• Google AnalyticsのAcquisitionレポートは集客、行動、コンバージョンを同じチャネルで比べる

Google AnalyticsのAcquisitionレポートは集客、行動、コンバージョンを同じチャネルで比べる

公開日: 執筆:佐藤

Google AnalyticsのAcquisitionレポートは、流入の多いチャネルを探すだけの画面ではありません。同じチャネルについて、どれだけ利用者を獲得したか、獲得後にどう行動したか、コンバージョンへ進んだかを順に比べます。

訪問の量だけでチャネルの良し悪しを決めると、集客後に離れている問題や、少ない訪問から成果を生んでいるチャネルを見落とします。先にコンバージョンの条件を確認し、Acquisition、Behavior、Conversionの三段階で読みます。

AcquisitionレポートはTraffic Sourcesを置き換える

Google Analytics公式ブログの発表は、左側のナビゲーションにあるTraffic Sourcesを、新しいAcquisitionレポートへ置き換えると案内しています。新しい構成は、利用者のAcquisition-Behavior-Conversion、略してABCの流れを見るためのものです。

追加された主な入口は二つです。

レポート 役割 最初に見ること
Acquisition Overview 集客の全体像を短く確認する 三段階のどこでチャネル差が大きいか
Channels Report チャネルごとに詳しく比較する 集客量、行動、コンバージョンの組み合わせ

Overviewは、結論を出す画面というより、詳しく見るチャネルを選ぶ入口にします。差を見つけたらChannels Reportへ移り、同じ期間と同じチャネル定義で確認します。

Overviewでは三つの問いを同じチャネルへ並べる

公式発表は、Overviewで次の三つを素早く確認できると説明しています。

段階 問い ここだけでは決められないこと
Acquisition どのチャネルが多くの利用者を獲得したか 獲得後に内容を読んだか、成果へ進んだか
Behavior どのチャネルから来た利用者がサイトへ強く関わったか その行動が事業上の成果になったか
Conversion どのチャネルが多くのコンバージョンを生んだか その成果を得るための費用が適切か

三つは、別々の順位表ではありません。一つのチャネルが集客から成果までどう変化するかを見る列です。Acquisitionが大きく、BehaviorとConversionが弱いなら、集める量だけを増やしても同じ問題を広げる可能性があります。

反対に、Acquisitionが小さくてもConversionが強いチャネルは、訪問が少ないという理由だけで停止する候補にはしません。対象を広げられるか、同じ条件を保てるか、費用が合うかを確認します。

Channels Reportでは量と成果のずれを探す

説明用の仮例として、三つの状態を分けます。

状態 読み取れること 次に確かめること
集客は多いが、行動とコンバージョンが弱い 入口で期待と内容が合っていない可能性がある 検索語、広告文、リンク先、表示内容
集客は少ないが、コンバージョンが強い 少ない訪問から成果へ進んでいる 対象を広げても成果条件を保てるか、費用はいくらか
行動は強いが、コンバージョンが弱い 内容は読まれても、完了まで進んでいない可能性がある 案内、入力項目、完了条件、Goalの設定

この表は、チャネル名だけから原因を断定するためのものではありません。Channels Reportで差を見つけ、リンク先ページ、キャンペーンの条件、Goalの計測を確認する順序を示す仮例です。

チャネル別の数値を比べるときは、期間をそろえます。曜日や配信期間が違う二つのチャネルを比べ、チャネルの性質だけで差が出たとは判断できません。比較期間、実施した施策、サイト側の変更を一緒に記録します。

Default Channel Groupingを変える前に流入名を確認する

Channelsは、似た流入元を規則によってまとめた論理的な区分です。公式発表では、八つのチャネルが用意され、必要に応じて追加や変更ができると説明しています。

Default Channel Groupingは、Google Analyticsが生成する定義を使います。そのシステム定義自体を書き換えるのではなく、必要な場合に独自の規則でチャネルを定義します。たとえば、流入元を表すSourceを条件にできます。

レポートが見づらいという理由だけで、先にチャネル定義を変えません。同じ配信元や媒体へ異なるutm_source、utm_mediumを付けていないかを確認します。名前の揺れを分類規則で隠すと、次の担当者が流入の実体を追えません。

チャネルの設定は、同じProfileを使う利用者の間で共有されます。変更する場合は、変更前の定義、変更理由、適用日、担当者を残し、前後の数値を同じ定義として比較しないようにします。

Conversionを比べる前にGoalの条件を確かめる

Conversion列があることと、事業上の成果が正しく計測されていることは別です。問い合わせ完了を成果にするなら、入力画面を開いた訪問ではなく、正常な完了を確認できる地点をGoalにします。

Goalが未設定なら、Conversionがないことをチャネルの失敗とは判断できません。誤って誰でも開けるページをGoalにしていれば、Conversionが多くても成果とは限りません。

レポートを比べる前に、一つのGoalについて次を確認します。

  • どの事業目的に対応するか
  • どの利用者行動で完了とするか
  • 重複や失敗を完了として数えないか
  • 担当者が実際の受付または売上と照合できるか

チャネル評価より先に、成果の定義を固定します。

コンバージョン数だけで採算を決めない

Acquisition、Behavior、Conversionをそろえても、費用を確認しなければ採算は決まりません。同じ件数のコンバージョンでも、広告費、制作時間、運用時間が違えば、事業への負担は変わります。

広告費をGoogle Analyticsへ取り込んでいない場合は、媒体の請求記録と期間を合わせて確認します。費用データがある場合も、計測期間、通貨、対象キャンペーンが一致しているかを確かめます。

チャネルの役割が認知か、比較検討か、直接の問い合わせ獲得かによっても、期待する結果は違います。肩書のあるチャネルや流行している媒体を優先せず、目的、費用、担当者の作業時間、コンバージョンを一組で判断します。

表示されない場合は段階提供中であることを記録する

新しいAcquisitionレポートは、すべての利用者へ段階的に提供されています。管理画面に表示されない場合、計測コードやProfile設定が壊れたと決めず、確認した日、Account、Property、Profile、表示されているTraffic Sourcesの項目を記録します。

同じ組織の別Profileで表示されても、自分のProfileへ定義を推測して追加しません。提供状況と権限を確認し、画面がそろってから比較手順を共有します。

最初の比較では、期間、Goal、チャネル定義を固定し、集客量とConversionの差が大きいチャネルを一つ選びます。Behaviorを間に置いて、入口、サイト内の行動、完了のどこで差が生じたかを確認してください。

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