AdWordsのstore visitsは対象アカウントと推定方法を確認して読む
公開日: 執筆:佐藤
AdWordsのstore visitsは、店舗で数えた来店者全員の記録ではありません。Location Historyを有効にした利用者のsampleから匿名の集計dataを作り、それを広い利用者全体へ外挿した推定値です。
この機能は、米国のeligible advertisersへ段階的に提供されています。accountに表示されない場合は、計測tagの故障と決めず、まず対象accountかを確認します。表示された場合も、店舗の来店記録や売上記録と一件ずつ一致する数字として扱わないでください。
store visitsは来店全件を直接数える機能ではない
AdWordsのstore visitsに関する公式発表は、この機能をEstimated Total Conversionsへ加わる来店計測として説明しています。ただし、広告主へ個人の実際の位置情報を渡すものではありません。
推定は、次の順で作られます。
- Location Historyを有効にした利用者のsampleを使う
- 位置に関するdataを匿名化して集計する
- sampleの集計結果を、より広い利用者全体へ外挿する
したがって、store visitsの数字には、実店舗で直接数えた来店者名簿は入りません。広告を見た個人がどの店舗へ行ったかを、広告主が一人ずつ確認する機能でもありません。
広告の推定値と店舗の実績を別の台帳にする
store visitsと店舗側の来店記録は、作り方も目的も違います。
| 数字 | 主な作り方 | 答える疑問 | 向いていない使い方 |
|---|---|---|---|
| AdWordsのstore visits | 匿名集計したsampleから外挿する | 検索広告が来店へつながる傾向をどう読むか | 来店者全員の実数とみなす |
| 店舗の入店数 | 店頭counterや担当者の記録で数える | 店舗へ何人入ったか | 広告経由だけの人数と決める |
| 販売記録 | 会計時の取引を記録する | 何がいくら売れたか | 来店したが買わなかった人を含める |
これは説明用の仮例です。AdWordsにstore visitsが表示され、同じ期間に店舗でも入店数を記録していたとします。二つの数字が違っても、その差を未計測の人数として単純に足したり引いたりはできません。片方はsampleからの推定、もう片方は店舗で定めた方法による記録だからです。
広告の評価では、store visitsの増減と店舗の入店数や売上を別々に記録し、同じ期間で並べます。完全一致を求めるのではなく、campaignや期間を変えたときに、同じ方向へ動くかを確認します。
表示されないときは対象条件から確認する
store visitsは、すべてのAdWords accountへ一斉に提供される機能ではありません。公式発表では、米国のeligible advertisersへ数週間をかけて提供すると案内しています。利用方法を知りたい広告主には、AdWords account representativeへの問い合わせを案内しています。
accountに項目がない場合は、次の順で切り分けます。
- 運用しているaccountと対象地域を確認する
- store visitsの項目が表示されているかを確認する
- 対象accountか分からなければaccount representativeへ確認する
- 対象と確認できてから、広告設定や店舗情報の点検範囲を決める
表示されないという一つの結果だけで、conversion tracking tag、Location Extensions、Google My Businessの設定を無関係に変更しないでください。提供対象でないaccountでは、tagを直しても機能が現れるとは限りません。
比較では期間と店舗条件をそろえる
store visitsをcampaign判断へ使うなら、推定値であることに加え、比較条件を固定します。期間の長さ、曜日、店舗の営業日、対象campaignをそろえます。
一方の期間だけ営業時間が短い場合や、片方だけ休業日を含む場合は、広告以外の条件が数字へ入ります。campaignを変えた効果と、店舗を開けていた時間の差を分けてください。
広告運用を外部へ委託する場合は、AdWordsの数値を集計する作業と、店舗側の入店数や販売記録を所有する責任を分けます。代理店からstore visitsのreportを受け取るだけでは、店舗の実績との照合条件は残りません。運営側で期間、対象店舗、営業時間、campaign名を記録してください。
最初の一手は、AdWords accountにstore visitsが表示されているかを確認することです。表示されていれば、来店実数ではなくsampleからの推定値と記録し、同じ期間の店舗側dataを別欄に並べます。表示されていなければ、設定変更の前に対象accountかを確認してください。
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