• AdWordsのimported call conversionsは通話時間と対応結果を分けて記録する

AdWordsのimported call conversionsは通話時間と対応結果を分けて記録する

公開日: 執筆:佐藤

電話で受ける問い合わせは、通話が長ければ価値が高いとは限りません。予約になった電話、見積もりだけで終わった電話、既存顧客からの連絡では、事業にとっての意味が違います。imported call conversionsを使うなら、通話時間を数えることと、対応結果を記録することを分けます。

電話を広告の成果へ結び付けるときに、通話時間だけをconversionにすると、受付の中身が見えなくなります。急ぎの予約は短い電話で決まることがあります。反対に、対象外の相談や既存顧客の確認では、時間を使っても新しい受注につながらないことがあります。時間は電話が成立したかを知る入口であり、事業にとって意味のある電話かを決める記録ではありません。

imported call conversionsは、mobileのclick-to-call adsまたはwebsiteから始まった通話について、電話の結果をAdWordsへ取り込む仕組みです。取り込みには、発信者の電話番号、通話開始時刻、通話時間の三つの情報を集めます。通話を広告のclickへ対応させたあとで、どの対応結果をconversionとして扱うかを決めます。広告の管理画面に数値を入れる前に、受付で何を残せるかを整えます。

通話時間は入口で、対応結果は別の記録にする

通話時間は、短時間で切れた電話を除く目安に使えます。しかし、長い通話が受注、予約、来店、見積もり依頼のどれだったかは、時間だけでは分かりません。

記録するもの 分かること 分からないこと
通話時間 一定時間以上の通話があったか 相談が有効だったか
発信者番号と開始時刻 広告経由の通話と対応させる手掛かり 受け答えの内容
受付担当の記録 予約、見積もり、対象外などの結果 広告clickとの対応だけ
conversion value 事業が重く見る対応結果 実際の売上が確定したこと

説明用の仮例として、修理serviceの電話受付を考えます。二分以上の通話をconversionとして数えていても、対応地域外、既存顧客の問い合わせ、予約確定では価値が違います。受付担当が「新規予約」「見積もり」「対象外」を分けて記録し、どれを広告のconversionとして扱うかを先に決めます。

ここで「見積もり」と記録するだけでは、後で比較しにくくなることがあります。現地確認が必要な見積もりなのか、料金表を案内しただけなのか、折り返しが必要なのかで、次に取るべき行動が違うからです。広告の評価へ使う分類は細かくしすぎる必要はありません。それでも、受付担当が同じ言葉を同じ意味で使える程度には決めます。分類を増やす前に、誰が何のために見る記録かを確かめます。

たとえば「新規予約」と「見積もり依頼」を別に見るなら、電話を受けた人が選べる記録欄も二つにします。後から録音を聞き直して分類する方法では、記録が遅れ、担当者ごとに判断が変わりやすくなります。受付の直後に残せる短い選択肢と、必要なら補足を書く欄を分ける方が、広告のclickと照合する作業も進めやすくなります。

conversion valueを付ける場合も、通話の長さから金額を作りません。予約を重く見るのか、見積もり依頼までを同じ価値で扱うのかは、事業側の判断です。実際の売上が確定していない段階なら、valueは売上の記録ではなく、どの結果を優先して見るかを示す目安として扱います。広告費の判断に使う数字と、会計上の売上を同じ欄で混ぜないことが必要です。

取り込み前に三つの情報がそろうか確認する

imported call conversionsを使う前に、通話記録を後から集められるかを確認します。三つの情報が一つでも欠けると、受付で意味のある電話が分かっていても、広告のclickと結び付けられません。電話を受ける仕組み、受付表、広告の設定を別々に見ず、同じ通話をたどれるかを確認します。

  1. 広告またはwebsiteから入った電話を、ほかの電話と分けて記録できるか確認する。
  2. 発信者番号、通話開始時刻、通話時間の三つを取得できるか確認する。
  3. 受付担当が対応結果を同じ単位で記録できるか決める。
  4. 何をconversionに含め、何をreportだけに残すか決める。
  5. 取り込んだ結果を見て、keywordや広告の評価を変える前に記録の対応を確認する。

説明用の仮例として、午前に受けた電話を午後にまとめて記録する運用を考えます。同じ番号から複数回かかってきた場合や、折り返し電話が混ざった場合、開始時刻をおおまかにしか残していなければ照合が難しくなります。受付表へ電話番号、開始時刻、通話時間、対応結果を残す担当と、取り込み用に確認する担当を分けるなら、渡す順番と期限も決めます。広告の設定だけを先に始めても、必要な記録が後からそろうとは限りません。

通話記録を扱うため、誰が見られるか、どこへ保存するか、いつ不要な記録を処理するかも決めます。広告の評価に必要だからといって、受付内容を必要以上に広げて集める理由にはなりません。電話番号や相談内容は、広告の報告を作るための備忘録ではありません。広告へ渡す情報と、受付が対応を続けるために持つ情報を分け、閲覧できる人も必要な範囲へ絞ります。

取り込み後に確認する順序も決めておきます。まず、受付で記録した通話が広告のclickへ対応しているかを見ます。次に、対象外の電話や重複した電話がconversionへ入っていないかを見ます。そのうえで、keywordや広告ごとの結果を比較します。対応関係を見ずに入札や広告文を変えると、設定を直したのか、記録のずれを広げたのかが分からなくなります。

計測設定と電話対応の責任を分ける

広告運用会社へ設定を頼んでも、電話を受ける人、対応結果の分類、recordの保管、conversionとして扱う基準は事業側の仕事です。AdWordsへ数値を入れることと、電話対応が改善したことは別です。受付の負担を知らないまま分類だけを増やすと、記録が抜けたり、記録のために応対が遅れたりします。

外部へ頼むときは、広告から始まった電話を見分ける方法、受付が記録する項目、取り込みの頻度、対象外とする電話、conversionとして取り込む結果を渡します。運用側は、必要な情報が揃っているかと、取り込んだ数字が想定どおりかを確認します。事業側は、受付担当が無理なく記録できるか、対応結果の定義が現場と合うかを確認します。設定の責任と、電話の内容を判断する責任を混ぜません。

最初の一手は、昨日受けた電話を三件だけ選び、通話時間、対応結果、広告経由かどうかを別の欄に書くことです。三件を同じ手順でたどれなければ、件数を増やしても正確にはなりません。記録を分けられない状態なら、取り込みを始める前に受付の記録方法を整えます。imported call conversionsは、通話を数えるための機能ではなく、広告と電話対応の間に残る判断を確かめるための仕組みです。

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