する
営業時間、場所だけを尋ねて終わった 件数は残しても、同じ価値にはしない
対応地域外、採用、売り込み、間違い電話 広告の成果から分ける
不在で応答できなかった 広告の問題と決めず、受付体制として確認する

この区別がなければ、広告費を増やして電話が増えたとき、問い合わせが増えたのか、受けられなかった電話が増えただけなのか分からない。通話時間は受付内容を記録できない場合の目安にはなるが、受付記録を置き換えるものではない。

先に電話を受ける条件をそろえる

電話コンバージョンを設定する前に、広告を出す人と電話を受ける人で次を決める。

  1. 電話を受ける曜日と時間を決める。営業時間外にも広告を出すなら、その着信を誰が扱うかを決める。
  2. 受ける人を決める。不在時の転送先、折り返しの担当、受付内容を残す場所を決める。
  3. 有効な問い合わせの条件を決める。予約、見積り、現地確認、来店など、次の行動を一つずつ書く。
  4. 広告画面で数える条件を仮に決める。通話時間を使うなら、短すぎる着信を除くためなのか、一定の説明が行われた電話を選ぶためなのかを明らかにする。

たとえば、出張修理を受ける事業なら、地域と修理対象が合い、訪問日の相談へ進んだ電話を有効とする。通話が短くても、住所と日時を決めていれば有効である。逆に、長く話しても対象外の地域なら有効にはしない。この記録を数週間分ためると、通話時間と実際の受付内容がどの程度一致するかを見られる。

60秒や5分は設定値ではなく仮説として置く

通話時間の条件を決めるときは、最初から最適な数字を当てようとしない。最初は、明らかな誤発信や一言で終わる電話を除ける程度の条件を置く。その後、受付記録と並べて見る。

確認する組み合わせ 判断できること
短い通話と予約件数 短い電話を除くと有効な問い合わせを落とさないか
長い通話と対応結果 説明だけで終わる電話を多く数えていないか
時間帯と応答の有無 広告を出している時間に受けられているか
広告、キーワードと受付内容 どの訴求が目的に合う電話を連れてきたか

Google転送電話番号をウェブサイトの電話番号へ使う場合は、広告クリック後の通話をキーワードと広告へ結び付けて確認できる。ここで見るべきなのは、通話件数の多いキーワードだけではない。受付記録で有効とした電話がどのキーワードから来たかを見る。件数が少なくても、予約や見積りへ進む電話が多いなら、単純に止める理由にはならない。

条件を変える前に電話の内訳を読む

通話時間の条件を厳しくすると、広告画面のコンバージョン数は減る。減ったことだけで、広告の質が落ちたとは決められない。短い電話の中に予約が残っていないか、長い電話の中に対象外の相談が多くないかを、受付の記録から確かめる。

たとえば、60秒未満の電話が20件あり、そのうち8件が予約へ進んでいるなら、60秒を条件にすると8件を見落とす。反対に、5分以上の電話が10件あっても、対応地域外の相談が7件なら、長い通話を高い価値として数える理由は弱い。広告の設定値は、数字を見栄えよくするために決めるものではない。次の広告費をどこへ配分するかを誤らないために決める。

電話を受けた人が内容を残せない日が続くなら、通話時間だけを精密な成果のように扱わない。受付記録がそろうまでは、電話件数と応答の有無を確認し、広告費の大きな変更は急がない。計測の精度より先に、判断に使う記録を続けられる状態を作る。

広告の報告と受付の記録を同じ表で見る

広告の画面だけを見ていると、電話が来たあとの事情が消える。受付の記録だけを見ていると、どの広告費がその電話につながったかが見えない。週ごとに、両方を同じ表へ置く。

記録する項目 記入する内容
AdWords側 広告、キーワード、電話が発生した日時、通話時間、応答の有無
受付側 問い合わせ内容、地域、対応の可否、担当者
次の行動 予約、見積り、折り返し、対応なし
後日の結果 受注や来店まで追える場合だけ、その結果

ここで、通話の長さと有効な問い合わせの差が大きければ、通話時間の条件を見直す。応答できない電話が多ければ、広告を止める前に、配信時間や受付体制を見直す。広告は電話を運んでくるが、電話を仕事へ進めるのは受付の仕事である。通話コンバージョンを増やす前に、何を受け、誰が次へ進めるかを決める。

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