• モバイル広告はbuttonの近くへ置かず意図しないclickを減らす

モバイル広告はbuttonの近くへ置かず意図しないclickを減らす

公開日: 執筆:佐藤

モバイル画面に広告を置くなら、button、閉じる操作、入力欄、固定メニューの近くを避けます。広告を押した回数が増えても、利用者が広告主の内容を読みたくて押したとは限りません。操作の途中で誤って広告へ移動すれば、広告主は望まない訪問に費用を払い、サイト側は問い合わせや購入の入口を妨げます。

広告を表示することと、利用者が広告主のページへ行きたいと思ってclickすることは別です。配置を決める人は、広告枠だけを見るのではなく、その前後に利用者が何を押すつもりなのかを確認します。click数を増やすことを目標にすると、サイト本来の導線を壊している変化まで良い結果に見えます。

Googleが止めたのはbutton近くの広告によるmobile appの誤clickである

Googleの2016年1月の案内は、意図しないモバイル広告clickを判定する技術を紹介しています。そこでは、buttonの近くへ広告を置く慣行によって意図しないclickが起きるmobile appを、広告表示から停止したと説明されています。

この案内の直接の対象はmobile appです。ウェブページの広告配置について、同じ処置が取られると決めつける資料ではありません。ただし、利用者がbuttonを押すつもりで広告を押してしまうという問題は、画面が小さく、指で操作するページでも同じように考える必要があります。広告の有無ではなく、意図した操作と広告枠が近すぎないかを確認します。

近くにあるもの 起きやすい問題 配置を決める前に見ること
次の画像へ進むbutton 操作のつもりで広告をclickする 指を置く位置と広告枠が重ならないか
閉じるicon 本文へ戻れず広告へ遷移する 閉じる場所を広告と離せるか
formの送信button 送信前に広告へ移る 入力から送信まで広告を横切らないか
固定footerのmenu 指で押す範囲が重なる scroll中でも広告と重ならないか

広告のすぐ横にbuttonがなくても、画面をscrollしたときに固定した広告と操作部品が重なることがあります。特に、画面下部のメニュー、戻る操作、入力欄の送信は、指が集まりやすい場所です。desktopで余白があるように見えても、狭い画面で押しやすいとは限りません。広告枠の高さだけでなく、操作中に画面のどこへ指が行くかを見ます。

配置を決める前に操作を通す

広告の配置はdesktopの画面だけで決めません。代表ページを実機で開き、scroll、メニュー、フォーム、画像一覧を一通り操作します。作る人が広告の位置を知っている状態では、無意識に避けて押してしまいます。広告の存在を意識しない人がどこを押しそうかを考え、操作の流れを止めない配置かを確かめます。

  1. よく使われるbuttonと広告枠を、同じ画面で確認する。
  2. 本文をscrollし、固定した部品と広告が重ならないかを見る。
  3. 問い合わせ、購入、資料請求のような主要操作を、最初から最後まで通す。
  4. 誤って広告へ移った場合に、元の操作へ戻れるかを確認する。
  5. 広告位置を変えた後、主要操作と広告の遷移先をもう一度記録する。

確認するページは、広告の表示回数が多いページだけではありません。問い合わせformや購入buttonがあるページ、写真を送るためにnext buttonを連続して押すページ、閉じる操作が多いページを選びます。利用者が広告を見つけることより、目的の作業を終えられることを優先します。広告枠を増やす前に、既存の枠が操作の邪魔になっていないかを確認します。

確認する人には、広告を押さないよう注意を与えません。注意を受けた人は、広告の位置を知ったうえで操作するからです。「資料を請求する」「画像を三枚送る」「本文の続きを読む」のように、ページで達成したいことだけを伝え、その途中でどこを押したかを見ます。広告を押してしまった場合は、押した場所、画面の状態、操作の直前に何をしようとしたかを残します。誤clickが起きた理由は、広告枠の位置だけでなく、buttonの文言、画面の移動、固定部品の重なりにもあります。

画面の向きも変えて確認します。縦向きでは離れていた広告とbuttonが、横向きでは近づくことがあります。文字を大きく表示した場合、本文の途中にあった広告が送信buttonの直前へ移ることもあります。全ての端末で同じ見え方を保証するためではありません。少なくとも、広告のそばで指を使う操作がある画面を、実際の表示で確認するためです。

広告枠を移した後は、広告が消えたかどうかだけを確認しません。本文の読了、問い合わせformの送信、購入手続き、戻る操作が、広告を置く前と同じようにできるかを見ます。たとえば広告を下へ移して送信buttonから離しても、固定footerのmenuと重なれば別の誤clickが起きます。一つの枠を直した結果、別の操作を妨げていないかを順に通します。

click数の変化を成果と決めない

広告の位置を変えた後にclick数が減っても、直ちに広告の価値が下がったとは言えません。誤clickが減っただけかもしれません。逆にclick数が増えた場合も、広告主のページで内容が読まれたのか、利用者がすぐ戻ったのか、サイト側の問い合わせや購入が妨げられていないかを別に見ます。広告の数字とサイトの目的を同じ表の一行にしません。

変更を比べる期間にも注意します。広告位置を変えた日に、広告の種類、表示するページ、本文の内容まで変えれば、click数の違いを配置だけの結果として読めません。変更前の位置、変更日、対象ページ、広告枠、確認した操作を残し、配置以外の変更を重ねない期間を作ります。数字の増減を説明できないなら、さらに枠を増やす判断には使いません。

広告を運用会社へ頼む場合も、ページ内の配置を決める人と、広告accountを管理する人は別かもしれません。広告枠を変える人、実機確認をする人、変更後のclick数を見る人を決めます。作業を任せても、広告をどこへ出し、利用者が何を完了できればよいかはサイト側が確認できる状態にします。

最初の一手は、問い合わせformか購入buttonのあるモバイルページを一件選び、広告枠から指で押す操作までの流れを実機で確認することです。広告の近くに何があるか、誤って移動したときに戻れるか、変更前後で何を比べるかを書き出してから配置を変えます。

戻る