• AdWordsの検索広告のdemographicsは年齢や性別で決めつけず入札と除外を分けて試す

AdWordsの検索広告のdemographicsは年齢や性別で決めつけず入札と除外を分けて試す

公開日: 執筆:佐藤

AdWordsのDemographics for Search Adsは、検索広告で年齢や性別のgroupごとに入札を調整し、必要なら除外し、campaignへの影響をreportで確認するための機能です。使う前に、検索語、広告文、landing pageで答える内容を決めます。年齢や性別のgroupを選べるからといって、検索した人の目的まで決まるわけではありません。まず検索広告として受けたい問い合わせや購入を定め、そのあとで入札を変えるか、除外するかを試します。

Googleは2016年9月、Demographics for Search Adsが世界中の広告主へ順次提供され、年齢と性別に応じた入札調整、除外、campaignへの影響を確認するreportに使えると案内しました。これは、検索keywordの代わりに人の属性だけで広告を出す仕組みではありません。検索広告では、利用者が入力した検索語と、広告が出たときの状況を分けて考えます。

属性groupと検索意図を同じ条件にしない

同じ年齢や性別のgroupでも、検索する目的は一つではありません。「税理士 相談」と検索した人には、初めて相談したい人、既存の顧問を替えたい人、料金だけを調べる人、採用情報を探す人がいます。年齢や性別の数字だけを見て入札を上げても、広告文とlanding pageがその人の疑問に答えられなければ、問い合わせや購入へはつながりません。

demographicsは、keyword、地域、device、時間帯の設定に加えて、同じ検索広告をどのgroupへどの強さで出すかを見るための条件です。属性groupを主な顧客像と呼び替えず、実際に出た検索語、広告のclick、問い合わせ完了を並べて読みます。数字の差があれば、属性そのものが理由なのか、検索語やdevice、時期が違うためなのかを分けます。

最初に見る条件 demographicsを使う前に確認すること 変えないもの
検索語 どの疑問へ広告を出しているか 検索意図の定義
広告文 検索語の約束を本文とURLで守れるか 事実ではない表現を足さないこと
landing page 料金、地域、対応条件が読めるか 問い合わせ後の対応体制
conversion 何を完了として数えるか 数える行動の定義
demographics groupごとの配信と結果に差があるか 一人の利用者への決めつけ

説明用の仮例として、住宅の修繕相談を受ける会社が「屋根 修理 見積」の検索広告を出す場合を考えます。reportである年齢groupのclickが多く見えても、そのgroupだけへ広告を強く出す理由にはなりません。まず、groupごとの検索語が同じか、地域が同じか、mobileとPCの割合が違わないか、問い合わせ完了まで進んでいるかを確認します。clickだけ多く、問い合わせが増えていないなら、入札を上げる判断はできません。

広告の対象を絞ると、不要なclickを減らせる場合があります。しかし、問い合わせをする人の年齢や性別を想像だけで除外すると、本来対応できる検索まで止めるおそれがあります。除外は、広告を表示しない選択です。入札調整より影響が大きいため、まずreportで確かめ、除外した理由と確認する日を残します。

入札調整は試す条件、除外は受けない条件として分ける

Demographics for Search Adsでは、年齢や性別のgroupに入札調整を加えられます。入札を上げるのは、そのgroupの検索を優先して試す選択です。入札を下げるのは、同じ条件で費用を抑えて様子を見る選択です。どちらも広告が出る可能性を残します。除外は、そのgroupへ広告を出さない選択です。この違いを混ぜると、数字が変わったあとに、何を試したのか分からなくなります。

行うこと 意味 確認する結果
入札を上げる 同じ検索でも優先して表示を試す 費用、click、conversion、CPA
入札を下げる 配信を残して費用のかかり方を抑える click減少とconversionの変化
除外する そのgroupへ広告を出さない 止めた検索と失ったconversionの可能性
何も変えずreportを見る 元の配信条件で差を確認する 比較の基準となる数字

説明用の仮例として、ある年齢groupで問い合わせの完了率が低く見える場合を考えます。最初に確認するのは、広告がそのgroupへ不適切かどうかではありません。formがmobileで入力しにくい、営業時間外の問い合わせが多い、特定の地域で対応できない、といった条件が混ざっていないかを確認します。原因が分からない段階では、いきなり除外せず、期間を決めて入札を下げるか、配信を変えずに検索語とlanding pageを確認します。

除外を検討できるのは、事業として受けない条件が明確で、その条件とgroupの扱いが一致するときです。それでも、対象外の地域やサービス内容は、通常はkeyword、地域設定、広告文、landing pageで先に分けます。demographicsを、細かな受付条件を代わりに決める設定として使いません。

外部の広告運用者へ依頼する場合は、「若い人へ強く出す」のように曖昧に伝えません。対象campaign、検索語、受けたい問い合わせ、除外しないgroup、見る期間、変更できる入札幅、止める条件を渡します。運用者は入札を変更できますが、どの相談を受け、どの地域で対応し、誰が問い合わせへ返すかは事業側の判断です。広告の操作と受付条件の責任を分けます。

reportの差は比較条件をそろえて読む

demographicsのreportでgroupごとの差を見るときは、同じ期間、同じcampaign、同じconversion定義で比べます。年末だけ広告を出したcampaignと、通常月のcampaignを並べても、属性groupの違いは分かりません。広告文、予算、地域、deviceの入札調整、landing pageを変えた日も記録します。groupの差に見えても、別の変更が数字を動かしている場合があります。

数字 単独で決めない理由 併せて確認する条件
impression 表示機会が多いだけでは成果は分からない 検索語、地域、入札、予算
click 興味だけで問い合わせは決まらない 広告文、landing page、完了行動
conversion数 期間が長ければ増える 同じ期間、同じ費用、同じ定義
CPA 件数が少ないと大きく動く conversion数、費用、比較期間

たとえば、一つのgroupでCPAが高く見えても、conversionが一件しかなければ、次の月に同じ差が出るとは限りません。逆にCPAが低いgroupでも、問い合わせの内容が対応できないものばかりなら、広告費の評価だけでは足りません。広告管理画面のconversionと、実際に受けられる問い合わせを同じ意味として数えているかも確認します。

変更は一度に増やしません。年齢groupの入札を変える週に、広告文、地域、device入札、landing pageも同時に替えると、どの変更が結果へ影響したかを分けられません。まず一campaignで、変更前の数字、変えるgroup、入札、開始日、確認日を残します。必要なら次のcampaignへ広げます。小さく試すことは、数字がよく見える設定を急いで増やすためでなく、失敗したときに戻る場所を残すためです。

最初の設定はreportを見るだけでもよい

Demographics for Search Adsを利用できるからといって、初日から入札を変える必要はありません。最初に一campaignを選び、現在の検索語、広告文、landing page、conversion定義を記録します。そのあとで年齢や性別groupごとのreportを見ます。差があっても、検索意図と受付条件を説明できなければ設定を変えません。

入札を試すなら、対象groupを一つ、変更する割合を一つ、確認する期間を一つ決めます。確認後に、費用だけでなく、検索語、問い合わせ内容、landing pageの行動を見ます。除外を使うなら、広告を止める理由、除外前の数字、再確認する日を残します。年齢や性別は検索広告の判断材料の一つであり、広告を受ける人の価値を決めるものではありません。

最初の一手は、検索広告campaignを一つ選び、受けたい検索語とconversionを一行で書くことです。その条件を固定してdemographicsのreportを読み、入札を変える理由があるかを確認します。

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